登場以来、高い人気を保っているボルボのミドルクラスSUV「XC60」。小川フミオがあらためて最新のPHEV(プラグイン・ハイブリッド)に試乗し、人気の理由を考えた。
最初とは別モデルのようだ
SUVが欲しい! そこで間違いない買い物をしたい……そう思っているのならば、ボルボ「XC60」はイイ。とりわけ、PHEVモデルがさきごろパワーアップ。走りのスムーズさは特筆に値する。
2021年11月に改良を受けたXC60。2022年5月中旬にプレス向けに試乗の機会が提供されたのは「XC60リチャージ・プラグインハイブリッドT6 AWDインスクリプション」だ。
あたらしい点は、パワーユニットの出力アップ。AWDは全輪駆動方式なので、前後に1基ずつモーターを搭載する。今回はリアのモーター出力が、従来の65kWから107kWに、最大トルクは240Nmから309Nmへと向上した。
フロントモーターの数値(52kW、165Nm)は据え置きであるが、リアがパワーアップしたことで、「よりレスポンスに優れた、パワフルな加速性能と、効率の良い回生ブレーキを実現した」とボルボ・カー・ジャパンの広報担当者は説明してくれた。
出力が向上した背景には、駆動用バッテリーの総電力量のアップがある。従来の 11.6kWhから、今回は18.8kWhへと向上。バッテリーの電力量は60%以上の強化となり、EVレンジも81kmの航続距離を持つように。
そもそも、全長4710mm、全高1660mmのボディを持つXC60は、適度に余裕あるサイズとともに、毎年のように洗練度が上がっていることで、私にはたいへん好感度が高い。極端にいえば、日本に最初に入ってきたころと、別のモデルのようだ。
VEMに注目!
今回のリチャージ・プラグインハイブリッドT6 AWDインスクリプションは、スキのない完成度の高さを感じさせる。パワーユニットの面では、エンジンとモーターを走行状態に応じて車両が使いわける「ビークル・エナジーマネージメント(VEM)」が注目だ。
このシステムをオンにするには、ナビゲーションで目的地設定をする必要があるものの、そのあとは、アクセルペダルの踏みこみ量や、バッテリー残量などいくつかのパラメターを使う。
「ナビゲーションに設定された予測ルートに応じ、最適なエネルギーの使用を判断」すると説明される。実際には、高速でも負荷が少ないときはエンジンが停止。加速に移ると、メーター内の表示でエンジンに切り替わったことがわかる。
エンジンとモーターの切り替わりは、上記のように、メーターを見ていないとまずわからない。それほどスムーズだ。
そもそも、エンジンがかなり気持ちよい。
今回のターボチャージャーと、エンジンマネージメントシステムの設定が奏功していて、パワフルで、かつ出力に息継ぎ感がない。ぱっと加速するし、どこまでも速度が上がっていくような痛快ぶり。おみごと! と、ホメてあげたくなるほど。
ボルボのファンになる理由
プラグイン・ハイブリッドではあるが、急速充電には対応していない。理由としては「長い距離をカバーできるほどの容量はバッテリーにないので、重量やコストなど、大きなバッテリーのメリットとデメリットを考えて、ロングチャージに対応すればよい、というのが開発陣の判断」と、ボルボ・カー・ジャパンの技術担当者は説明してくれた。
ボルボのプラグイン・ハイブリッド車はチャージボタンをもっていて、必要に応じて、走行中もエンジンを使ってバッテリーへの充電を行える。リチャージ・プラグインハイブリッドT6 AWDインスクリプションでも、(日本だととくに)早朝や深夜などのEV走行のために、バッテリー残量を確保するときチャージボタンを使うとひともいるようだ。
バッテリーは大きくなくても、モーターの“力”は大きい。家庭で充電すればバッテリーによる走行でトータルの燃費が向上するのと、残量がゼロになることはないので、つねに全輪駆動が確保される。なので、加速時や滑りやすい路面の走行時など頼りになるのだ。
ボルボは、2030年にはBEV(バッテリー駆動のピュアEV)専業メーカーになることをめざすという。バリューチェーン全体でカーボンニュートラルを実現しようというし、車載バッテリーについても、車内での再利用や、バッテリーの材料を回収して、新しいバッテリーを製造する方針を打ち出している。
上記のようなことがらが、おそらく私たちをボルボのファンにさせているのだろう。BEV戦略も着々と進んでいるようだ。
ただし、電気代ががんがん上がっていく昨今。いろいろあるので、すぐにBEVに買い替えるのはためらわれるなんていうひとは、今回の「XC60 リチャージ・プラグインハイブリッドT6 AWD インスクリプション」でいいではないか、と私は思う。クルマの楽しさがしっかりあるモデルだ。
文・小川フミオ 写真・田村翔
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みんなのコメント
デザインって大事
キャラクターとの相性が抜群。
PHEVもいいだろうけど、高額だよね。