MotoGPサンマリノGP初日、プラクティスで9番手タイムをマークしたファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)は、今季3度目の予選Q2への直接進出を決め、久々にライディングを楽しめたと語った。
予選の組分けを決めるプラクティスはトップ13台が0.75秒以内にひしめくという接戦となったが、クアルタラロとヤマハは同グランプリの舞台であるミサノで事前にテストを行なっていた甲斐があったのか、トップ10に食い込んでみせた。
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今シーズン、ヤマハはバイクと直列4気筒エンジンのキャラクターを変更し、新エンジン、新シャシー、エアロ・パッケージを投入してヨーロッパのライバルたちに迫ろうとしているが、クアルタラロはグリップ不足に悩まされている。
ヤマハはスタッフを増員し、ライバル会社から技術者を集め、クアルタラロとアレックス・リンスのために開発パーツの納期を早めた。さらにコンセッション(優遇措置)をフルに活用して改善を図っており、ミサノでテストを実施した。
前戦アラゴンGPでは、ミサノテストでのフライングラップにいい感触がなかったと話したクアルタラロだが、金曜日のサンマリノGPでは好調な滑り出しを見せた。
クアルタラロは楽観視していないものの、マシンの改良によってレースペースが向上する可能性があることを考えると、心強い兆候だ。
「テストではひどかったし、今は良くなっているけれど、11周を(中古タイヤで)走ったのに(新品タイヤを使った)タイムアタックではコンマ3秒しか良くなっていないのは(まだ)普通じゃない」とクアルタラロは説明する。
「今日は(タイム改善の)マージンがなく、どこも限界だった。少なくともQ2に進めたのは素晴らしいし、今日みたいにバイクを楽しめたのは久しぶりだった。僕たちはいいペースで周回できた。コンマ1秒か2秒の差で週末が変わることもある」
土曜日に行なわれる予選で、クアルタラロがどの位置につけるかは、ミサノのアスファルトがどの程度グリップするかどうかにかかっている。
2023年のインドネシアGP以来表彰台に立っておらず、2022年初夏のドイツGP以来勝利していないクアルタラロにとって、ミサノでの最初の感触は明るいものだった。
「日本のエンジニアがスモール・バイ・スモール(小さな変更)を好むことは知っている。でも、小さくても感じることのできるステップだった」
「僕たちはより早くステップを踏めるようになったし、それが僕たちに必要なことだ。最初の1ヵ月はマックス(バルトリーニ/ヤマハのテクニカル・ディレクター)やチームと一緒に、メンタリティや仕事のやり方を変えていった。でもコース上で改善を感じられなかった」
「多くのモノをテストしたけど、今はエンジンやシャシーに手応えを感じ始めている。だから僕としては、もっといい形でシーズンを終えられると思っている」
「もっといいポジションで戦うとは言わないけど……少なくともトップ5との差は今よりもう少し縮められると思う」
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