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「ストリートゼロヨン最速DR30再生計画」25年前のパワーチューンを確認する【連載2回目】

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KDR30を手に入れて“ナベタ・ゼロヨン”の常連となったガレージ八幡・森田代表は、まずブーストアップを行った。外付けのFJ20純正ポンプを2基がけして圧力スイッチによるシーケンシャル制御とした上で、大容量インジェクターを装着。制御系は、純正CPには一切手を加えることなく純正フラップ式エアフロを絞り、吸入空気量を減らすことで燃調をコントロールしていたというから、のどかな時代だ。

森田代表いわく「これで純正370ccの1.5倍、550ccインジェクターまでは問題なく使えたし、調子良く走ってくれたよ。ただ、エアフロに内蔵される燃料ポンプのスイッチだけは調整してた。回りっぱなしになるとポンプが焼けちゃうからね」とのこと。

また、ブーストアップ仕様の時、272度カムを組み合わせたことがあった。ただ、カム自体の精度は良くないし、シビアなシム調整も必要だし、何よりブーストアップで260psだったパワーが220psまで下がってしまったのが致命的だった。「その時、純正タービンでカム交換しても効果ナシ! ということを学んだよ」と森田代表は語る。

続いて、ブーストアップ仕様からのステップアップとしてTO4B仕様を製作。純正EXマニにアダプターをかませてタービン&ウエストゲートを装着し、最大ブースト圧1.2~1.3キロ時に400psを発揮した。

この頃、すでに“ナベタ”にどっぷり浸かってた森田代表は「速いヤツ」を求めて地方への遠征も開始。福井に行った時は2番のヘッドガスケットが抜け、ラジエターキャップを外したまま30km走っては水を注ぎ足しながら、愛知まで自走で帰ってきたなんてエピソードもある。「パワーを上げてはエンジンを壊し、直してはまた走る…その繰り返しだったね」。

そのうち、「ツインターボが凄い!!」という噂が流れ始め、本当にそうなのかを試すためにTD05-14B(4cm2)へと仕様変更。大幅なパワーアップを見越してピストンは、まず強度的に優れる後期FJ20ET(インタークーラー付き)の純正品、続いて東名φ91鍛造品へと交換され、排気量が2.1Lへと拡大された。カムは272度。併せて、燃料系もポンプ3基がけ+純正インジェクター370cc×4+HKS AIC制御の追加インジェクター720cc×4と容量アップが図られた。

トラストEXマニを介してセットされた2基のTD05-14B。EXハウジングのサイズは、すでに廃盤となってる4cm2だ。「三菱のタービンは小さいし、変わったクルマに使いやすいから昔から好きなんよ。TD05-14BはAW11(4A-G)でテンロクのまま3cm2を使ったツインターボ仕様を作ったこともある。ちなみに、4A-Gのシングルターボなら8cm2がベストマッチやったね」と森田代表。

また、タービン保護という本来の目的を狙ったブローオフバルブは、中のスプリングを抜いてアイドリング負圧で全開になるように手直し。アクセルオフと同時に過給された空気を解放する。

物理的にはもっと後方にエンジンを搭載することもできたはずだが、振動対策を理由にエンジン本体とバルクヘッドの間に20cm以上のクリアランスが持たされたDR30。そこにウエストゲートが装着される。その奥に見えるのはベルハウジングだ。

3層コアが無かった当時、空気の流路面積を稼いで冷却性能を高めるためにHKS製コアを2つ前後に並べてサイドタンクで繋げたワンオフ大容量インタークーラー。タービン側はツインエントリーになっている。これは、思うようにパワーが上がらなかった5M-Gターボでインタークーラーを2枚重ねにしたところ、簡単に200ps上乗せできた…という実績から採用されたもの。

エアフロはタービンの下流、スロットルの手前に装着する押し込み式。森田代表によると、「まずフラップ式はバネで押さえつけられてる板を空気の力で開くわけだから、タービンの手前にあると吸気抵抗になってしまう。それと、古いB型のコンプレッサーブレードは効率が悪くて、ブースト圧が上がってきた時、インデュース側に真空状態を生み出すんだよね。だから、タービンの前にエアフロがあると吸気量を正確に測れなくなっちゃうんだ」というのが、押し込み式を採用した理由だ。

エアフロの内部。実はフラップの開閉度合いに連動した燃料ポンプのスイッチが内蔵されている。吸気量に応じて駆動することで、燃料ポンプに必要以上の負荷をかけないようコントロールされている。

2本繋がっているスロットルワイヤーのうち、左がアクセルペダルに連動、右はアクセルペダルから足を離しても一定速度で走行できるオートクルーズ用だ。つまり、このDR30は上級グレードのRS-X系というわけ。

ノーマルはサージタンクに過給圧を逃がすためのリリーフバルブが装着され、ブーストアップに合わせてリリーフ圧を高めた強化品もアフターで用意されていたが、同サイズのボルトを使ってキャンセルしている。

タービンアウトレットとフロントパイプはワンオフ品。マフラーは昔懐かしのHKSターボマフラーだ。サビが酷く、今時のレベルからしたら排気効率も良くないだろうから、全面的に作り換える予定だ。

燃料ポンプはDR30純正を2基追加して、圧力スイッチによってコントロール。パワーに見合った吐出量を確保していたが、経年劣化なども踏まえて要交換。

ちょっと分かりにくいが、インマニの下側に装着された追加720ccインジェクター。

制御はHKS AICが担当し、開弁率を確認できるHKSインジェクターパルスモニターとA/F計を参考にしながら燃調セッティングが進められていた。この辺りは、メインインジェクター&F-CON Vプロに改められる。

追加メーターは右端に東名A/F計、ダッシュボード中央に右からラムコブースト計、大森の油圧&油温計が並ぶ。これまた時代を感じさせるメーカーの取り合わせだが、この辺は今時のメーターに交換しないで、このままいってほしいと思う。

また、走行距離が4万km台と少なく屋内保管だったため、ダッシュボードやシートの状態は25年も前のクルマとは思えないほど良い状態を保っている。

工業用を流用した機械式ブーストコントローラーでブースト圧を制御。「チューニングメーカーが扱ってたものと機能的には全く変わらんし、何より安く買えたからね」とのこと。

森田代表いわく、「この仕様は下がスカスカでまるで使えなかったけど、楽に8500rpmまで回してたし、最後のひと伸びが凄まじかったね。R30はリヤサスがセミトレ式でトラクション性能が低いこともあって、当時出たばかりのFC3Sとかが相手だと1~2速は置いてかれるんだけど、3~4速でパワーにモノをいわせて逆転する、みたいな。いつもそんな感じだったよ」とのことだ。

復活にあたっては、とりあえず2.1L+TD05-14Bツインという基本構成はそのまま、燃料&制御系、インタークーラーやフロントパイプ&マフラーを含めた吸排気系を全面的に見直す予定。それと平行して、サビ対策などのレストア的な作業も行っていく。

現代のチューニング技術で、25年前のナベタ最速マシンがどう生まれ変わるのか? 興味津々だ。

FJ20ってどんなエンジン?

ボア径φ89.0×ストローク量80.0mmというショートストローク型の直4エンジンで、排気量は1990cc。ニッサンのエンジンとしては、ハコスカ&ケンメリGT-Rに搭載されたS20以来となる4バルブヘッドを持つのがトピックだ。

また、カム駆動にはダブルローラーチェーンが使われ、バルブは直打式を採用するなど、高回転化を狙った設計とされる。シリンダーブロックは強度に優れる鋳鉄製で、登場から40年近く経つ今でも「アルミブロックのSR20DETよりハードチューンに適している」と、そのポテンシャルの高さを評価するチューナーも多い。

ちなみに、世界で初めてシーケンシャル噴射方式(3000rpmあたりでグループ噴射に切り替わる)の電子制御インジェクションを採用したのもFJ20だ。

タービンの信頼性が向上

森田代表が好んで使っていたTD05-14Bには、コンプレッサーブレードを固定するナットに正ネジタイプと逆ネジタイプが存在した。

正ネジタイプが未対策品と呼ばれるもの。センターナットが真鍮製で台座無しとなる。アクセルオフ時の抵抗によってナットが緩みやすく、「何回か走ったらバラして、ネジロックを塗って組み直してたよ。ナットが飛んだりしたらエライことになるからね」とのこと。

それに対して逆ネジタイプとされたのが対策品。センターナットがスチール製で台座付きとなるのが未対策品と見分けるポイントで、緩みも皆無になったのだ。

TEXT&PHOTO:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)

●取材協力:ガレージ八幡 愛知県半田市上浜町10-20 TEL:0569-26-1660

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