天然素材をボディ外板に使用
東南アジアを中心に開催されるFIA・FIM公認国際クロスカントリーラリーである「アジアクロスカントリーラリー」に初挑戦をした『WÜRTH TRD Hilux MSB Tras135』が、2023年も継続参戦を発表した。今回も地球環境に配慮した持続可能な天然素材をボディ外板に使用したエコなラリーカーを仕立てて、これに挑戦する。
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2023年はコ・ドライバーに里中謙太選手を起用
1996年に初開催し、以後毎年8月に開催されてきた「アジアクロスカントリーラリー(AXCR)」。2020年、2021年とコロナ禍の影響で開催をキャンセルし、2022年も新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受け、例年とは異なる11月に延期したことで、3年ぶりの開催にこぎつけた。2023年の第28回大会は予定通り8月の開催を予定し、日本国内から参戦する各チームは車両をタイへ送り出すタイミングとなっている。
トヨタ「ハイラックス」をベースに、TRDがラリーレイドにも耐えられる競技車両として仕上げたトヨタ ハイラックスMSBで参戦する「WÜRTH TRD Hilux MSB Tras135」のメインスポンサーを務めるウルトが参戦を発表した。
ウルトはドイツに本社を持ち、自動車および建築業界で整備用品やカーケア商品、補修用ケミカル、さらには工具や安全保護用品などを扱っている。「WÜRTH TRD Hilux MSB Tras135」に搭乗するのは新田正直/里中謙太ペアとなる。
LEXUS IS F CCS-RニュルブルクリンクプロジェクトやTEAM SUZUKI ECSTAR MotoGPのチームパートナーとして、そして鈴鹿8時間耐久レースにはBMWを使ったチームにもカーボンコンポジット製品を供給するカーボンコンポジットメーカー、トラスの代表取締役である新田選手は、2022年AXCR初挑戦で総合20位完走を果たしている。
2022年のペアであった松井勉選手に代わり、今回ナビシートに収まりコ・ドライバーを務めるのは、トヨタ自動車の電動先行開発部に所属する里中謙太選手。里中選手は2022年のAXCRでT2G-Aクラスを制し、今季の全日本ラリー選手権でも第2戦新城でも#40 ARTAオートバックスヤリスCVT(冨本 諒/里中謙太)でJN5クラス優勝を飾っている。今季はこの新田・里中ペアでTOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジ(ラリチャレ)にトヨタ「アクア」で参戦している。
ウルト車のボディ外板には、スイスB Comp社の天然素材由来のコンポジットを使用。トラスと共同でラリーの現場でのテストを行っており、2022年に続いて、エンジンフードおよび前後フェンダーに使われている。
2022年は一部のみ素材がわかるようクリア塗装としていたが、今回は使用している箇所がクリア仕上げとなり、天然素材がよりわかるように仕上がっているのが特徴。ちなみに、この外装が市販車と異なるため、参戦クラスは市販車クラス「T2」ではなく、改造車の「T1」に分類されてしまうが、基本的にはエンジンやトランスミッションなど中身はノーマルのままとなる。2023年大会もTRDと現地のTCD Asiaのスタッフが同行してカスタマーサポートに従事する。
「第28回アジアクロスカントリーラリー2023」は2023年8月13日(日)から19日(土)までの日程で、タイ王国とラオスの2カ国にまたがって開催される。
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