現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > なぜかデコトラ乗りは「バニング」と「街道レーサー」が好き! 改造車の「兄弟ジャンル」といえる意外な共通点とは?

ここから本文です

なぜかデコトラ乗りは「バニング」と「街道レーサー」が好き! 改造車の「兄弟ジャンル」といえる意外な共通点とは?

掲載 17
なぜかデコトラ乗りは「バニング」と「街道レーサー」が好き! 改造車の「兄弟ジャンル」といえる意外な共通点とは?

 この記事をまとめると

■デコトラはほかの改造車とは一線を画す日本独自の文化

ド派手な電飾も張り出したバンパーもなし! デコトラ界の新風「ユーロアート」がいま人気急上昇

■だがバニングと街道レーサーはデコトラと兄弟関係にあるといえる

■デコトラ乗りがバニングと街道レーサー好きなのはいずれも日本発祥の文化であることが影響している可能性

 デコトラのイベント会場でもよく見かけたバニング

 トラックをベースにデコレーションを施す、日本独自の文化「デコトラ」。1960年代から現代に至るまで続いている改造車のジャンルだが、デコトラはとにかく個性的な存在だ。

 多くの改造車が軽量化を目指し、FRP素材のエアロを装着する。そして安定性や見た目のカッコよさを求め、ローダウンなどによりクールにキメている。しかし、デコトラは重量のあるステンレスや鉄で製作された、空気抵抗を気にしないような大型の飾りを纏う。しかも電飾パーツにこだわる傾向が強く、昼と夜で異なる姿を披露するというところも、デコトラならではの特徴だといえるだろう。

 そんな独特の世界観を持つデコトラだが、不思議と兄弟と呼べるようなジャンルが存在する。昭和や平成初期では、ハイエースやキャラバンなどをベースにしたバニングが、それだ。バニングとはエアロパーツでキメたワンボックスカーのことだが、デコトラ乗りが自家用車として乗る傾向にあった。そのため、バニングにデコトラ用のアイテムを採り入れるケースも多く見られ、デコトラのイベント会場にもバニングが当たり前のように来場していたのである。

 そんなバニングのルーツは、じつは日本ではなくアメリカにある。ゴージャスなインテリアに、ハデなカラーリング。そんな車体に大きなタイヤを履かせ、サイド出しマフラーなどのカスタムで1970年代にブームになったアメリカの「バンニング」という文化を、日本流にアレンジしたのがきっかけだった。

 1980年代に入るとブームは過熱していき、エアロパーツでキメるという日本独自のスタイルが確立。そうして、1990年代にはバニングの黄金期に突入する。

 バニングブームがすぎると街道レーサーが人気を集めるように

 そんなバニングのブームが過ぎ去った現代では、国産の旧車をベースにした昭和の暴走族仕様、いわゆる街道レーサーが人気を集めるようになった。厳密には昭和の時代からデコトラ乗りに人気のジャンルだったのだが、当時はバニング人気が凄まじかったため影を潜めていたのである。それに加えて、近年では旧車が大きなブームとなっている。そのため、デコトラ乗りが旧車を所有するケースも多くなっているのだ。

 そんな街道レーサーは、デコトラと同じく日本発祥の文化。シルエットフォーミュラというレースで活躍したマシンに憧れた若者たちが、愛車をデッパや巨大なエアロパーツ、タケヤリマフラーなどで過激に改造したのがきっかけだと言われている。

 街道レーサーという名称は、1980年代に創刊された自動車雑誌のコーナー名から定着したもの。ほかにもカラフルなカラーリングと控えめなエアロパーツでレーシーにキメる、福岡仕様と呼ばれる改造スタイルも人気を集めていた。

 バニングは(デコトラ好きも)多かったけれど、バニングと兄弟関係にあったトラッキン(おもにアメ車のピックアップトラックのカスタム)は、デコトラ乗りには不評だった。そもそもアメリカの文化をそのまま採り入れた内容であったため、和を好むデコトラ乗りには浸透しなかったのだろう。

 そして暴走族仕様の進化版ともいえるVIPカーも、デコトラ乗りには意外にも好まれなかった。これもまた、不思議な部分である。

 結局は個人の好みなのだが、当時といまを知る人たちからすれば、過去はバニング、現在は街道レーサーがデコトラの兄弟ジャンルである、といっても異論はないのではなかろうか。

 そんなデコトラとバニング、街道レーサーには実用性や空気抵抗よりも見た目重視、そして内装にもこだわるといった部分が一致する。さらに、デコトラと街道レーサーは日本発祥の文化である。そのような共通点も、デコトラ乗りに愛されている要因であるのかもしれない。

こんな記事も読まれています

BMW『X5』に25周年記念車、オフロード性能向上 8月から限定生産
BMW『X5』に25周年記念車、オフロード性能向上 8月から限定生産
レスポンス
LUUP、座席カゴ付きの特定小型原付「電動シートボード」を発表! 新車両は歩道を走れる?
LUUP、座席カゴ付きの特定小型原付「電動シートボード」を発表! 新車両は歩道を走れる?
くるくら
NLS耐久シリーズ・NLS3クラスでトーヨータイヤ『プロクセス』装着車両が優勝
NLS耐久シリーズ・NLS3クラスでトーヨータイヤ『プロクセス』装着車両が優勝
レスポンス
これ最高じゃん! 車を守る「ソーラーカーシールド」はこの夏に導入したい期待のアイテム
これ最高じゃん! 車を守る「ソーラーカーシールド」はこの夏に導入したい期待のアイテム
月刊自家用車WEB
「これで、売れなくなったらどうしよう……」 新型フリード登場で困っているのは、実はホンダの……【ディーラー生情報】
「これで、売れなくなったらどうしよう……」 新型フリード登場で困っているのは、実はホンダの……【ディーラー生情報】
月刊自家用車WEB
まるで本物のクルマ? 超カッコイイ! リバティウォークとコラボした世界中で大人気のレースゲーム「レーシングマスター」とは
まるで本物のクルマ? 超カッコイイ! リバティウォークとコラボした世界中で大人気のレースゲーム「レーシングマスター」とは
くるまのニュース
米国の熱狂的日産「パルサーGTI-R」ファンと遭遇! 3台所有するライアンさんは33年前の「パイクスピーク」で走った憧れの選手との再会でした
米国の熱狂的日産「パルサーGTI-R」ファンと遭遇! 3台所有するライアンさんは33年前の「パイクスピーク」で走った憧れの選手との再会でした
Auto Messe Web
新型ラングラー詳報&今買えるジープ全車まとめ
新型ラングラー詳報&今買えるジープ全車まとめ
グーネット
新型フリード、笑顔をもたらす価格を発表!FF最廉価は250万円台から。注目の4WD×2モーターハイブリッドは308万円ちょっと、お買い得感あり
新型フリード、笑顔をもたらす価格を発表!FF最廉価は250万円台から。注目の4WD×2モーターハイブリッドは308万円ちょっと、お買い得感あり
Webモーターマガジン
インフィニティの最上位SUV『QX80』新型、450馬力ツインターボ搭載 7月発売
インフィニティの最上位SUV『QX80』新型、450馬力ツインターボ搭載 7月発売
レスポンス
日産「“次期型”エルグランド」いつ登場? 「今後3年間」で全面刷新か!? デビュー14年で「元祖キングオブミニバン」デビューの可能性はあるのか
日産「“次期型”エルグランド」いつ登場? 「今後3年間」で全面刷新か!? デビュー14年で「元祖キングオブミニバン」デビューの可能性はあるのか
くるまのニュース
ホンダ フリードがフルモデルチェンジ、同時に福祉車両も設定
ホンダ フリードがフルモデルチェンジ、同時に福祉車両も設定
Believe Japan
「えっ…!」クルマやバイクが通れない“道”あるの? 日本で唯一の「階段国道」何がある? なぜ出来たのか
「えっ…!」クルマやバイクが通れない“道”あるの? 日本で唯一の「階段国道」何がある? なぜ出来たのか
くるまのニュース
車にベストな冷蔵庫はこれだ! 最小を追求したコンパクト冷温庫が登場
車にベストな冷蔵庫はこれだ! 最小を追求したコンパクト冷温庫が登場
月刊自家用車WEB
ネクサスから BMW R1300GS(24-)用「DENALI CANsmart Controller GEN 2/補助ライトマウントキット」が発売!
ネクサスから BMW R1300GS(24-)用「DENALI CANsmart Controller GEN 2/補助ライトマウントキット」が発売!
バイクブロス
トヨタ自動車東日本の出荷額は約8000億円!! [レクサスLBX]生産に込められた想いとは?
トヨタ自動車東日本の出荷額は約8000億円!! [レクサスLBX]生産に込められた想いとは?
ベストカーWeb
初代NSXはアルミボディだから永遠にヤレない……ワケじゃない! アルミはあくまで「錆びにくい」だけだった
初代NSXはアルミボディだから永遠にヤレない……ワケじゃない! アルミはあくまで「錆びにくい」だけだった
WEB CARTOP
新型ヴェゼル/フリードに対応。専用コネクター採用で短時間で装着可能な新ドラレコがホンダアクセスから登場
新型ヴェゼル/フリードに対応。専用コネクター採用で短時間で装着可能な新ドラレコがホンダアクセスから登場
月刊自家用車WEB

みんなのコメント

17件
  • kl2********
    好きなのは勝手にしてくれたらいいんだけど、うるさいのはやめてくれ。
  • ari********
    激混みの駐車場でやっと「あ!あのバニングハイエースの後空いてる!」と思って近づいたらリアバンパーがまるでカラオケのステージか!?ってくらい延長してあって…要は縦に1.5台分使って駐車している迷惑車両だった。下痢してんの?っていう様な排気音しかり、正直あんまりいいイメージ無い。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村