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【M3と同じ直6と8速AT】BMW M4 コンペティションへ試乗 最新G82型 不思議な違和感

掲載 更新 21
【M3と同じ直6と8速AT】BMW M4 コンペティションへ試乗 最新G82型 不思議な違和感

510psの直6と8速ATはM3と同じ

text:Matt Prior(マット・プライヤー)

【画像】最新BMW M4とM3 ライバルの高性能クーペと比べる 全119枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


BMW最新の高性能クーペとなるM4。メカニズム関係は、先日試乗した4ドアサルーンのM3と基本的には同じものだ。

エンジンはツインターボの3.0L直列6気筒で、最高出力510ps、最大トルク66.1kg-mを生み出す。トランスミッションは、コンベンショナルなトルクコンバーター式の8速ATが組み合わされる。

全長はM3と同じ4794mmで、ホイールベースも同じ2857mm。だが全幅は16mm狭い1887mmとなり、全高は40mmも低い1393mmに収まっている。ボディは少し小さいものの、車重は5kgしか軽くない。

正直、差が生まれるほどの違いとはいえない。M3の試乗レポートを読まれた方なら、ここからM4の走りもだいたい予想できるだろう。

タイヤは前後で異型となり、フロント18インチ、リア19インチが標準。だが試乗車の場合は、フロントが19インチでリアが20インチのオプションを装備していた。タイヤは、フロントが275/35、リアが285/30というサイズとなる。

新しいM3との違いといえば、加速を向上させるためにトランスミッションのレシオが異なること。しかし8速もあるから、違いを明確に感じるほどでもない。

またドアは2枚しかないから、過度にスポーティーなフロントシートを倒してリアシートへ出入りするのが、少し難しい。リアシート周りは、頭上空間で少し狭く感じる。トランクの容量も、M3が480Lなのに対しM4は430Lと小さくなる。

乗り換えてもM3との違いはわかりにくい

英国の一般道で運転したフィーリングも、G80型M3と非常に似ている。M3からM4へ直接乗り換えたとしても、振り返ってリアのサイドウインドウの形状を見ない限り、違いがわからないほど。

路面の凹凸を教えてくれる乗り心地に、騒々しくたくましい直6エンジン。荒れたコンクリート舗装の道で大きいロードノイズなど、どれもが共通している。

リアのサブフレームはM3と同様に、M4でもシャシー側にリジッドマウントされ、足まわりの剛性と精度を高めている。コーナーへ高速で突っ込んでも、横方向の動きはソリッドで安定している。

フェラーリ488 GTBについてエンジニアと話をした際、リア側で横方向の剛性高めることで、コーナリング時の姿勢が安定するといっていた。ステアリングの正確性や一貫性、路面からの感触という面でもメリットがあるという。

新しいBMW M4でも、同じ変化が生まれているのだろう。M3と同様に。

最新のM4はパフォーマンス・クーペとは呼べるが、グランドツアラーと呼べるほど滑らかで穏やかな乗り心地があるわけではない。2時間半ほどの運転で、印象を悪くするほどではないにしろ。

一方で本物のスポーツカーと呼べるほど、敏捷な身のこなしを得ているわけでもない。動的な性格付けはどちらも同等。このドライビング体験には、M4よりM3のボディの方が合っていると感じた。

走り味は4ドアサルーンの方が合っている

この違和感の理由は、よく分からない。4ドアサルーンの方が、見た目がスポーツカーらしくはないからだろう。2ドアクーペは、よりスポーツカー的であってほしいと無意識に考えてしまうのかもしれない。

過去にアルファ・ロメオ・ジュリア・クアドリフォリオを試乗した際、スポーツセダンというだけでなく、スポーツカーらしくさえ感じると印象をまとめている。新しいBMW M4は、それとは逆のように思えた。

どこか、スポーツカーというより、スポーツサルーンのように感じられた。見た目はダイナミックなクーペでも。

BMW M4 コンペティション(英国仕様)のスペック

英国価格:7万6055ポンド(1140万円)
全長:4794mm
全幅:1887mm
全高:1393mm
最高速度:289km/h(Mドライバーズ・パッケージ装着時)
0-100km/h加速:3.8秒
燃費:9.8km/L
CO2排出量:234g/km
車両重量:1725kg
パワートレイン:直列6気筒2996ccツイン・ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:510ps/5600-7200rpm
最大トルク:66.1kg-m/2750-5500rpm
ギアボックス:8速オートマティック

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