■セルシオ、Sクラス、シーマなど、インパクトあるクルマを的確に描写
「全員悪人」「全員暴走」のキャッチコピーも話題を呼び、最新作「アウトレイジ 最終章」の大ヒットも記憶に新しい『アウトレイジ』シリーズ。日本が世界に誇る巨匠・北野武監督がヤクザを描いた2010年代を代表する日本映画です。
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とにかく顔面の怖い大人たちが「バカヤロー!」「コノヤロー!」を連発している……という印象が強いかもしれません。しかし細部にこだわる北野監督だけに、劇中に登場する車両も過剰にリアルさを追求しています。
「アウトレイジ」では冒頭、オープニングクレジットに登場する車列からして真っ黒。しかも日産 シーマ(F50)にはじまりメルセデス・ベンツ(W221系)やトヨタ センチュリー(GZG50)など、ゴツい車体のものばかりで強烈なインパクトを与えます。
物語中もシチュエ-ションによって車両を使い分けているものの、トヨタのクラウン(S180)やセルシオ(F30)、日産フーガ(Y50)、レクサス(GS450h)などなど、やっぱり庶民には縁のない高級車ばかり。
なお、ビートたけし扮する主人公・大友がセルシオから赤いマツダMPVに乗り換えた際には、愛人から「この車つまんな~い」と言われてしまうのですが、その理由が物騒すぎてまったく笑えません。アルファード(H10W)やヴェルファイア(H20W)などのトヨタ車も、敵を拉致ったりする時に使うんだ……と考えると怖さ倍増です。
そんな本作でもっともインパクトのあるシーンといえば、椎名桔平が演じる水野の処刑シーン。自身が乗り付けたトヨタ・マークXの後部座席に座らされ、首にロープを(以下略)という残酷極まりない描写には、思わず目を背けずにはいられません。
全て大ヒットとなった「アウトレイジ」シリーズ。暴言・暴力シーンはもちろん、内容のほうも間違いないので北野映画ファンでなくともぜひ鑑賞をお勧めします。
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