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ルクレールがモンツァを制しティフォシ歓喜。マクラーレンを抑え込む【決勝レポート/F1第16戦】

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ルクレールがモンツァを制しティフォシ歓喜。マクラーレンを抑え込む【決勝レポート/F1第16戦】

 9月1日、2024年F1第16戦イタリアGPの決勝レースが行われ、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が今季2勝目を飾った。2位にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3位にランド・ノリス(マクラーレン)が続いた。角田裕毅(RB)はリタイアとなった。

 路面の舗装を含め、大規模な改修が行われたモンツァ・サーキットを舞台に開催された第16戦。スタートタイヤは20台中14台がミディアムタイヤ(C4/イエロー)を選択。

【順位結果】2024年F1第16戦イタリアGP決勝

 一方、7番グリッドのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、8番グリッドのセルジオ・ペレス(レッドブル)、15番グリッドのエステバン・オコン(アルピーヌ)、16番グリッドの角田、17番グリッドのランス・ストロール(アストンマーティン)、19番グリッドのバルテリ・ボッタス(キック・ザウバー)の6台がハードタイヤ(C3/ハード)をチョイスした。

 気温34度、路面温度54度、湿度33%となるなか、53周の決勝レースはスタートを迎えた。ポールスタートのノリスは悪くない蹴り出しを見せる。一方、3番グリッドスタートのジョージ・ラッセル(メルセデス)は混戦のさなか第1シケインでエスケープに逃れ7番手までポジションを下げる。

 そんななか、第2シケイン(ターン4~5)への飛び込みでピアストリがアウト側から仕掛けた。2台はサイド・バイ・サイドとなるなか、第2シケイン立ち上がりでクロスラインとなるなかピアストリがトップにおどり出る。さらに、ポジション争いでわずかに失速したノリスの間隙をついたルクレールが、続くターン6でノリスをかわし2番手に浮上した。

 一方の角田は15番手走行中、ターン1で止まりきれなかったニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)に接触されるアクシデントで19番手までポジションを下げてしまう。角田はその後も周回を続けたが、チームからの指示により7周でリタイアとなった。なお、ヒュルケンベルグには10秒のタイムペナルティが下っている。

 そんななか、11周目のターン1でペレスがラッセルをかわし7番手に浮上する。なお、ラッセルはオープニングラップの混乱のさなかフロントウイングにダメージを負っていた。そのラッセルは11周目終わりにハードタイヤに履き替えると同時にフロントウイングを交換。停車時間10.5秒でコースに復帰する。

 トップに浮上したピアストリ、そして2番手ルクレールはお互いにファステストラップを更新し合う場面もあったが、周回数が進むにつれてルクレールのペースが下がり、2台のギャップは広がりを見せる。そのルクレールの1秒以内に3番手のノリスが接近したが、そのノリスは14周目終わりにピットに飛び込み、アンダーカットを狙う作戦に。

 その動きに反応したルクレールは15周目終わりにハードタイヤに履き替えるが、ノリスがアンダーカットに成功し、ルクレールの前に出る。なお、ルクレールは「アンダーカットされるのになぜピットに呼んだんだ?」と無線を飛ばす。

 トップのピアストリは16周目終わりにハードに履き替え、ノリスの2秒前でコース復帰する。19周目終わりにカルロス・サインツ(フェラーリ)がハードに履き替えると、ハードタイヤスタートのフェルスタッペンとペレスが見た目上のトップに浮上する。

 そのフェルスタッペンは22周目終わりに2セット目のハードタイヤに履き替えるが、右リヤタイヤの交換でタイムロス、停車時間は6.2秒に及び6番手でコースに復帰。また、23周目終わりにはペレスが2セット目のハードタイヤに履き替え8番手で復帰した。

 レッドブル勢の2ストップが確定するなか、マクラーレンはノリスに対し、ピアストリとのポジション争いを許可する無線を飛ばした。その無線を待っていたとばかりにノリスは24周目にファステストを更新するが、その翌周の25周目、そして26周目、27周目とピアストリがファステストを更新し、ノリスを牽制する。

 28周目はノリス、29周目はピアストリがファステスト更新と、マクラーレンの2台がコース上で直接対決を繰り広げるが、30周目を迎えた時点で2台のギャップは3秒にまで広がった。

 タイヤが限界を迎えつつあったノリスは31周目の第2シケインで止まりきれずエスケープゾーンを走行。3番手のルクレールに1秒以上接近を許してしまい、33周目に2セット目のハードタイヤに交換する。一方のルクレールはノリスの動きには反応せずピアストリの背中を追う。
 
 フレッシュタイヤに履き替えてファステストも更新するノリスだったが、戦略の異なるフェルスタッペンが眼前に現れ、ノリスを蓋するかたちに。そんななか、38周目終わりにピアストリが2セット目のハードに履き替えた。

 ピアストリはフェルスタッペン、ノリスの前でコースに復帰する。ピアストリに追いつくべく、早めにフェルスタッペンを攻略したいノリスだったが、フェルスタッペンのディフェンスもあり、なかなかレッドブルを攻略することができずに時間が経過する。ノリスは41周目にフェルスタッペンを攻略するが、この時点でピアストリとのギャップは4秒まで広がっていた。

 ただ、マクラーレン勢の敵はレッドブルでも、チームメイトでもなかった。フェラーリの2台が地元での勝利を掴むべく、1ストップ作戦を敢行したからだ。これで残り12周を迎えた時点でルクレール(1ストップ)、サインツ(1ストップ)、ピアストリ(2ストップ)、ノリス(2ストップ)、ハミルトン(2ストップ)、フェルスタッペン(2ストップ)というトップ6オーダーとなる。

 ピアストリは45周目のターン8飛び込みでサインツをパスし2番手に浮上すると、11.5秒先を走るルクレールの背中を追う。ピアストリは1周1秒を詰めるペースで周回を続けるが、30周を過ぎたタイヤでルクレールは1分23秒台をキープする。48周目にはノリスがサインツをパスし3番手に浮上するが、最速マシンを持つマクラーレンの猛追はルクレールには届かなかった。

 53周目を終え、ティフォシの歓声に包まれながらルクレールがトップチェッカーを受け、今季2勝目を飾った。2.664秒差の2位にピアストリ、6.153秒差の3位にノリスが続いた。

 4位サインツ、5位ハミルトン、6位フェルスタッペン、7位ラッセル、8位ペレス、9位アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、10位ケビン・マグヌッセン(ハース)までがポイント獲得となった。ファステストラップポイントの1点はファイナルラップに1分21秒432を記録したノリスが掴み取った。

 なお、マクラーレンはダブル表彰台獲得により、レッドブルに対しコンストラクターズポイントで8点差まで迫っている。また、今回がF1デビューレースとなったフランコ・コラピント(ウイリアムズ)は12位で完走を果たした。

 次戦となる2024年F1第17戦アゼルバイジャンGPは、バクー市街地サーキットで9月13~15日に開催される。

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