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マツダ「ロードスター」や「CX-5」がEVになる!? 次世代スポーツカー初公開! 2030年電動化へのシナリオとは

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マツダ「ロードスター」や「CX-5」がEVになる!? 次世代スポーツカー初公開! 2030年電動化へのシナリオとは

■マツダの次世代EVはどんなクルマになるのか?

 マツダは2022年11月22日、「2030年に向けた経営の基本方針」を発表しました。

【画像】新型ロードスターか!? マツダが初公開した「ビジョンスタディモデル」がカッコ良すぎる!画像を見る(22枚)

 そのなかでユーザーがもっとも注目しているのは、マツダがどんな次世代車を導入するのかという点でしょう。

 今回公表された基本方針の主要な取り込みは、「カーボンニュートラルに向けた取り組み」、「電動化戦略」、「人とITの共創によるマツダ独自の価値創造」、そして「原価低減活動とサプライチェーンの強靭化」の4つです。

 今回は「カーボンニュートラルに向けた取り組み」と「電動化戦略」のふたつを軸足として、マツダの次世代モデルを予測してみます。

 まず、マツダの丸本明社長のプレゼンテーションでは、発表時点(2022年11月)から
2030年までの3つのフェーズに分けて、導入モデルの概要を説明しています。

 それによると、フェーズ1の2022年から2024年は、本格的な電動化時代の到来に備えて、すでに基本的な投資が終わっているモデルをベースに技術開発をさらに強化していくとしています。具体的には、マルチ電動化とラージ商品群を指します。

 マルチ電動化とは、マツダのエンジン開発の真骨頂である「SKYACTIV」では「マツダ3」などのスモール商品群、ハイブリッドとして「e-SKYACTIV G」と「e-SKYACTIV X」、そして、「MX-30」でのEV(電気自動車)があります。

 また、2022年9月に国内で発売された新型「CX-60」を皮切りに、「CX-70」「CX-80」「CX-90」として次々登場するラージ商品群では、ハイブリッドの「e-SKYACTIV D 3.3」と、プラグインハイブリッドの「e- SKYACTIV PHEV」の販売がグローバルで進む段階にあります。

 一方で、次世代バイオディーゼル燃料の開発、そして既存のガソリンとディーゼルエンジンの燃費向上や排ガス対応をさらに進めていくとしています。

 とくに、次世代バイオディーゼル燃料については、スーパー耐久シリーズ2022にマツダ本社直轄チーム「マツダスピリットレーシング」が「マツダ2」をベースとした開発車両で実戦参加。

 さらに、2023年からの参戦を目指した「マツダ3 ファストバック」をベースとした新型マシンを2022年10月に岡山国際サーキットで開催した「マツダファンフェスタin岡山」で世界初公開したばかりです。

 その場には、次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」を100%使う新型CX-60の試験車両も展示されており、マツダ関係者によれば「量産化に向けた開発が着実に進んでいる」という状況です。

 こうした次世代バイオディーゼル燃料仕様車と、スモール商品群・ラージ商品群でのマルチ電動化については、これまでにもマツダから情報が発信されてきました。

■5代目ロードスターはEVで登場する可能性も

 2030年に向けたフェーズ2としてマツダが位置付けているのが、2025年から2027年。欧州、アメリカ、中国、そして日本などグローバルで電動化に関する規制のハードルが上がることが予想されている時期です。

 フェーズ1で導入した技術やモデルをフェーズ2でも引き続き販売しつつ、また電池の技術開発などを自社でも進めながら、ほかのOEM(自動車メーカー)、サプライヤー、他業種との協業を踏まえて、本格的な電動化時代の向けた準備をさらに加速させるとしています。

 登場するモデルとして注目されるのが、フェーズ2後半にデビュー予定とするEV専用モデルでしょう。

 つまり、導入時期としては、いま(2022年)から5年後の2027年ということになります。

 ただし、具体的にグローバルのどの国や地域で、どのようなモデルになるのかは、基本方針発表後の記者会見でも丸本社長をはじめとしたマツダ経営陣は明言を避けました。

 なぜならば、環境問題、国際的な紛争、そしてIT技術の急激な進化より、グローバルで自動車産業界を含めた社会全体で大きな変革期にあるなかで、市場の予測が極めて難しいからです。

 そのうえで、「中国は世界でもっともEV普及が進んでいる」(丸本社長)という見解を改めて示したこともあり、2027年のEV先行導入の最有力候補地は中国である可能性が高いと思われます。

 そして、2030年に向けた最終段階であるフェーズ3が2028年から2030年です。2030年の時点で、グローバルでマツダにおけるEV比率は25%から40%という考えを示しました。

 こうした幅を持った予測値を提示したのも、前述のように市場予測が極めて難しいからです。

 そして、いま(2022年)のEV関連規制をグローバルで俯瞰してみますと、欧州、アメリカ、そして中国は厳しく規制されている一方、日本はそうした世界動向を注視しながら慎重に動いているという状況です。

 つまり、マツダの2030年時点での日本でのEV比率は、25%から40%の下限である25%程度になると予測するのが妥当に思えます。

 とはいえ、マツダ新車の4台のうち1台がEVになるのですから、マツダにとってかなり大きな転換になるといえるのではないでしょうか。

 では、どんなEVが登場するのでしょうか。

 まず考えられるのは、グローバルEVとしての「CX-5」級のSUVモデルです。「CX-5」と「CX-8」は2012年登場のマツダ第六世代のプラットフォームであることから、2028年頃には全面改良することが予測され、それに合わせてEV専用モデルに転換する可能性がありそうです。

 そして、多くのマツダファンが気になるのは「ロードスター」のEV化でしょう。

 今回の基本方針発表でも、まるで次世代ロードスターのような「ビジョンスタディモデル」のCGや画像が公開されています。はたして、これが第5世代ロードスター(NE)の姿なのでしょうか。

 マツダの2030年に向けたさまざまな取り組みを、これからも注視していきたいと思います。

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みんなのコメント

8件
  • 全固体バッテリーになっても業者ですらそこら辺にバッテリー捨てる人出てくるんだろうな。
  • 従来の鼓動デザインから決別したようなデザインで、車本来の美しさを求めたデザインに共感します。これなら眺めていられます。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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