■三菱久しぶりの新顔「エクリプスクロスPHEV」はどんなSUV?
日産の開発担当となる軽自動車を除けば三菱にとって久しぶりのニューフェイスである「エクリプスクロスPHEV」が2020年10月15日から予約受注を開始する。
超イケメン爆誕! 三菱新型「エクリプスクロス」 新顔にイメチェンで12月発売
早速試乗レポートをお届けするのだけれど、どう紹介していいのか大いに迷う。
自動車ジャーナリスト国家試験などあれば、最上級の資格を狙うような「課題」だと思います。40年原稿書いていても難しいです。
なぜか。スペック的に極めて近い三菱「アウトランダーPHEV」と激しくバッティングするからだ。
ファーストカーとしての購入を考えているのなら、ラゲッジスペースは広い方が便利。
エクリプスクロスPHEVは、アウトランダーPHEVと比べると少しボディ短いだけで、燃費の差も無いに等しい。短いボディに価値を見いだせる人以外、積極的に選ぶ理由もないように思う。
こう書くと「装備を揃えたら20万円くらい安い」という人もいるかもしれない。今回のエクリプスクロスPHEVは、約385万円から約450万円。アウトランダーPHEVが約394万から約529万円となる。
確かに若干安いものの、発売して時間経っているアウトランダーPHEVはエクリプスクロスPHEVとの価格差くらい値引きしてくれることだろう。
見積もり取ったらしばらく同じくらいの総支払金額になるかと。
はたまた「トヨタでいえばハリアーとRAV4は兄弟関係にある。価格差およそ20万円。それなのに両方売れているじゃないか」みたいな意見が出るかもしれない。
そもそもトヨタのSUVをショッピングリストに乗せている人は非常に多いです。
したがってハリアーとRAV4という違う方向性を持つ2モデルをラインナップしても両方売れるのだった。ユーザーを見てると案外悩んでいない。
そんな「迷い」を引っ張りながらエクリプスクロスPHEVに試乗してみた。
試乗コースはSUVにも関わらず富士スピードウェイのショートコースである。路面ウエット。楽しいコンディションじゃありません。
■厳しい路面状況でも…三菱四駆はやっぱりスゴい!
エクリプスクロスPHEVでコースイン。元気よくアクセル踏んで走り出すと、「あらま!」と、雪道くらい路面のミューが低く滑りまくります。困ったもんだ。
と思いながらコーナーに進入してハンドル切ると「あらら?」。気持ちよく曲がるじゃありませんか。
アクセル踏むと滑るけれど曲がってくれる。「楽しい!どうしちゃったの?」と笑っちゃうくらい楽しい。
この時点で思い出しました。「華やかだった頃の三菱のクルマってこんなだったね!」。やはり4WD技術に奥行きある。
ウデに自信の無いドライバーが普通に走っていれば、滑ること無くハンドル切った方向に曲がっていく。素直かつ安全な走りです。
けれど積極的に踏んでいくと、滑りながらも自由自在に操れるのだった。クルマとしての懐が驚くほど深い。こうなると気になるのは「横滑り防止装置DSCをカットしたらどうか?」です。
ピットに入りDSCボタンを長押ししてカット。再びツルツルのコースに飛び出す。
ラリー競技のようにコーナー手前で前輪に荷重してテール流してやると。穏やかに横方向へ滑り始める。
雨という難しい路面ですら素晴らしくコントロールしやすい。カウンターステアで滑る量を決めてやり、そこからアクセル踏むと適正な前後駆動力配分を開始。
三菱「ランサーエボリューション」のような姿勢でコーナーを立ち上がる。また、改めてアウトランダーPHEVにも試してみたら、まったく同じ挙動。
やっぱり三菱のクルマ作りは素晴らしいと関心しきり。ECOカーだということを忘れてしまうくらい楽しんでしまいました。2.4リッターエンジンと前後モーターによる絶対的な動力性能だって文句なし。
大いに楽しんでピットインするとエクリプスクロスPHEVの価格という「宿題」を思い出して再び「う~ん!」。
RAV4 PHVの価格は469万円から539万円となり、さらにリセールバリューまで考えたら納期を少し待ってでもトヨタ「RAV4 PHV」を買った方が総合的に安い。
エクリプスクロスPHEV、フル装備で350万円くらいの戦略的な価格を付けて登場してきたら注目度も売れ行きもまったく違う状況になったのに、と思う。
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