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デイトナで“最後の予行演習”に臨むBMW Mハイブリッド V8のWECドライバーふたり「リズムに乗るだけ」

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デイトナで“最後の予行演習”に臨むBMW Mハイブリッド V8のWECドライバーふたり「リズムに乗るだけ」

 1月27~28日に決勝を迎えるIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第1戦デイトナ24時間レース。最高峰GTPクラスで2台のBMW Mハイブリッド V8を走らせるBMM Mチーム RLLからは、第4ドライバーとしてレネ・ラストとドリス・ファントールが出走する。ふたりはともに、WEC世界耐久選手権ハイパーカークラスへのフル参戦を控えるなか、今回のデイトナがレースの経験を積む「おそらく最後のチャンス」であるとラストは語った。

 BMWは2023年初頭よりIMSAにMハイブリッド V8を投入、1シーズンを戦った。2024年はこのプログラムに加え、WECでもBMW Mチーム WRTを通じた2台での活動を開始する。

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 ラストは先週、BMW Mチーム WRTのWECハイパーカーラインアップの一員として発表され、シェルドン・ファン・デル・リンデ、ロビン・フラインスとともにWECの8ラウンドを転戦することになった。デイトナではコナー・デ・フィリッピ/ニック・イェロリー/マキシム・マルタンとともに、25号車を走らせる。

 一方のファントールはフィリップ・エング/イェッセ・クローン/アウグスト・ファーフスと組んで姉妹車の24号車からデイトナに出走。彼は2月末に始まるWECのシーズンでは、マルコ・ウィットマン、ラファエル・マルチェッロとトリオを結成することになっている。

 ラストは自身とファントールの立場について、WECでのチームメイトとなるファン・デル・リンデとウィットマンが昨年走ったプログラムと比較した。このプログラムにおいてふたりのドライバーは、WECチームに加わる前にウェザーテック選手権の一部のスケジュールに参加していた。

 ただしラストも指摘するように、彼はまだMハイブリッド V8ステアリングを握ってレースに参加したことはない。今回のデイトナ遠征が、初めてのレース体験となる。

「シェルドンとマルコは、昨年のIMSAチャンピオンシップで耐久レースに参加しており、すでにこのクルマのレース・トリムを経験している」とラストはSportscar365に語った。

「僕らはまだそれをしていないので、おそらくこれがWECシーズンが始まる前にレース経験を積む最後のチャンスだろう」

 ラストは、デイトナはレース・トリムにおけるMハイブリッド V8についての理解を深められる重要な機会になるだろうと語っている。これまでに欠けていた部分だ。

「ただ運転して、このクルマのリズムに乗るだけだよ」とラスト。

「もちろん、昨年からWECに向けていくつかのテストを行ってきたけど、それは僕にとって個人的にはそれほど多いものではなかった」

「だからもっとも重要なことは、タイヤをダブルスティントで使うレース本番の状況で、クルマが実際にどのように動作するのか、そしてレース中にシステムやソフトウェアが実際にどう働くのかを理解することだと思う」

「僕にとってこういったことはとても重要なことだ。経験を積んでシーズンに向けて新たなスタートを切るだけだ」

 一方のファントールは、デイトナ遠征は世界選手権シーズン前の「良い準備」であると付け加えたが、伝統のデイトナ24時間で好成績を収めるという目標を損なうものではないと強調している。

「WECのシーズンに向けて、24時間レースに出場し、何周か走り、できるだけクルマに慣れるのは良い準備だと思う」とファントールは述べている。

「それでももちろん、僕らが出場したいレースはすべて、勝ちたいと思って参加する。もちろん、残りのシーズンに向けてできる限りの準備をするつもりだ」

「ただもちろん、勝ちたくないと言うのも嘘だった。けど、勝つと言うのは難しい。どうなるか見てみよう」

■「ルーキーという気はしない」と元アウディのラスト

 BMWの6人のハイパーカードライバーの中で、ラストはWECのトップクラスでのレース経験を持つ唯一のドライバーであることは特筆すべきことだ。

 37歳の彼は2015年にアウディのLMP1活動に参加し、マルコ・ボナノミ、フィリペ・アルバカーキとともにアウディR18 e-tronクワトロでスパ・フランコルシャン6時間レースとル・マン24時間レースに出場した。

「当初、僕はアウディLMDhプログラムに参加する予定だったが、その後プログラムはキャンセルされた」とラストは振り返った。

「2015年に僕はアウディとともににLMP1に出場した。それは素晴らしいものだったけど、彼らは撤退してしまった。僕がWECの最高峰クラスにいたのは何年も前のことのように感じる」

「自分がルーキーだという気はしない。すでに経験済みの場所に戻ってきたような気がするけど、今年が素晴らしいチャンピオンシップになるのは明らかだ」

「勝利を目指して戦う19台のマシンがある。その一員であることはとてもユニークで、クールなことだと思っているよ」

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