■日本も将来的に導入へ 現状の販売状況は?
2023年1月にインドでお披露目されて以来、世界で熱い視線を集めているスズキ「ジムニー5ドア」。
日本では販売店に対して「納期が短縮しない限り国内で発売はしない」というメーカーの姿勢が明らかにされたことから、落胆したファンも多いのではないでしょうか。
【画像】超カッコイイ! エクストララージなスズキ新型「ジムニーXL」を画像で見る(50枚以上)
ジムニー5ドアは現在、インド・マルチスズキのグルガオン工場で生産されています。
インド国内向けだけでなく、2023年10月から中南米や中東、アフリカなどに輸出が開始されました。
ちなみにインドではユーザーニーズから3ドアが販売されておらず、5ドアで「アルファ」と「ゼータ」の2グレードが設定されています。
興味深いのは、2023年末に「サンダーエディション」というと特別仕様車が追加されたこと。
この特別仕様車は両グレードをベースに、特別色のグリル、フロン
トバンパー、縞板風コーナーガード、シルバーサイドガーニッシュ、タイヤケース、サイドデカールなど装備を満載したバージョンです。
驚くのは、この特別仕様車の価格がベースグレードよりも安いということ。
例えば、ゼータのATが約240万円(2024年12月末での換算)に対して、ゼータATサンダーエディションは約204万円になっています。
日本ではジムニー、ジムニーシエラの発売から5年経過しても特別仕様車は1台も出ていませんが、インドでデビューしてからわずか6か月でこのバージョンを発売。
やはり日本とインドのクルマ需要の違いが影響していそうです。
さて世界中で熱望されている5ドアですが、未だ3ドアしか流通し
ていない欧州、イギリス、日本に先駆けて、2023年12月からオーストラリアでの発売が開始されました。
当地でのモデル名は「ジムニーXL」。オーストラリアではすでに3ドアが販売されているため、それとの差別化を図るネーミングとなったようです。
ちなみにオーストリアの自動車価格は、輸送費や関税(奢侈自動車税)の関係から高額になることが多いのですが、奢侈自動車税が課せられないジムニーもなかなかのもの。ジムニーXLのMTは約340万円(2023年12月末での換算)、ATは約355万円になっています。
ちなみに3ドアATが約326万円であることを考えれば、経済や貨幣価値の違いはあれども日本との違いが(シエラJC・AT/208.4万円)わかると思います。
なおオーストラリアには、ジムニー3ドア「ライト」というベーシックグレードも存在します。
アルミホイール、キーレスエントリーなどを廃し、インテリアも最低限の装備に抑えることで価格を低く設定。
イギリスモデルの「ジムニーLCV」とよく似ていますが、LCVが2人乗りなのに対してライトは後部座席がしっかり装備されています。
2人乗りのジムニーは英国だけと日本では誤解されていますが、ジムニーの主要市場であるドイツでも実は2人乗り仕様です。
装備もイギリスのLCVとほぼ同等で、エアコンはマニュアル、オーディオはラジオとCDプレーヤー、そして後席がない代わりにラゲッジネットが標準で装備されています。
日本でもこの仕様がラインナップされ、歴代モデルのように4ナンバー登録できるのであれば人気が出るかもしれません。
■撤退した米国は? そして「5ドア」が日本導入される日は近い?
さて、かつては「サムライ」の名で北米にも輸出されていたジムニーですが、横転問題から2013年で市場を撤退し販売されていません。
しかし、いまや2世代前となった旧型のサムライを今も大切に乗る愛好家は多く、現行型の導入を望んでいるユーザーが多いようです。
2018年の自動車イベントの一環で特別にアメリカに持ち込まれた際も話題を博し、現地自動車ジャーナリストからも高評価だったとか。
2023年1月に開催されたSEMAショーでも、カスタムされた現行3ドアが展示されて、衆目を集めていました。
オフロードドライブが日常的で、しかもレジャーとして確立しているアメリカでは、ジムニーのサイズと悪路走破性はかなり魅力的に映るはず。
スズキがかつての苦い経験を乗り越えて輸出を決めるかどうかは別として、彼の地ではジムニー熱が高まるばかりのようです。
ジムニー熱は本国日本でも同様で、相変わらずAT車は2年待ちという“高嶺の花”状態が続いています。
MT車は販売店によっては半年待ちで済むこともあるようですが、AT比率がMTを遙かに超える日本市場ではそれは必ずしも嬉しいトピックスではないかもしれません。
ただ、5ドアの日本発売については、微かな希望も。
マルチスズキの役員が現地でのインタビューの中で「日本での発売も将来的にある。楽しみにしていて欲しい」といった発言をしたことから、当初はまだ2、3年先と憶測されていた導入時期が前倒しされる可能性が出ています。
一部では、バックカメラの標準化が法的に義務づけられる2024年5月あたりと見る向きもあるようですが、生産体制を含めて不透明な状況です。
ただし日本モデルとして、バックカメラ、そしてルームミラー内などへのモニター装備といった仕様変更がされることは予想されるため、2022年6月以来のマイナーチェンジが実施されるかもしれません。
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みんなのコメント
結局、販売計画も実現予定もないのに、単なる希望ネタで記事を掲出
しているだけ?・・・。
安い、MT有りで煽るくるまのニュース