■ノア標準系Gグレードがベース
スズキは7月28日、3列シートミニバンのランディにフルモデルチェンジを実施、8月8日から発売すると発表した。驚いたのは供給元の変更で、これまでは日産のセレナをベースにしていたが、今回からトヨタのノアになった。
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ノアのガソリン車/ハイブリッド車の標準系Gグレード(3つあるグレードのうちの真ん中)がベースで、ガソリン車は8人乗り、ハイブリッド車は7人乗りだけの設定となる。
フロントのフードモールディング、リヤガーニッシュ、ステアリングのセンター部分、16インチアルミホイールのセンターキャップをスズキのSマークに変更。バックドアの運転席側下部にLANDYの車名エンブレムを追加している。そのほか、ディスプレイオーディオをオーディオレスに変更、Tコネクトの専用通信機やシャークフィンアンテナも非装着となっている。
ボディカラーはベース車がラインアップする7色のうち、レッドマイカメタリックとグリッターブラックガラスフレークを除く5色を設定。内装色はベース車がブラックとフロマージュの2種類から選べるが、ランディはブラックのみの設定となる。価格は310万6400~369万7100円。ベース車と比べると13万700~15万9500円高い設定となっている。
先代ランディの販売台数は2021年度(2021年4月~2022年3月)で751台だったが、新型は年間1200台の販売を目標としている。スズキはランディ投入の狙いについて「ライフステージの変化に伴い、ミニバンを要望するお客様のニーズに応えられるスズキ車としてラインアップしています」と説明している。
■なぜ供給元が日産からトヨタに変わったのか?
さて、ベース車が日産からトヨタに変更された理由についてだが、スズキに限らずどの会社でも、OEM車については相手との契約関係のこともあり、詳細を公表しないのが通例である。そこで、考えられる理由を予測してみた。
これまでランディは2007年の発売以降、セレナのOEM供給を受けて細部を変更して販売してきた。スズキが2005年まで自社生産していたエブリイ ランディの名称を活用して、同じ3列シートミニバンということでランディと命名した経緯がある。
先代ランディ(現行セレナがベース)は、3ナンバーサイズのハイウェイスター系の供給は受けずに5ナンバーサイズの標準系のみを用意。ガソリンエンジンで発電してモーターで駆動するシリーズ式ハイブリッドのe-POWER車の設定はなく、マイルドハイブリッド車(FF/4WD)と純ガソリン車(FF)をラインアップしていた。先代ランディの価格帯(255万5300~344万7400円)は、セレナの257万6200~419万2100円と比べるとリーズナブルな設定となっている。
近年、自動車メーカー各社がクルマの電動化戦略を進めているが、日産は軽EVのサクラを発売するなど特に積極的だ。7月20日にフルモデルチェンジを実施したエクストレイルは、国内ではe-POWER専用車として展開。こうした流れから推測すると、2023年1月にデビューが噂されているセレナの次期モデルは、e-POWER専用車となることが濃厚。つまり価格アップは避けられない。
通常、OEM車の改良などの概要は、適切なタイミングで供給元から供給先に伝えられる。それをもとに変更点などを検討して供給元に要望を出したりする。一般的にわずかな変更点であっても、生産開始から1年ほどのリードタイムがなければ対応が難しいといわれている。
従って、セレナの次期モデルの概要については、スズキ側にも伝えられていたはずである。e-POWER専用車として価格アップが予測されたので、スズキとしては比較的入手しやすい価格を求めて、近年提携を強化しているトヨタとの関係のなかで供給が決まったのではないだろうか。
また、なぜ新しいランディの発表がこの時期だったのか。じつは、セレナはこの夏に規制対応を実施する模様。この規制対応のタイミングに合わせて、セレナベースのランディからノアベースのランディに切り替えたのだと推察される。
いずれにせよスズキにとってみれば、ランディは3列シートミニバンとして大切な商品。OEM車であっても力が入っている。
〈文=ドライバーWeb編集部〉
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