日本に上陸したヒョンデの最新BEV(バッテリー式電気自動車)「コナ」に小川フミオが乗った。想像以上によく出来たコンパクトSUVに迫る!
日本にもぴったり
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ヒョンデの新型KONA(コナ)が、2023年11月1日より日本で販売開始された。ベースモデルは400万円を切る価格設定。走りは力強く、気持ちがよい。
日本に初導入される2代目コナは、本国で2023年4月に発売されたばかり。本国には、ICE(エンジン車)とプラグイン・ハイブリッド車も設定されているが、あえて日本にはピュアEVのみの導入だ。
「サイズなど日本の道路事情にもよく合っていて、初めてピュアEVへの乗り換えを考えているひとにもぴったりと思っています。そもそも本社がグローバルでZEVにシフトしていますし」
そう語るのは、ヒョンデモビリティジャパンのチョ・ウォンサン代表取締役社長。
V2L(ビークル・トゥ・ロード)といって電化製品への給電機能があるし、狭い駐車場では乗り込まなくもキーだけで外部からクルマの前進と後退が操作できる機能を搭載するなど、使い勝手もよい。
ボタンひとつで助手席シートがほぼフルリクライニングする機能もある。充電中は好きな音楽を聴くとか本を読むとかスマートフォンでゲームをするとか……そういうことを想定しているようで、おもしろい。
デザインを統括しているのは、RCA(英国の王立芸術院)出身で、ロールス・ロイスやベントレーのデザインにかかわったあと、フォルクスワーゲングループチャイナのデザインディレクターを務めてきたサイモン・ロースビー。
「コナは、最もアクティブで、エモーショナルなSUVとしてデザインしました」と、ロースビー。評価の高かったという初代のデザインエレメントを随所に活かしている。
「Still Kona」(モデルチェンジしてもコナはコナ)というフレーズをヒョンデは使っている。というのは、主市場の欧米では、性能と使い勝手と価格のバランスのよさで、初代の人気が高かったため、と、説明される。
全長は4355mmで、全高は1590mm。ホイールベースは2660mmが確保されている。サイズでBEVの競合車と比較すると、BYDでは「ドルフィン」と「ATTO3」の間。ボルボ「EX30」よりもひとまわり大きい。
モーターはフロント搭載で、前輪駆動。先述のとおり、エンジン車と共用するプラットフォームだし、そのためか、パワフルなスペックスのほうでも最高出力150kW、最大トルク255Nmに抑えられている。後輪駆動にする必要はない程度のパワーだ。日本導入されるコナは、ドライブトレインからみると、ふたつのラインナップで構成される。400万円を切る価格のベースモデル「Casual」は48.6kWhのバッテリーで、満充電での走行距離は456km。いっぽう「Voyage」「Lounge」「Lounge Two-Tone」は64.8kWhのバッテリー。どれもリチウムイオン。搭載方法は一般的なパックトゥシャシーである。
充電時間の目安は、90kWの急速充電器を使った場合(クルマ側は80kW前後までしか受け付けないそうだけど)10%から80%までの充電は45分で済むそうだ。走行距離は「Lounge」系は541kmで、「Voyage」は”旅”というグレード名にふさわしく625kmに達する。その差はおもにタイヤサイズに起因するという。
想像以上にパワフルな走り私が、試乗した日本仕様は「Lounge Two-tone」。ほかのモデルが17インチタイヤを履くのに対して19インチ。装備も「前方衝突防止アシスト」「車線変更アシスト付き高速道路ドライビングアシスト」「ヘッドアップディスプレイ」「リアビューモニター」「本革シート」「NFCカードキー付きデジタルキー」「AR機能付きナビゲーション」「BOSEプレミアムサウンドシステム」「ビルトインドライブレコーダー」など豊富だ。
試乗したかぎりでは、ヘッドアップディスプレイと、ARナビが便利だった。ウインカーを出したとき、後ろの四角をカメラが計器盤に映し出してくれる機能は、「IONIQ 5(アイオニック・ファイブ)」ゆずりで便利。これも私が気に入っている機能だ。
そのぶんプライスは上がって、「Voyage」が452万1000円であるのに対して、「Lounge」は489万5000円(Two-toneも同額)。ただし、国からの補助金、85万円が受けられれば、相応に価格は下がる。
クルマの走りは、数字から想像するより、はるかにパワフルな印象。ドライブモード「ノーマル」での発進加速は力強く、街中だとちょっと持て余しそうな場面すらある。
「スポーツ」モードは高速道路でもほとんど不要だった。アクセルペダルをほとんど踏まなくても制限制度にあっというまに達する。箱根のワインディングロードも「エコ」で十分。
ハンドリングが素直で、操舵力も適当。登りも下りも、気持ちよく走れるのに感心した。路面が荒れていると、とくにリヤサスペンションがやや”暴れる”印象こそあるが、概して、乗っている私たちはフラットな姿勢を保っていられる。
先に触れたとおりスポーツモードでの加速力はかなりだけれど、前輪駆動にもかかわらず、急加速時にハンドルが右か左にとられることもないし、カーブで外側にふくらもうともしないし、上手にセッティングされている。
フェンダーをまるで1940年代のクルマのように強調して、そこに灯火類を埋め込んだ独特のデザインも、最初見たときはどぎついなぁ、と、思ったが、すぐ慣れた。個性があってよい、と、思うひとが多くいるのは、ちっとも不思議なことではないとすら感じる。
運転支援システムもかなり充実しているし、さまざまな装備の使い勝手は、乗っているうちに“発見”していくといいだろう。ちょっとウカウカしている間に、海外のメーカーはどんどん進んでいる。新型コナの高い完成度は驚きだった。
文・小川フミオ 写真・小塚大樹 編集・稲垣邦康(GQ)
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みんなのコメント
あなたが買いなさいよ。
このカッコ悪くてあぶねー韓国電車
日本人は買わねーと思うよ。