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クルマのUSBポートでスマホを充電……って何時間かかるんだ! そこでシガーライターソケットで充電を爆速化してみた

掲載 更新 24
クルマのUSBポートでスマホを充電……って何時間かかるんだ! そこでシガーライターソケットで充電を爆速化してみた

 この記事をまとめると

■車内でのスマホ充電をスピードアップできる方法をいろいろと研究してみた

買い集めた大量のCDはどうすりゃいい? 最新のカローラを買ったら「CD」再生機能がなかった

■USB type-Cポート(最大15W)が付いていれば充電をスピードアップさせる可能性は高まる

■じつはPD規格最大出力のUSB type-CとPD規格対応ケーブルによる爆速充電は多くのクルマで利用可能だ

「しまった! スマホの電池が切れそう」そんなときのために

 今日はドライブ旅行に出発。が、朝、起きてスマホの充電を忘れた! なんていうときはアセる。ドライブ先では家族や仲間とバラバラに行動することもありうるわけで、とくに自然の環境下でスマホのバッテリーが尽きてしまうと(充電できなくて)深刻。取り返しのつかないことにもなりうる。

 で、スマホの充電量10%、20%、30%あたりから充電するには、車内のUSBポート(あれば)にケーブルをつないで充電すればいいじゃん……、と思うはずだが、つい最近までのクルマのUSBポートはスタンダードなtype-Aポート(2.0=2.5W、3.2=4.5W)で、そこからの充電(給電)スピードは、家のAC100Vからの充電と比べ圧倒的に遅い。

 実際、ボクが先日に愕然としたのは、バッテリー容量4000mAhのスマホでバッテリー残量30%の場合、「満充電まで8時間」なんていう表示が出たりした。ドライブの目的地までは約2時間。目的地に着いてからは外歩きだ。どう考えても充電量が足りず、不安になった。

 しかし、スマホを充電できるUSBポート(type-Aまたはtype-C)がクルマに付いていればまだいいほうで、12Vのシガーソケットしか付いていないクルマもある(オプションでUSBポートを選択できる場合も)。スマホのバッテリー切れ対策として、多くのスマホ愛用者はモバイルバッテリーに頼ることになるはずだが、大容量だと重くて携帯には適さない。また、暑い時期に車内に置いておくのも危険なアイテムだ。

 そこで、車内でのスマホ充電をスピードアップできる方法をいろいろと研究してみた。まずは、スマホを充電できるUSBポートが付いている場合、ケーブルを見直すことだ。粗悪な安物ケーブルだとアタリ・ハズレもあり、満足のいく充電スピードを得るのは難しい。上質なケーブルを使うことで、多少は充電スピードをアップさせることができるだろう。

 愛車にそもそも急速充電能力に優れるUSB type-Cポート(最大15W)が付いていれば、充電をスピードアップさせる可能性は高まる(上記のとおり、type-Aは2.0で2.5W、3.2でも4.5W)。そう、安物のケーブルを諦め、PD(パワーデリバリー)規格の上質なケーブルを使うことである。

 が、USB type-CポートとPD規格対応のケーブルを使っても、現在の最速充電スピードにはならない。USB type-Cは最大15Wだが、USB type-Cの最上位となる、ノートPCの充電まで可能なUSB type-C PD(パワーデリバリー)を使えば、最大240W(最新のUSB PD EPR対応の場合)の電力が供給できるようになる(理論値でそれが可能なクルマはいまのところない)。

 つまり、現実的なPD規格最大出力20~65WのUSB type-Cと、PD規格に対応したケーブルの組み合わせが、”最速充電の道”ということになる。

 最速PD規格の恩恵は多くのクルマで享受できる

 最新のハイエンドミニバン、トヨタ・アルファードのUSBポートにPD規格を期待したが、調べてみると非PD規格のUSB type-Cだった。国産自動車メーカーが用意しているとすれば、ホンダの純正アクセサリーにあるUSB PDチャージャー(最大45W、1万2100円/取り付けアタッチメント込み)ぐらいしか思い浮かばない……。クルマ用のUSB PD規格はまだまだ遅れているのが現状だ。

 でも、じつはPD規格最大出力20~65WのUSB type-Cと、PD規格に対応したケーブルの組み合わせによる爆速充電は多くのクルマで可能なのだ。クルマに12Vアクセサリーソケット(昔で言うシガーソケット)が付いていれば、である。

 たとえば、セイワの「D615 DC-USBプラグA+C PD20W C/A to Cケーブルセット」がある。USB type-CとUSB type-Aポートを備えた亜鉛合金ボディのDC-USBプラグA+C PD20Wと、1.2mの高品質ナイロン皮膜ケーブル(USB type-C/Aに対応)がセットになっている車内急速充電アイテムで、「DC-USBプラグA+C PD20W」を12Vアクセサリーソケットに挿すだけで、PD規格のUSB type-Cポートが使えるようになる。

 iPhone13を純正ケーブルで充電した例では、バッテリー0%から50%充電まで約30分で可能と説明されるのだから、まさしく爆速だ。2時間程度のドライブなら、フル充電も可能になる。

 すでに高品質な充電ケーブルを持っているというなら、セイワの「F340 DCパワープラグC+A PD30W」との併用を薦める。こちらはPD30W(!)のパワープラグ単体だが、7セグ表示の液晶デイスプレーを搭載し、通電するとバッテリーの電圧値を表示し、バッテリーの状態を常時確認でき(バッテリーメンテナンスに有効)、USBケーブルでスマートフォンなどの端末を充電すると、電流値が表示され、充電スピードを知ることができるのだ。

「なるほど、そうしたアイテムを使えば、スマホをより早く充電できることは分かった。が、しかし、愛車の12Vアクセサリーソケットはすでにほかの機器用に埋まっている」という人も心配はいらない。クルマに用意された12Vアクセサリーソケットに、例えばセイワの「F316 フィットコードソケット3」のような、アクセサリーソケットに接続する3連ソケットを使えば解決する。

 実際、筆者もそうしてセイワの「F340 DCパワープラグC+A PD30W」と、最大USB PD 60Wでの急速充電が可能なセイワの「D623 180 USBケーブルC to C」を組み合わせて使っている。

 ちなみに「D623 180 USBケーブルC to C」は、片方のUSB type-Cプラグが180度回転するため、横向きの使用やトレイに置いての充電にも適している。

 こうして、PD規格のUSB type-CポートとPD規格対応のケーブルを使えば、スマホを車内でもスピーディにフル充電することができるというわけだ。停電時にも役立つこと請け合いである。

 と、ここまではスマホの充電の話だが、AC100V/1500Wコンセントを備えたハイブリッド、PHEV、BEVモデルでしか充電できなかったノートPC充電も、PD規格を使えば車内での充電が可能になる(PC側がPD規格対応のポートを持っている場合)。12Vアクセサリーソケットに挿すセイワの「F344 DCパワープラグC+A PD65W」などを使えば、PD規格65Wの出力だから、たいていのノートPCに対応してくれるのだ。

 とにもかくにも、スマホを車内で素早く充電したいのであれば、USB type-C PD(パワーデリバリー)をPD対応ケーブルとともに用いる……と覚えておいてほしい。

 【セイワ公式HP】

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