現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 今や国内メーカーの超優等生 でも……スズキが遺したちょっとざんねんだったクルマたち4選

ここから本文です

今や国内メーカーの超優等生 でも……スズキが遺したちょっとざんねんだったクルマたち4選

掲載 60
今や国内メーカーの超優等生 でも……スズキが遺したちょっとざんねんだったクルマたち4選

「なんでこうなった!?」 開発した人を小一時間ほど問いただしてみたい、でも憎めない「ざんねん」なクルマたち、エピソードを集めた『ざんねんなクルマ事典』『ますます! ざんねんなクルマ事典』(小社刊)。

 日本のクラシックカーや絶版車、珍車についての知識にも定評あるモータージャーナリスト、片岡英明氏監修による本書から、今や国産メーカーの超優等生。そんな現在の布石にもなった!? スズキのちょっとざんねんなクルマたち4台のストーリーをご紹介。

今や国内メーカーの超優等生 でも……スズキが遺したちょっとざんねんだったクルマたち4選

監修/片岡英明、写真/スズキ

[amazonjs asin="4065129079" locale="JP" tmpl="Small" title="ざんねんなクルマ事典"]

[amazonjs asin="B0B8Z2HSRK" locale="JP" tmpl="Small" title="ますます! ざんねんなクルマ事典"]

■「2人乗りSUV」というあまりにも謎な、しかし前人未到の「挑戦車」 スズキ X-90(1995~1997年)

スズキ X-90(1995~1997年)。SUVなのに2シーターという特異なコンセプト。後部はトランクです

●前評判はよかった! 本気にしなけりゃよかった!?

 スズキX-90はもともと、1993年の東京モーターショーなどに参考出品されたコンセプトカーでしたが、それが海外のプレス関係者などから妙にウケてしまいました。

「ならば!」ということでスズキは1995年10月、コンセプトカーほぼそのままのカタチでそれを市販。大ウケするだろうと期待したのですが、結果はさんざんで、約2年の間に1348台しか売れませんでした。

 ちなみに同じスズキのスペーシアは1カ月間で1万台以上売れます。「2シーターのSUV」という謎のコンセプトが災いしたのでしょうが、X-90は少なくとも“伝説”にはなりました。

 マニアの間では今なお人気なんですよ。

・発売年月:1995年10月
・エンジン種類:直4 SOHC
・総排気量:1590cc
・最高出力/最大トルク:100ps/14.0kgm
・全長/全幅/全高:3710×1695×1550mm
・車両重量:1100kg
・諸元記載グレード:ベースグレード

●ざんねん度:★★★★★

■あまりにもディーラー泣かせだった「魔の電子制御4速AT」 スズキ ワゴンRワイド(1997~1999年)

●トラブル頻発。クレーム殺到。

 スズキ ワゴンRワイドは、1997年から1999年にかけて販売された、当時のワゴンRをベースに作られた小型トールワゴン。現在のスズキ ソリオのご先祖さまにあたります。

 軽自動車であるワゴンRのボディをワイド化し、そして4気筒の1Lエンジンを積んだのはいいのですが、とにかくATのトラブルが多発しました。

「スズキ初の電子制御4速AT!」と売り出しましたが、雨あられのようにクレームが押し寄せ、ディーラーは大変だったようです。

・発売年月:1997年2月
・エンジン種類:直4 DOHC
・総排気量:996cc
・最高出力/最大トルク:70ps/9.0kgm
・全長/全幅/全高:3400×1575×1670mm
・車両重量:860kg
・諸元記載グレード:XM

●ざんねん度:★★★☆☆

■コンセプトカーには魔法がかかっていることを教えてくれた大事な一台 スズキ キザシ(2009~2015年)

スズキ キザシ(2009~2015年)。「世界の市場に向け、新しいクルマ作りに挑戦する“兆し”を見せる」という意味合いで名前が付けられました

●真っ先に覆面パトカーだと思われてしまうレア車に

 スズキ キザシは2009年に発売されたミドルクラスのセダンです。このクルマは発売される前、世界各地のモーターショーに「コンセプト・キザシ」という名で、3度出展されました。

 ワゴン、SUV、セダンと、出展されるたびにボディの形状が違いましたが、共通していたのは「あのスズキにこんなデザインができるのか」と驚かされるほど、伸びやかなスタイルです。

 誰もがその市販型に期待し、登場を待ち望みましたが、満を持して登場した市販型は、コンセプトカーとは違いました。どこかズングリとして、正直、野暮ったくもありました。

 現在は主に警察車両として活躍しています。

・発売年月:2009年10月
・エンジン種類:直4 DOHC
・総排気量:2393cc
・最高出力/最大トルク:188ps/23.5kgm
・全長/全幅/全高:4650×1820×1480mm
・車両重量:1490kg
・諸元記載グレード:ベースグレード(FF)

●ざんねん度:★★★★★

■「余裕を感じさせる軽」という試みは常に失敗に終わるのか? スズキ 4代目セルボ(セルボモード・1990~1998年)

●上質な軽自動車を狙ったものの……

 セルボモードは、スズキの軽自動車である「セルボ」の4代目として1990年に登場したモデルです。

 エクステリアとインテリアは、軽自動車にありがちな「効率重視」ではなく「余裕と遊び」を感じさせるデザインと素材を採用し、エンジンの主役に新設計の4気筒DOHC 16バルブ インタークーラーターボを据えました。

 つまり「上質な軽自動車」を狙ったのです。

 しかしその狙いと魅力はユーザーに伝わらなかったようで、ざんねんながらヒットには至りませんでした。

 そしてその後の1993年に登場したトールタイプの効率的な軽自動車「ワゴンR」に、主役の座は完全に奪われました。

・発売年月:1990年7月
・エンジン種類:直4 DOHC+ターボ
・総排気量:658cc
・最高出力/最大トルク:64ps/8.4kgm
・全長/全幅/全高:3295×1395×1370mm
・車両重量:670kg
・諸元記載グレード:SR-FOUR

●ざんねん度:★★★☆☆

*   *   *

 なんでそうなったの!!? ざんねんだけど、でも愛おしい。そんなクルマたちの数々を集めた『ざんねんなクルマ事典』『ますます! ざんねんなクルマ事典』は講談社ビーシーより絶賛発売中! アマゾンのレビューも好評価です!

[amazonjs asin="4065129079" locale="JP" tmpl="Small" title="ざんねんなクルマ事典"]

[amazonjs asin="B0B8Z2HSRK" locale="JP" tmpl="Small" title="ますます! ざんねんなクルマ事典"]

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

バイクニュース今週のダイジェスト(7/22~26)
バイクニュース今週のダイジェスト(7/22~26)
バイクブロス
踏み間違い防止装置があるから安心ではない! 覚えておきたい機能の特徴
踏み間違い防止装置があるから安心ではない! 覚えておきたい機能の特徴
LE VOLANT CARSMEET WEB
ホンダ、中国で失速生産能力3割減、日産は北米不振で営業益99%減[新聞ウォッチ]
ホンダ、中国で失速生産能力3割減、日産は北米不振で営業益99%減[新聞ウォッチ]
レスポンス
セゾン自動車火災保険、迅速に保険金支払いへ…クラウド版「ClaimCenter」日本初導入
セゾン自動車火災保険、迅速に保険金支払いへ…クラウド版「ClaimCenter」日本初導入
レスポンス
なぜ「軽で白ナンバー」付けられた? 100万台装着のオリンピックナンバーの現状は? 9割が軽も「万博ナンバー」では変化あり?
なぜ「軽で白ナンバー」付けられた? 100万台装着のオリンピックナンバーの現状は? 9割が軽も「万博ナンバー」では変化あり?
くるまのニュース
いつでもオシャレをしていたい! 教習所はカラコンOKなの?
いつでもオシャレをしていたい! 教習所はカラコンOKなの?
バイクのニュース
【新車価格情報】輸入車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年7月20日時点
【新車価格情報】輸入車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年7月20日時点
カー・アンド・ドライバー
レクサスIS 後継は『HZ』!? 1020hpのトリプルモーターBEVセダン登場へ!
レクサスIS 後継は『HZ』!? 1020hpのトリプルモーターBEVセダン登場へ!
レスポンス
「グランツーリスモ7」大幅アップデートでクルマがよりリアルで躍動感ある動きに! ミシュランタイヤも忠実に再現!
「グランツーリスモ7」大幅アップデートでクルマがよりリアルで躍動感ある動きに! ミシュランタイヤも忠実に再現!
くるまのニュース
スズキが新型「スペーシアギア」初公開! 丸目ライト×縦グリルの“ジムニー顔”で登場! アウトドア仕様の内装がスゴい!
スズキが新型「スペーシアギア」初公開! 丸目ライト×縦グリルの“ジムニー顔”で登場! アウトドア仕様の内装がスゴい!
くるまのニュース
コンチネンタル、ソフト定義自動車や自動運転の最新技術発表へ…IAAトランスポーテーション2024
コンチネンタル、ソフト定義自動車や自動運転の最新技術発表へ…IAAトランスポーテーション2024
レスポンス
BMWジャパン、EVステーションワゴン「i5ツーリング」を披露 小澤征悦さんがオリジナル曲を演奏
BMWジャパン、EVステーションワゴン「i5ツーリング」を披露 小澤征悦さんがオリジナル曲を演奏
日刊自動車新聞
911の進化はとどまるところを知らない!パフォーマンスハイブリッドを搭載した「ポルシェ 911 GTS」の走りは?
911の進化はとどまるところを知らない!パフォーマンスハイブリッドを搭載した「ポルシェ 911 GTS」の走りは?
AutoBild Japan
名古屋~高崎が最短ルートに!? 長野の“山岳地帯”つらぬく新高速道路「上田諏訪連絡道路」のすごさとは 「地味に遠回り」解消図る超短絡路
名古屋~高崎が最短ルートに!? 長野の“山岳地帯”つらぬく新高速道路「上田諏訪連絡道路」のすごさとは 「地味に遠回り」解消図る超短絡路
くるまのニュース
小学生からEV技術者育成へ、日産が英国に世界的な訓練施設を建設
小学生からEV技術者育成へ、日産が英国に世界的な訓練施設を建設
レスポンス
「飛葉ちゃんのCB750FOUR」が青島文化教材社から1/12スケールのプラモデルで2024年11月発売予定!
「飛葉ちゃんのCB750FOUR」が青島文化教材社から1/12スケールのプラモデルで2024年11月発売予定!
モーサイ
昔じゃ考えられない「長期の夏季休暇」を設定する新車ディーラー! 最大10連休なんて店もあるが裏で苦悩するディーラマンもいる
昔じゃ考えられない「長期の夏季休暇」を設定する新車ディーラー! 最大10連休なんて店もあるが裏で苦悩するディーラマンもいる
WEB CARTOP
カワサキ「Z2」マフラーから白煙の原因を排気ポートから診断!
カワサキ「Z2」マフラーから白煙の原因を排気ポートから診断!
バイクのニュース

みんなのコメント

60件
  • bnh********
    スズキはバイクも車も、出た当初はなんじゃこりゃ的な車両でも、廃番になってから評価されるものが結構あったりしますね。
    他社と違って、社員の方に多数のマニアが潜んでいるのか、未だミッションの車両をラインナップとかジムニーやスイフトもそうですが、マニア心を掴むのに長けているというか。
    今や優等生的な車両しか狙わない他社と比較して、少し昔の自動車メーカー的な遊び心を持たれているのは魅力です。
  • きっと
    セルボモード乗ってました!
    色、デザイン共、当時の一般的な軽自動車よりお洒落れで、若い人には人気だったと思う。
    ワゴンRより、ラパンが後継車に近いと思う。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村