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超絶ハイパフォーマンスじゃないのが魅力的!? ちょっと特別な高性能セダン3選

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超絶ハイパフォーマンスじゃないのが魅力的!? ちょっと特別な高性能セダン3選

■かつて存在したライトチューンの高性能セダンを振り返る

 近年、ニーズの変化から人気低迷が続いているセダンですが、かつては日本の自動車市場の主役だった頃もあり、各メーカーから数多くのセダンがラインナップされていました。

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 なかでも1990年代は人気のピークで、さまざまなカテゴリー、セグメントのセダンが発売され、あらゆるニーズに対応していたといえます。

 そして、とくに注目されていたのが高性能なセダンで、2000年代になっても比較的人気をキープしていました。

 高性能セダンにもいくつか種類があり、比較的ライトなチューニングのモデルが普段使いにも適しており人気でした。

 そこで、往年の適度に高性能だったセダンを、3車種ピックアップして紹介します。

●ホンダ「アコード ユーロR」

 ホンダは1972年に、次世代の小型乗用車として初代「シビック」を発売。優れた走りと経済性に、コンパクトボディながら広い室内を実現したことで大ヒットしました。

 そして、ホンダはシビックに続くラインナップの拡大を図り、1976年にシビックよりワンランク上のモデルとなる初代「アコード」が登場。当初は3ドアハッチバックのみでしたが、1977年にはセダンが追加され、その後のアコードはセダンが主力となりました。

 その後代を重ね、1997年に発売された6代目では、過激すぎない高性能モデルの「アコード ユーロR」がラインナップされました。

 アコード ユーロRは2000年に追加された新グレードで、乗り心地を犠牲するほどストイックなモデルだった「シビック タイプR」や「インテグラ タイプR」とは異なり、適度なスポーツセダンをコンセプトとしていました。

 ベースとなったのは6代目の当初からラインナップされていた「SiR-T」グレードで、エンジンは最高出力220馬力を発揮する2.2リッター直列4気筒VTECに換装され、トランスミッションは5速MTのみの設定でした。

 外観では前後のアンダースポイラーとサイドステップが装着され、専用ローダウンサスペンションや16インチ軽量アルミホイール&ハイグリップタイヤ、高剛性化されたボディとブレーキの強化などで、高い動力性能と優れた操縦性能を実現。

 内装ではレカロ製バケットシート、MOMO製革巻きハンドル、アルミ製シフトノブ、ホワイトメーターパネルなどが採用され、タイプRシリーズに近いモデファイが施されていました。

 ユーロRは普段使にも適したスポーツセダンとして人気を集め、2002年に登場した7代目アコードでも2代目ユーロRが設定されましたが、このモデルを最後に消滅してしまいました。

●日産「ブルーバード 2.0 SSS-Z」

 かつて日産のセダンラインナップは、エントリーモデルの「サニー」から最高峰の「プレジデント」まで、バラエティに富んだラインナップを展開していました。そのなかでミドルクラスの中核を担っていたのが「ブルーバード」です。

 初代は1959年に誕生し、2代目から早くも高性能グレードの「SS」、続いて「SSS」を設定するなど、ブルーバードは大衆車であると同時にスポーティセダンというイメージを確立しました。

 そして、1979年に発売された「910型」ではシリーズ初のターボエンジンを搭載し、1987年発売の「U12型」では、DOHCターボエンジン+フルタイム4WDの「ブルーバード SSSアテーサリミテッド」が加わるなど、飛躍的に高性能化を果たしました。

 ところが、1996年に登場した10代目の「U14型」では高性能なターボエンジンが廃止され、ガソリンエンジン車はすべて自然吸気となり、トップグレードの「2.0 SSSアテーサ」でも最高出力145馬力の2リッター直列4気筒エンジンと、それまでのハイパワー路線から大きくかじを切りました。

 しかし、1997年のマイナーチェンジにおいて、それまでにない自然吸気エンジンの高性能モデル「2.0 SSS-Z」が登場。最高出力190馬力を7000rpmで発揮するスポーツユニットである、2リッター直列4気筒の「SR20VE型」NEO VVLエンジンを搭載していました。

 トランスミッションはマニュアルシフトモード付きCVTの「HYPER CVT-M6」が組み合わされ、駆動方式はFFの2WDのみで、キャラクター的にはマイルドな高性能セダンという存在でした。

 その後、10代目ブルーバードは2000年に生産を終了。後継車はサニーと基本的なコンポーネンツを共有する「ブルーバード シルフィ」で、性能的にも目をみはるものはなく、10代目が実質的に最後のブルーバードといえました。

●スバル「レガシィB4 RSK Sエディション」

 スバルは1989年に、すべてを新開発した次世代型のセダン/ステーションワゴンとして、初代「レガシィ」を発売。

 トップグレードにはパワフルな2リッター水平対向4気筒ターボエンジンを搭載し、フルタイム4WDシステムを組み合わせたオールラウンダーとして大ヒットを記録しました。

 その後も初代のコンセプトを引き継いで代を重ね、1998年に3代目レガシィが登場。外観は5ナンバーサイズをキープしたボディに、大型のヘッドライトを採用したフロントフェイスによってイメージが一新されました。

 同時にセダンの車名は「レガシィB4」に変更され、ターボエンジン車は「RSK」、自然吸気エンジン車は「RS」というグレードで、全車4WDとなりました。

 RSKには2代目から継承された2リッター水平対向4気筒2ステージツインターボの「EJ20型」が搭載され、最高出力は280馬力を発揮。

 このRSKをベースにした魅力的な特別仕様車として、2002年に登場したのが「レガシィB4 RSK Sエディション」です。

 エンジンはRSKと変わらず、トランスミッションは5速MTと4速ATを設定。一方、フロントブレーキにレッド塗装の対向4ピストンブレーキキャリパーを装着し、15:1のクイックステアリングギヤレシオ、フロントデフにヘリカルLSD(5速MT車)、足まわりではビルシュタイン製ショックアブソーバーを採用するなど、シャシ性能を中心に強化されました。

 さらに内装ではアルミパッド付スポーツペダル、チタン調インスツルメントパネル、チタン調リングのMOMO製ステアリングホイールなどを装備し、スポーティに演出。

 ファインチューニングが施された「B4 RSK Sエディション」は、4代目登場までのわずか半年間しか販売されず、今では希少な存在となっています。

※ ※ ※

 適度に高性能なセダンは国内メーカーではレアな存在となってしまいましたが、それでもスバル新型「WRX S4」が発売され、トヨタ「カローラ」、マツダ「マツダ6」など、まだまだ現役です。

 今後、かつてのようにセダンが人気となることはかなり難しい状況ですが、もうしばらくは安泰といえるでしょう。

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みんなのコメント

4件
  • レガシィB4のRSKは、Sエディションでなくてもビルシュタインのダンパーでしたよ。
  • ハイパフォーマンス神話は既に崩壊している。業界誌はオッサンジイさん揃いなのでそこら辺の風の変化も読めないのだろうな。欧州車が小排気量のエコターボに何年も前から方針転換し、過渡期を経てエコディーゼル、そこですら環境問題が解決されないからHVと思いきや「ガラケーをすっとばしてスマホ」の様にEV開発に舵を切る。懐古主義はおじいさんしか食いつかないのを知るべきである。何より、フェラーリであろうがポルシェやマセラティであろうが白煙と爆音マフラーに周りがうんざりしているのは知るべきだ。高性能車はエレガントを追求した方がいい。でなきゃ単なる迷惑車にしかならない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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