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昔の日産車はキレッキレだった? アグレッシブなデザインの日産車5選

掲載 更新 8
昔の日産車はキレッキレだった? アグレッシブなデザインの日産車5選

■斬新なデザインを採用した日産車を振り返る

 2021年2月18日、日産は海外市場向けSUVの新型「キャシュカイ」を発表しました。外観で印象的なのがフロントフェイスで、「アリア」や「ノート」と同様に、日産のデザインコンセプトである「Vモーション」をさらに昇華させた造形となって精悍なイメージです。

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 古くからメルセデス・ベンツやBMW、ボルボのように、明確なデザインコンセプトで各モデルのイメージを統一する手法がありますが、近年は国産メーカーでも取り入れています。

 マツダの「魂動デザイン」や三菱の「ダイナミックシールド」、トヨタの「キーンルック」、スバルの「ボルダー」、そして日産のVモーションなどが挙げられ、スバルのようにフロントフェイスだけでなく全体のフォルムもコンセプトを統一する動きもあります。

 一方、かつては車種ごとにイメージが分かれ、ユニークなデザインを採用したモデルも存在。なかでも日産車は斬新なモデルの宝庫でした。

 そこで、アグレッシブなデザインの日産車を、5車種ピックアップして紹介します。

●4代目スカイライン ワゴン/バン

 1957年に発売されたプリンス初代「スカイライン」は、先進的なミドルクラスセダンとして誕生。日産との合併後に登場した3代目からは、クーペやステーションワゴン(以下、ワゴン)、ライトバン(以下、バン)をラインナップました。

 スカイラインのワゴンは1985年に発売された7代目(通称「セブンス」)まで、バンは6代目までラインナップされており、なかでも4代目(通称「ケンメリ」)のステーションワゴンは斬新なデザインで、注目されました。

 1974年に発売された4代目スカイラインは、2ドアハードトップ、4ドアセダン、5ドアワゴン、5ドアバンが設定され、ワゴンとバンは4気筒エンジンを搭載したショートノーズのモデルに限定。

 スタイルはフロントからリアにかけてなだらかな角度で上がっていく「クラウチングフォルム」で、傾斜したリアゲートがスポーティな印象です。

 また、ボディサイドの「サーフィンライン」もクーペやセダンと同じく再現されて、スピード感のあるサイドビューを演出。

 さらに、後部ドアの後方に窓はなくボディと一体のパネルとされたことも、特徴的なデザインの重要なポイントです。

 なお、5代目のワゴン、バンは4代目のデザインが好評だったためか、イメージを踏襲していました。

●初代チェリー クーペ

 日産はFF車の本格的な普及が始まる直前の1970年に、同社初となるFF車、初代「チェリー」を発売しました。

 チェリーはFFのメリット生かし、小さなボディながらひとクラス上のモデルと同等の広さを誇る室内空間を実現。発売当初のボディバリエーションは2ドアセダンと4ドアセダンでしたが、1971年にはスポーティなクーペが加わります。

 チェリークーペは斬新でユニークなハッチバックスタイルで、左右後方視界を度外視したリアサイドのデザインは、4代目スカイライン ハードトップをイメージさせました。

 エンジンは1.2リッター直列4気筒OHVの「A12型」で、トランスミッションをエンジンの下に配置したコンパクトな2階建て構造を採用し、横置きに搭載。

 また、スポーティな「X-1」シリーズを追加ラインナップし、トップグレードの「クーペ X-1R」には前後にオーバーフェンダーが装着され、エンジンもツインキャブ仕様で最高出力80馬力を誇りました。

 なお、当時はまだFF車のノウハウが蓄積しておらず、チェリーの独特なドライブフィールやペダルレイアウトに違和感を覚えるユーザーが多く、1974年に「チェリーF-II」へモデルチェンジした際に、大きく改善されたといいます。

 1978年にはチェリーの後継車として初代「パルサー」が登場し、その後、日産の小型車はFFが主流となりました。

●3代目サニー 2ドアセダン

 1966年に誕生した日産(ダットサン)「サニー」は、マイカー時代到来に向けて開発された大衆車です。当初は2ドアセダンのみでしたが、4ドアセダン、2ドアクーペ、バン、ピックアップトラックなどが追加されました。

 当時は各メーカーから2ドアセダンが販売されており、なかでも3代目サニーの2ドアセダンは、かなりスタイリッシュなデザインです。

 2代目の直線基調なフォルムから一転して全体的に丸みを帯びた形状で、2ドアセダンでは台形のCピラーと、スピード感のある斬新な形状のクオーターウインドウを採用。

 逆スラントノーズのフロントフェイスによって、大きくなったボディながら引き締まった印象です。

 また、日本では人気とならないというジンクスがある尻下がりのトランクルームデザインも、うまく調和しています。

 エンジンは前出のA12型OHVと、1.4リッターの直列4気筒SOHC「L14型」を搭載。後に1.6リッターも加わりました。

 1977年に登場した4代目でも2ドアセダンが継承されましたが、直線基調のデザインとなり、3代目の斬新さはありませんでした。

 なお、国内では4代目をもって2ドアセダンが消滅してしまいますが、海外向けでは1990年発売の7代目まで生き残っています。

■一代限りだった異色のスカイラインとは!?

●2代目ジュニア

 日産による小型トラック製造は80年もの歴史があり、現在は海外向けにピックアップトラックを展開していますが、歴代モデルなかでもユニークなデザインだったのが、1970年に登場した3代目「ジュニア」です。

 ジュニアは1956年に初代が登場し、ミドルサイズのピックアップトラックに位置づけられていました。

 そして3代目の外観でもっとも特徴的なのが、縦目4灯ヘッドライトを採用したフロントフェイスで、「タテグロ」の愛称で呼ばれる3代目「グロリア」を彷彿とさせるデザインです。

 また、ヘッドライトからフロントウインドウまでつながるフロントフェンダーのラインと、フロントグリルの独特な形状と相まって、一見すると高級サルーンのようなイメージです。

 ジュニアは1983年に生産を終了し、後継車はありませんでした。今では現存数も少ないクルマですが、テレビドラマ「北の国から」の主人公、黒板五郎の愛車として登場したことがあるので、見たことがある人も多いのではないでしょうか。

 なお、イランの自動車メーカーであるサイパでは、現在も「Z24ピックアップ」の名で3代目ジュニアのライセンス生産を続けており、じつに50年も生き残ったことになります。

●6代目スカイライン ハッチバック

 前述のとおり、スカイラインには7代目までワゴンがラインナップされていましたが、6代目ではバンのみでワゴンは設定されませんでした。

 そのかわりにスカイラインとしては初の5ドアハッチバックが存在し、かなり異色なモデルとして話題となります。

 1981年に登場した6代目では、1973年に消滅したスカイラインGT-R以来となるDOHCエンジン「FJ20E型」を搭載した「RS」シリーズが有名ですが、5ドアハッチバックはRS以外のモデルにラインナップされていました。

 リアシート部分までのキャビンは4ドアセダンとドアも共通でしたが、トランク部分はルーフエンドからテールエンドに向かってなだらかに傾斜するハッチバックに置き換えられています。

 しかし、全体のフォルムはバンと比べても違和感があり、ユニークではあるもののスタイリッシュとは評されず、ワゴン並の優れたユーティリティを誇りましたが販売は低迷してしまいました。

 当時、欧州では人気だった5ドアハッチバックですが、日本では販売的に成功した例はほとんど無く、スカイラインでも同様な結果に終わったということです。

 そして、1985年に7代目が登場すると、オーソドックスなワゴンに戻され、この代をもってスカイラインのワゴンは消滅。1996年にワゴン専用モデルとしてデビューした「ステージア」が、実質的な後継車です。

※ ※ ※

 国産メーカーでデザインコンセプトを統一する試みは過去にもあり、有名なところでは三菱の「ブーレイ顔」や、スバルの「ザパティナス顔」が挙げられます。

 どちらもチーフデザイナーの意向を反映したかたちですが、後に衰退してしまいました。

 車格が変わっても同じ顔なのは「金太郎飴」と揶揄されることもあり、なかなか難しいところですが、現在は比較的受け入れられているのではないでしょうか。

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みんなのコメント

8件
  • この頃の日産はトヨタを超えるくらい魅力が有ったのは確かだけど、何にでもキレッキレと付けるのは筆者の程度がわかる。
  • 昔は、よかったな・・
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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