現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 世界に1台の謎車!? 箱根駅伝で衝撃デビュー! トヨタ「グランエース」ミライ以外の燃料電池車とは

ここから本文です

世界に1台の謎車!? 箱根駅伝で衝撃デビュー! トヨタ「グランエース」ミライ以外の燃料電池車とは

掲載 更新 14
世界に1台の謎車!? 箱根駅伝で衝撃デビュー! トヨタ「グランエース」ミライ以外の燃料電池車とは

■箱根駅伝で話題となったグランエースFCVとは

 トヨタから「箱根駅伝で走らせたグランエースの燃料電池車(FCV)に試乗出来るようになりました。いかがですか?」と連絡が来た。
 
 グランエースのFCVとは、どんなクルマなのか。

レクサス初の新型ミニバン「LM300h」発売決定! 価格や装備が判明!

 少し状況を紹介しておくと、2021年1月の箱根駅伝をTVで見ていたら、読者から「FCVっていうステッカーが貼ってあるグランエースを見たんですけれど知ってますか?」。初耳だったこともあり、早速関係者に聞いてみた。

 すると「FCVのステッカーを貼ったら気づく人もいるからマズいと進言したんですが、ちゃんと車検を取っているから隠すことはないということで。というか誰も気付かないと思っていたんですけど‥‥」。

 う~ん。隠したいのか、バレたいのかよくワカランです。

 いずれにしろFCVと確認出来たので正月に記事を書いたところ「バレた、バレたと大騒ぎになりました」そうな。

 ここで文頭に戻る。「試作車のため操作系の注意点がいくつかありますけれど、安全性に問題ありません。それでも良ければぜひ乗ってみてください」。

 条件を聞くと「御自由にどうぞ。水素無くなったら連絡してくれれば水素ステーションにいっておきます。写真も自由に撮ってください」。水素ステーション、認可を受けてないクルマは充填出来ない。

 この手の試作車を作ろうとすれば、下を見て5千万円くらい掛かる。

 あまり気軽に乗り回す気分にはならないものの、燃料電池応援団としてはぜひ乗ってみたい、ということで借りたのだった。

 長い前置きになった。クルマの成り立ちは「グランエースのエンジンやミッションを降ろし、新型MIRAIのユニット組み込んだ」になります。

 ということで試乗といきましょう。

 運転席に座ったら通常のグランエースとまったく同じ「景色」ながら、メーターパネルが新型MIRAI。

 スタートボタン押すと、エンジン車と違うし、ハイブリッド車とも違う。

 新型MIRAIだとまったく聞こえないカタンコトンという音の後、ファンが回り始める。試作車のため防音対策は最小限なんだと思う。

 ダイヤル式のセレクトレバーで「D」を選び、サイドブレーキ戻してアクセル踏むと、遠くのほうからモーター音か駆動系の音を響かせながら、予想していたより力強く走り出す。

 試乗前に聞いていたスペックによれば、新型MIRAIと同じ182馬力のモーターで車重は20%以上重いため、「パワーは必要最小限でしょう」と考えていたのだった。

 するとどうよ。ストレス無く走り出す。やはりエンジンとモーターの特性はずいぶん違うものだと実感。

 それでいてアクセルを丁寧に操作してやると、新幹線のように滑らかな発進&加速をする。

 おそらくグランエースを電気自動車(EV)にしたら、同じような走りの味になるだろう。

 ただこのボディサイズだと大量の電池を積まないと航続距離が厳しい。

 燃料電池であれば3分くらいで水素を充填出来ます。もちろん静か。走行してるときは基本的にモーターとファンが回っている音しかしない。

 ギアチェンジだってないから、停止から高速巡航まで継ぎ目無しの滑らかな加速が続くのみ。

 CVTも継ぎ目無しの加速だけれど、燃料電池だとエンジン音はせずトルクだって太い。とっても運転しやすいです。

 印象的だったのが追い越し加速。アクセルレスポンスよく、絶対的な加速力も良好である。

 ディーゼルエンジンだと音や変速ショックなど出るし、加速力はアクセルを上手にコントロールしないとオーバーシュートする(ディーゼルエンジンだとアクセル踏んだ直後はレスポンスしない。踏み続けているとターボが効いて唐突に加速する)。

■動く会議室!? 内緒話にもってこい!な後席空間とは?

 続いてリアキャビンをチェックしてみた。スライドドアを開けると、豪勢なキャプテンシートが3脚。

 運転席とのパーティション(仕切り)部分にPCの画像とリンク出来る大型液晶が設置してある。

 高性能Wi-Fiを介しzoom使った会議だって可能。電力は使い放題。停車中のエアコンだってファンの音のみ。

 企業はもちろん、官公庁や地方自治体にこういったクルマがあれば、普段はウルトラ快適な移動用。

 イベントのときなら移動用のオフィスに、災害時は指令センターや電源車として使えます。

 それこそ知事さんの公用車としてピッタリだと思う。

 燃料電池、こういったクルマのパワーユニットとして使うと素晴らしいポテンシャルを持つ。

 聞けばトヨタの燃料電池開発のトップが今回のようなクルマの試作に続々Goを掛けているらしい。

 2021年3月31日に発表された燃料電池救急車もそのひとつ。

 キャンピングカーや、キッチンカーなども燃料電池の用途としちゃ最高だと思う。

 ディーゼルエンジンより静かだし何より快適。次はどんなクルマが出てくるか楽しみです。

こんな記事も読まれています

敗れたノリスが王者フェルスタッペンを祝福「彼は誰よりもタイトルにふさわしい。常に最大の仕事をし、弱点がない」
敗れたノリスが王者フェルスタッペンを祝福「彼は誰よりもタイトルにふさわしい。常に最大の仕事をし、弱点がない」
AUTOSPORT web
白と黒で表現された「A110 S」に命を吹き込む! アルピーヌ×マチュー・セザールによるモノクロームの芸術的コラボレーション
白と黒で表現された「A110 S」に命を吹き込む! アルピーヌ×マチュー・セザールによるモノクロームの芸術的コラボレーション
LE VOLANT CARSMEET WEB
トヨタがタフな新「プリウス風SUV 」初公開! “斬新サメ顔×ハリアーサイズ”採用! クーペスタイルの「bZ3C」発売間近、中国で
トヨタがタフな新「プリウス風SUV 」初公開! “斬新サメ顔×ハリアーサイズ”採用! クーペスタイルの「bZ3C」発売間近、中国で
くるまのニュース
激混み国道23号と1号を“直結” 桑名の川沿いを行く新道開通 たった720mでも「かなり便利じゃないかコレ…!?」
激混み国道23号と1号を“直結” 桑名の川沿いを行く新道開通 たった720mでも「かなり便利じゃないかコレ…!?」
乗りものニュース
激しい動的テストを実施! アルファロメオ、「ナルド・サーキット」で「33 ストラダーレ」の動的テストを完了
激しい動的テストを実施! アルファロメオ、「ナルド・サーキット」で「33 ストラダーレ」の動的テストを完了
LE VOLANT CARSMEET WEB
日本上陸へ新たな情報あり!? スズキ「ジムニー5ドア」の実力をおさらい! 広いキャビンと荷室で「伝統のクロカン4WD」が魅力アップ
日本上陸へ新たな情報あり!? スズキ「ジムニー5ドア」の実力をおさらい! 広いキャビンと荷室で「伝統のクロカン4WD」が魅力アップ
VAGUE
VWの電気ミニバン『ID. Buzz』、北米SUVオブザイヤーの最終候補に
VWの電気ミニバン『ID. Buzz』、北米SUVオブザイヤーの最終候補に
レスポンス
ハリウッドの脚本なら笑われる。王座を争い激しい火花、ラリージャパンは狂気の週末に【WRC海外記者コラム】
ハリウッドの脚本なら笑われる。王座を争い激しい火花、ラリージャパンは狂気の週末に【WRC海外記者コラム】
AUTOSPORT web
BMWのダイナミックロードスター『F 900 R』がマイチェン! ライポジ変更でよりスポーティに
BMWのダイナミックロードスター『F 900 R』がマイチェン! ライポジ変更でよりスポーティに
レスポンス
斬新「NDロードスターターボ!?」あった!? 超パワフルな「ターボエンジン」&“6速MT”搭載! わずか4年で消えた“独自デザイン”も素敵なアバルト「124スパイダー」とは?
斬新「NDロードスターターボ!?」あった!? 超パワフルな「ターボエンジン」&“6速MT”搭載! わずか4年で消えた“独自デザイン”も素敵なアバルト「124スパイダー」とは?
くるまのニュース
金谷港のアジフライをサンドした「漁師バーガー」 フェリーを眺めながら揚げたてを堪能
金谷港のアジフライをサンドした「漁師バーガー」 フェリーを眺めながら揚げたてを堪能
バイクのニュース
【角田裕毅F1第22戦分析】初日からペース改善に成功「9位が精一杯。持っている力を出し切れた」一方ライバルとの差も痛感
【角田裕毅F1第22戦分析】初日からペース改善に成功「9位が精一杯。持っている力を出し切れた」一方ライバルとの差も痛感
AUTOSPORT web
【ミシュランマンも太田勤務?】日本ミシュランが移転一周年・新社屋お披露目
【ミシュランマンも太田勤務?】日本ミシュランが移転一周年・新社屋お披露目
AUTOCAR JAPAN
キザシ覆面パトカー1台105万円って安すぎんか………?? 入札価格のフシギを追う[復刻・2013年の話題]
キザシ覆面パトカー1台105万円って安すぎんか………?? 入札価格のフシギを追う[復刻・2013年の話題]
ベストカーWeb
偶然「M3スポエボ」をゲット! 直6の325iから乗り換えて変わったこととは? イベントなどでBMWオーナーが優しく接してくれる理由は希少性ゆえ!?
偶然「M3スポエボ」をゲット! 直6の325iから乗り換えて変わったこととは? イベントなどでBMWオーナーが優しく接してくれる理由は希少性ゆえ!?
Auto Messe Web
すでに逮捕者も出ている! 他人事じゃない自転車の「酒気帯び」「ながら」運転の罰則強化
すでに逮捕者も出ている! 他人事じゃない自転車の「酒気帯び」「ながら」運転の罰則強化
WEB CARTOP
超広角 × 高輝度 LED懐中電灯「ANGEL EYES E30(MAO限定モデル)」が Makuake で先行販売開始!
超広角 × 高輝度 LED懐中電灯「ANGEL EYES E30(MAO限定モデル)」が Makuake で先行販売開始!
バイクブロス
2024年10月の欧州新車販売、3カ月ぶりプラス HV依然好調 EVもプラス確保
2024年10月の欧州新車販売、3カ月ぶりプラス HV依然好調 EVもプラス確保
日刊自動車新聞

みんなのコメント

14件
  • まあどう考えてもEVには限界がある、動力源の補充に時間がかかりすぎるから。
    水素エンジン車や燃料電池車が安価に入手できるようになるまでの繋ぎだろ、EVは。
  • グランエースならば、水素タンク(大)をあと2つくらい載せられそうだから、航続距離も大幅に伸ばせるのでは?

    トヨタは今後、燃料電池スタックを搭載する事を前提としたプラットフォームで新車を開発して、エンジンのみ、HV&PHV、そしてFCVを1つの車種で併売できるようにしてほしい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

620.0650.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

490.01080.0万円

中古車を検索
グランエースの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

620.0650.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

490.01080.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村