現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ケータハム「セブン170R」の走りは超刺激的! 国産チューニングカー好きもビックリの本格派でした【AMWリレーインプレ】

ここから本文です

ケータハム「セブン170R」の走りは超刺激的! 国産チューニングカー好きもビックリの本格派でした【AMWリレーインプレ】

掲載 15
ケータハム「セブン170R」の走りは超刺激的! 国産チューニングカー好きもビックリの本格派でした【AMWリレーインプレ】

英国紳士のためのスポーツカーに初めて触れた

4名のAMW編集部員による、1台のクルマを独自の目線でそれぞれがインプレッションする「AMWリレーインプレ」。今回お題にしたのは、イギリスの名門「ケータハム」が手がけるライトウェイトスポーツ「セブン」だ。試乗するのは、軽自動車用エンジンを搭載する「170R」。完成されていると言ってもいい名車を、初めて乗る初心者目線、そしてカスタムカー好き目線も織り交ぜてリポートしてみたい。

見た目以上に運転は難しくない! 憧れのスーパーセブンは「思った以上に快適」だった【AMWリレーインプレ】

タイムスリップしたかのような伝統を受け継ぐスタイルにドキドキ

これまで、ダイハツ「コペンGR SPORT」、BMW「118d」、トヨタ「GRスープラ」と試乗してきた。どれもそれぞの個性が際立ち、魅力的なモデルばかりだ。もちろん、今回試乗するケータハムセブンも個性の塊と言っていい1台。だが、編集会議で試乗することが決まったとき、正直な感想を言えば「え、マジ?」という思いだった。

なぜなら、これまでこういったクルマに興味を持ったことがなかった自分にリポートできるかな、と思ったからだ。しかし、それは逆に脳内補正が働かない、純粋な目線で乗ることができるので問題なし。もうひとつ不安に思ったのが、これまでチューニング&カスタム好きの私は「どのようにカスタムしたらもっと楽しく乗れるか」をテーマにリポートしてきた。ある意味完成されているケータハムセブン、これ以上にカスタムできるのだろうか? と率直に思ったから。しかし、それも試乗してみて杞憂だった。

とある日曜の早朝、それまで試乗・撮影をしていた編集部竹内と合流し、ケータハムセブン170Rと初対面。フロントウインドウのある「170S」と比べて、スポーツカーとしての本気度がハンパない。そして、ボディサイズも非常にコンパクトであり、隣に並ぶ乗用車と比べても、ものすごく小さいことをあらためて実感した。

まずはぐるりと車両をひとまわり。無塗装のアルミボディがレーシーな雰囲気を醸し出す。ノーズコーンと呼ぶ車両先端部分のカウルや前後のタイヤをカバーするサイクルウイングもカーボン製のオプション品を装着。これだけで、レースカーのような雰囲気である。しかし、ヘッドライトのハウジングだけはマットブラックのスチール製。どうせなら、ここもカーボンにして統一感をもたせてくれたほうがカッコイイ。もしかしたら、アフター品が発売されているのかもしれない。

当日は、AMWにてモデルカーなどの記事を執筆し、セブンを愛車としている長尾 循さんにもお越しいただいて、セブンについて教えていただいた。長尾さんに聞くと、アルミボディの迫力に憧れて無塗装で乗る人が多いものの、手入れの大変さを嘆いて結局塗装してしまう人も多いのだとか。たしかに、一箇所を磨けばほかの部位も気になり、結局全部を徹底的にやりきらなければなくなる。一部がくすんでしまっては、魅力は半減。自分にこの苦労と向き合い続けるのは、難しいだろう。

個人的には、スポーツカーは派手なボディカラーが似合うと思っている。このケータハムセブンに乗るとしたら、山吹色のような濃い目の黄色でペイントしたい。カタログにあるファイヤークラッカーイエローもオシャレだが、もう少し濃くても似合うのではないだろうか?

ホイールはスポーティなブラックの8本スポークタイプ。サイズは4.5J×14、組み合わせるタイヤは155/65R14だ。カスタム好きとしてはインチアップしたくなるが、このクルマは完成されているので、変えずにそのままがベストだろう。ジムカーナなど競技に参加するなら、好みのタイプに変更するのもアリかもしれない。またクラシックな雰囲気を意識するなら、ワイヤーメッシュのようなデザインを組み合わせてもオシャレだ。

インテリアはまさにレーシングカーそのもの

より走りを意識する170Rだけに、シートはフルバケットタイプ。ボディが小さいので、シートもかなりタイトに見える。ガタイのいい筆者も、このシートに収まることができるのか、とても不安になった。しかし、このタイトさがかえって体をガッチリ固定してくれた。体が動くことを気にすることなく、運転操作に集中できたので、むしろ好都合だったかもしれない。

インパネは「戦闘機」と呼びたくなるほどシンプル。エクステリア同様にカーボン仕立てとなっていて、非常にレーシーだ。スポーツモデルではカーナビなんてない、と記述するのが今では当たり前となっているが、このクルマはオーディオすらない。エンジンサウンドがドライブミュージックである。試乗車の小径ハンドルは脱着式だった(オプション外)ので、筆者のようにガタイの大きいドライバーは、外して乗り降りしたほうが楽だろう。

内燃機関の楽しさを存分に楽しめる希少な存在

シートに「収まり」、エンジンを始動させる。スズキ「ジムニー」用の660ccエンジンに手を加え、85psまで引き上げられている。わずか660ccのエンジンで約20psアップ、車重440kgでこの仕様は非常にパワフルと言っていいだろう。これ以上のチューニングは必要ないだろう。強いて言えば、マフラーなどを交換して効率アップとサウンドの変更くらい。それだけ、完成されているのがケータハム セブンである。

ショートどころではないほど短いストロークのシフトレバーを操作し、1速へ入れて発進させる。一度は圧倒的な加速を味わったほうがいい、という編集部竹内の言葉を思い出し、青信号での加速で少しだけ踏み込んでみた。小さいボディなのに、スーパースポーツに乗っているかのようなダッシュを見せる。大げさな表現だが、まさにそのとおりのように感じた。フロントガラスのない、ウインドシールドのみの170Rというのも要因のひとつだろう。エアクリーナーの吸気サウンドも、やる気にさせてくれる。

その楽しさは、一般公道でも存分に味わえる。エンジンの息遣いがダイレクトに伝わり、競技カートに乗っているようなシャープなハンドリング。法定速度内であっても、走りの良さを味わえた。ワインディングのようにコーナーが連続してヒラヒラと駆け抜けるような走りが一番楽しいだろう。機会にもし恵まれたら、今度はワインディングで試してみたくなった。

* * *

クラシックカーのようなスタイリングは、やはりとても目立つ。前回の米澤もリポートしているが、ただ街を流しているだけなのに、歩行者からの視線が気になる。信号待ちでは「お、スゴイクルマ!」なんて声も聞こえてくる。実用性は、正直言って最低限レベル。頑張ればふたりでの1泊2日旅行くらいはOKだろう。しかし、「クルマで走る楽しさ」をストレートに味わわせてくれる。そんな魅力が詰まったクルマがケータハム セブン170Rである。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「スーパーフォーミュラしかない!」念願かなったルーキーたちの課題は。2レース制増も影響か
「スーパーフォーミュラしかない!」念願かなったルーキーたちの課題は。2レース制増も影響か
AUTOSPORT web
こ、これアウトランダーじゃね!? 決算説明から見えた[日産PHEV第1号車]は三菱からのOEMか?
こ、これアウトランダーじゃね!? 決算説明から見えた[日産PHEV第1号車]は三菱からのOEMか?
ベストカーWeb
日産「フェアレディZ」にワゴンが登場!?  実は「ステージア」ベースで「リーフ」リアゲートを移植…車検をとって公道走行可能なカスタムカーでした
日産「フェアレディZ」にワゴンが登場!? 実は「ステージア」ベースで「リーフ」リアゲートを移植…車検をとって公道走行可能なカスタムカーでした
Auto Messe Web
実はサーキットより面白い? 本気のオフロード走行のススメ SUV人気の裏にある魅力
実はサーキットより面白い? 本気のオフロード走行のススメ SUV人気の裏にある魅力
AUTOCAR JAPAN
「オートモビリア」って、なに? ミニカーや古本などがずらりと並んだ「アミューズメントゾーン」にはキャンギャルも登場して熱気に包まれてました
「オートモビリア」って、なに? ミニカーや古本などがずらりと並んだ「アミューズメントゾーン」にはキャンギャルも登場して熱気に包まれてました
Auto Messe Web
「これが売れなかったら四輪撤退…」→超ロングセラーに! 世界の「シビック」を生んだ“妙な納得感のある理論”とは
「これが売れなかったら四輪撤退…」→超ロングセラーに! 世界の「シビック」を生んだ“妙な納得感のある理論”とは
乗りものニュース
沼にハマる 『レトロモビル2025』でフランス車の魅力に迫る 高い技術力と芸術的デザインの融合
沼にハマる 『レトロモビル2025』でフランス車の魅力に迫る 高い技術力と芸術的デザインの融合
AUTOCAR JAPAN
トヨタ「86」&スバル「BRZ」用クラッチは「歯打ち音」を低減!「ヤリス」用は半クラが扱いやすい…待望のアイテムが「小倉クラッチ」からリリース!
トヨタ「86」&スバル「BRZ」用クラッチは「歯打ち音」を低減!「ヤリス」用は半クラが扱いやすい…待望のアイテムが「小倉クラッチ」からリリース!
Auto Messe Web
先端の「クマ」も再現 ブガッティ・タイプ57 S コルシカ(2) 受賞多数のオープンボディ
先端の「クマ」も再現 ブガッティ・タイプ57 S コルシカ(2) 受賞多数のオープンボディ
AUTOCAR JAPAN
帽子を焦がしたレーシングシャシー ブガッティ・タイプ57 S コルシカ(1) バラバラからの再生
帽子を焦がしたレーシングシャシー ブガッティ・タイプ57 S コルシカ(1) バラバラからの再生
AUTOCAR JAPAN
トヨタ勝田貴元、惜しくも優勝逃す2位フィニッシュ……3.8秒差で僚友エバンスに軍配|WRCラリー・スウェーデン
トヨタ勝田貴元、惜しくも優勝逃す2位フィニッシュ……3.8秒差で僚友エバンスに軍配|WRCラリー・スウェーデン
motorsport.com 日本版
スズキの超ハイルーフ「本格SUV」に期待大!「ジムニー」超える“悪路走破性”に「まるで軍用車!?」な斬新デザイン採用! 日常から“アウトドア”まで大活躍の「エックスヘッド」コンセプトがカッコイイ!
スズキの超ハイルーフ「本格SUV」に期待大!「ジムニー」超える“悪路走破性”に「まるで軍用車!?」な斬新デザイン採用! 日常から“アウトドア”まで大活躍の「エックスヘッド」コンセプトがカッコイイ!
くるまのニュース
10トン超えのバッテリーを搭載して航続距離500km……ってホントにエコ? 大型トラックはBEVよりもFCVのほうが最適解
10トン超えのバッテリーを搭載して航続距離500km……ってホントにエコ? 大型トラックはBEVよりもFCVのほうが最適解
WEB CARTOP
被災3年…ついに架設スタート! 阿武隈川を渡る国道399号“軽くなる”新しい橋の姿は?
被災3年…ついに架設スタート! 阿武隈川を渡る国道399号“軽くなる”新しい橋の姿は?
乗りものニュース
“ランクル250”をハードコアにカスタマイズ!? オフロードチューニングのスペシャリストが最新コンプリートカー「AT37」を発表!
“ランクル250”をハードコアにカスタマイズ!? オフロードチューニングのスペシャリストが最新コンプリートカー「AT37」を発表!
VAGUE
FDJ2がMIDホイール一色に! 公式ワンメイク化でドリフトシーンに新時代到来!!…大阪オートメッセ2025
FDJ2がMIDホイール一色に! 公式ワンメイク化でドリフトシーンに新時代到来!!…大阪オートメッセ2025
レスポンス
【特集】レッドブルの非情なドライバー育成……しかし彼ら以上にドライバー育成に注力してきた存在はゼロ
【特集】レッドブルの非情なドライバー育成……しかし彼ら以上にドライバー育成に注力してきた存在はゼロ
motorsport.com 日本版
前の車との「車間距離」めちゃ大事! でも運転中「どうやって」測る!? 「高速」や「一般道」で適切な車間を取る方法とは
前の車との「車間距離」めちゃ大事! でも運転中「どうやって」測る!? 「高速」や「一般道」で適切な車間を取る方法とは
くるまのニュース

みんなのコメント

15件
  • もう少し日本の車検もゆるくなって、光岡あたりがキットカーでこんなの出してくれたらなぁ。
    車検証の製造者が自分の名前になるんだ。ロマンだろ?
  • これ買う人って峠でプリウスに煽られると
    こっちは軽自動車なんだ!
    とかキレるんだろうな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村