■インドでは、アルト、ワゴンR、セレリオがエントリーセグメントの75%を独占
スズキのインド子会社であるマルチスズキは2020年11月12日、「アルト」、「セレリオ」、「ワゴンR」の特別仕様車「フェスティバルエディション」を発表しました。
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同特別仕様車は、インドのお正月にあたる「ディワリ」のシーズンを盛り上げるモデルです。
マルチスズキのエグゼクティブ・ディレクター(マーケティング&セールス)であるシャシャンク・スリバスタヴァ氏は、次のように述べています。
「エントリーカーセグメントは今年、需要が急増しました。マルチスズキの主力商品であるアルト、ワゴンR、セレリオは、エントリーセグメントの75%を占め、エントリーセグメントカーの復活を牽引しています。
私たちは、もっとも売れているクルマのフェスティバルエディションを発売することに興奮しています。
これらの特別仕様車は、ルックス、スタイル、そして快適さでお祭りへの熱意をかき立てます。
さらに、すべてのモデルは専用アクセサリキットを装着することで、この特別仕様車に、独自のスタイルを反映することができます。」
アルト、セレリオ、ワゴンRは、ユーザーの変化する需要に応えるために絶えず進化を続け、インド全土の何百万もの家族から絶大な支持を得てきました。
アルトのフェスティバルエディションは、良好な快適さとスタイリングを提供。
内装ではパイオニアのタッチスクリーンミュージックシステムや、6インチのケンウッドスピーカー、セキュリティシステム、エレガントなデュアルトーンシートカバー、ステアリングホイールカバーなどが含まれています。
セレリオのフェスティバルエディションは、運転の快適さとモダンなルックスをさらに発展させました。
Bluetoothを備えたソニーの2DINオーディオや、スタイリッシュなシートカバー、魅力的なピアノブラックのボディサイドモールディング、デザイナーマットを備え、人気の高いスタイルとテクノロジーを追加しています。
ワゴンRのフェスティバルエディションには、フロントとリアバンパープロテクターや、スタイリッシュかつ大胆な印象のフロントアッパーグリルクロームガーニッシュ、サイドスカート、スタイリッシュなシートカバー、インテリアスタイリングキットなどが装着されています。
※ ※ ※
今回フェスティバルエディションが追加された3台のうち、アルトとワゴンRは日本でもおなじみのクルマですが、インド仕様は日本仕様と大きく異なるモデルです。
具体的にはどんなモデルなのか、紹介します。
■インドで人気のアルトやワゴンRは日本モデルとは別!?
まず、日本版アルトのサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1475mmです。一方で、インド版アルトのボディサイズは、全長3445mm×全幅1490mm×全高1295mmと、全体的にインド版の方が少し大きめではあるものの、大差はありません。
大きな違いは、日本版アルトが軽自動車規格であるため、排気量が660ccとなっているのに対し、インド版は800ccです。
外観は、エレガントなグリルとシャープなヘッドライトが、新鮮な魅力をもたらし、バンパーとサイドフェンダーがアクティブなルックスを際立たせています。
現在アルトは、マルチスズキではエントリーカーというポジションです。
そして、ワゴンRもインド版のボディサイズは全長3655mm×全幅1620mm×全高1675mm。日本版は全長3395mm×全幅1475mm×全高1650mmと、アルトと同じくインド版の方が日本版より多少大きい程度です。
排気量も同様に、日本仕様は軽自動車規格の660ccに対し、インド仕様は1リッターと1.2リッターを設定し、アルトよりも広い室内のエントリーモデルとして高い人気を誇っています。
クルマの特徴としては、クラストップレベルのトランクスペースや、60:40のリアスプリットシートで、幅広い用途に対応できる点が魅力のモデルです。
両モデル共、マルチスズキの革新的なS-CNG(圧縮天然ガス)技術を搭載した環境にやさしいモデルで、3つの燃料モードを用意。
ガソリンモードはガソリンで始動して運転できるモード、自動モードはガソリンで始動し、自動的にCNGに切り替わるモード、強制CNGモードはCNGで始動するモードとなっており、CO2排出量削減を目指しています。
※ ※ ※
日本独自の規格である軽自動車のアルトやワゴンRは、日本国内の法規や交通事情に特化したモデルとして進化してきました。
一方、インドで生産・販売された初期のスズキ車も日本の軽自動車をベースにしていましたが、その後、現地のニーズに合わせて独自にアレンジされ、進化し、現在はインドの国民的なクルマとして不動の人気車となっています。
スズキは1980年代に、他メーカーに先駆けてインドで自動車製造を開始しましたが、スズキの「価値ある製品を」をというモットーが、日本だけでなくインドでも認められたということではないでしょうか。
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