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勝負パンツは紫! MotoGPライダー中上貴晶を独占インタビュー!!

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勝負パンツは紫! MotoGPライダー中上貴晶を独占インタビュー!!

 二刀流のメジャーリーガー大谷翔平選手、テニス4大大会優勝の大坂なおみ選手、海外で活躍する日本人アスリートたちがマスコミを賑わせていますが、モータースポーツ界にも世界最高峰クラスでたたかう侍がいます。

 それが、二輪ロードレース最高峰「MotoGP」クラスにフル参戦する唯一の日本人ライダー、中上貴晶(なかがみ たかあき)選手です。そんな中上選手にバイクジャーナリストの青木タカオさんが、独占直撃インタビューをおこないました。

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 最高時速350キロのマシンに乗ってギリギリのバトルを繰り広げる、オートバイの世界最高峰レース「MotoGP」。2021年シーズン年間王者に輝いたファビオ・クアルタラロ選手や、絶対王者マルク・マルケス選手。昨シーズン限りで引退した“生きる伝説”バレンティーノ・ロッシ選手など、ライダーたちもタレント揃いですが、日本人ライダーも負けていません!

 日本人で唯一MotoGPクラスを戦う中上貴晶選手(LCR Honda IDEMITSU)は、4歳でポケバイデビュー。若干14歳にして、全日本ロードレース選手権GP125クラスを全戦全勝で勝ち上がり、チャンピオンを獲得。2011年にはJ-GP2王座にも輝き、翌12年からは世界選手権Moto2クラスへのフル参戦を果たしました。

 そして2017年シーズンに2勝を挙げてランキング7位を獲得すると、2018年からは「LCRホンダ・イデミツ」からMotoGPクラスへ昇格。2021年シーズン第13戦アラゴンGPでは、日本人ライダーとしては初となるMotoGP世界選手権参戦通算200戦出走を達成するなど、世界の大舞台で活躍し続けています。

 中上選手は今、オフシーズンの短い期間ながら帰国中。1月8日には自身が着るレーシングウェア、『IXON(イクソン)』が主催するトークショー&サイン会でファンの前に姿を現してくれました。

その舞台裏でワタクシ青木タカオが、なんと直撃インタビュー!様々な質問に答えていただいたので、内容をお伝えしたいと思います。

●今回のトークショー&サイン会では、サインや写真、ファンサービスにひとりずつ丁寧に応じる姿が印象的でした。

 コロナの影響でしばらく帰国できず、ファンと交流する機会がなかったので、自分も楽しみにしていましたし、寒いなか、たくさんの人に来ていただいたので、とても嬉しく思いました。こういう機会をきっかけに、「レースを観てみたい」ですとか「応援したいな」などと思っていただけたら、なおさら嬉しいですね。

●海外のトップアスリートはファンあっての人気スポーツという考え方が主流のようで、ファンサービスも手厚いと感じます。そういった面で、中上選手もヨーロッパに渡って、他のMotoGPライダーから影響を受けたことはあるのでしょうか?

 イベントのやり方や魅せ方は、たしかに日本とは違いますね。ファンへの対応の仕方も自然と身についてきましたし、すべてが良い経験になっています。

●レースウィークでは難しいことも多いかと思いますが、ファンの声援にはなるべく応えたいとお考えなのですね。

 そうですね。サーキットに足を運んでいただき、応援してくださるのはすごく力になりますし、レース中でも自分の応援グッズを身に着けて声援を送っていただいている姿は目に入りますから、とても励みになります。ファンの皆さんと一体になって、喜びを分かち合いたいっていうのがありますね。

●レーシングスピードで走っていても、ファンの想いはしっかり届いているのですね。

 はい。応援されるほどに力となりますし、達成したときの喜びも大きくなりますから、ファンの皆さんと一緒になって喜んだり、たまには泣くこともあるのかもしれませんが、共有していきたいですね。

●他のスポーツと比べると、サーキットはファンとの距離が遠く、シーズンオフのこうしたイベントでの交流はより貴重な機会。ファンとしては嬉しくて仕方ありません。

 自分としても楽しみです。レースウィークはやはり常にレースに集中しているレーシングモードですから、緊張感やプレッシャーを感じていますが、こうしたイベントはリラックスして時間が許す限りファンの皆さんと交流できるので、自分の違う部分を見ていただけるのではないでしょうか。

●なるほど。

 レースウィークはレーシングライダーの集中した姿、こうしたオフシーズンのイベントではリラックスした姿を見ていただきたいと思います。「オンとオフで、こんなにも違うんだ」ってよくいわれるのですが、やっぱりサーキットにいる自分はオフの時とは違うのでしょうね。

●ご自身でもオンとオフの違いを明確に感じていらっしゃる?

 はい、感じています。シーズン中は絶えずレースのことを考えて生活していますしね。

●そういう意味では、現役でいる間はオフなんてないのかもしれませんが、お正月はどのようにお過ごしになったのでしょうか?

 自分としては、絶対に日本で年明けを迎えたいって思っていまして、地元の友人にも会えましたし、少しの間だけでしたが家族とゆっくり過ごすこともできました。日本で過ごすオフは、海外ではできない、家族や友人というところにフォーカスしています。

●すぐにまたスペインに戻って、MotoGPライダー中上貴晶に戻らなくてはならないのですね。

 そうですね。長いシーズンに向けて準備をしなければならないので、逆算していくと、1月10日前後からトレーニングを再開してという流れで、いい緊張感を持って生活しています。

●オフでもレースのことを考えがちですか?それともスパンと休めるものですか?

 自分では、なるべく完全にオフにしたいと心がけています。張り詰めた緊張感を持ったまま生活するのは苦しいですし、シーズン中はどうしてもそうなりがちですので、オフはどちらかというとレースとは切り分けて生活するようにしています。

●そういったスイッチのオン/オフができるからこそ、MotoGP200戦出走も達成することができたのかもしれないですね。いつ頃から、そういったスイッチの切り替えが上手くいくようになったのでしょうか?

 MotoGPクラスに上がってからですね。やっぱり重圧感やプレッシャーが圧倒的に大きくて、それまではオフでも頭の隅にレースのことがあって、変えていかないと長いシーズンを戦えないなと感じ、オフをはっきりと分けることができるようになりました。

●海外の選手はオフの過ごし方も上手い?

 人それぞれですね。ずっとトレーニングをしているライダーもいますし、スキーやスノボーをしたりと、いまはSNSでわかるので、それぞれに自分のスタイルがあるんだと思います。

●中上選手も5年目のシーズン。ご自身のオフのスタイルが確立されて、MotoGPライダーに戻っていくのもルーティンなのですね?

 はい、仕事でもありますし、ルーティンですね。大きな期待や応援をしていただいているので、それに応えるのが役割ですし、アスリートとして自覚を持ってやっています。

●勝負パンツって、あったりしますか?

 ありますよ。紫ですね。

●なぜ紫?

 特に理由はありません(笑)

●世界最高峰クラスに日本人はひとりだけという現状は、どう感じていますか?

 スペインやイタリアをはじめとする欧州組が多く、アジアは少ないので、正直なところ(日本人が)増えて欲しいっていうのはあります。日本のモータースポーツ界が盛り上がりますしね。

●日本のライダーが増えれば、アドバンテージもありますか?

 個人スポーツでもあり、チームスポーツでもあるので、それはどうでしょうか。レースがスタートすればひとりですから、どうなのかは分からないですね。

●仲のいいライダーはいますか?

 そうですね、21年シーズンにチャンピオンを獲得したクアルタラロ選手はものすごく柔らかいキャラクターで、彼とは話していてお互いに楽しいですね。もちろん、ホンダファミリーの3人とも仲良しですが、良きライバルでもあり、とてもいい関係になっています。

●バイクレーサーになっていなかったら、何をしていたと思いますか?

 よく聞かれるのですが、これですっていう答えがないんですよね。4歳からレースをやっているので、他のことにのめりこむ時間がなかったので、ハッキリとわかりませんが、何かスポーツをやっていたんじゃないかなって気がします。

●テレビでは、主になにを見ますか?

 テニスやサッカー、スポーツが好きですね。

●気になるアスリートは?

 テニスだと、ジョコビッチ選手ですね。メンタルの強さだったり、この人は何を持っているんだろうって、観ていて惹きつけられますね。

●帰国して必ず食べる物は?

 お寿司ですね。

●好きなネタは?

 う~ん、なにかなぁ。イカですかね。

●海外では、なかなか旨いイカのお寿司は召し上がれないかもしれませんね。スペインに戻る前もいただく?

 はい、日本の美味しいものをたくさん食べてから戻ります。

●「今年こそ、チャンピオン争いを」とメディアでも報道されています。

 まずは初優勝、表彰台っていうところが実現できていないので、目の前の目標として開幕戦から狙っていきます。表彰台、優勝を積み重ねていければ、チャンピオン争いもついてくるので、一戦ごとに結果に対しては貪欲に取り組んでいきますし、良いプレッシャーを自分自身に与えながら戦っていくつもりです!

●テレビの前で旗を振って応援しますね!!

 はい、よろしくお願いいたします。

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みんなのコメント

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  • 勝負パンツは紫って。誰が知りたいの? 履いていても結果が出てないので、意味がない事の証明になっている皮肉。
  • 地元のサーキットで、とある雑誌の全国大会が初開催されるって時、その数週間前に行われた小さな地方選手権で初めて中上君を見ました。確か小学3〜4年生だったと思う。やたら速くて上手いので少し注目してたんですよ。そのレースの後よく行ってた銭湯に行くと、さっきの小学生が風呂に入ってる。「全国出るの?」って聞いたらニコッと笑って「ハイ!」て答えてくれました。そんな中上君も最高峰クラスで戦う人になってるんだなぁ。今年こそ表彰台!そして優勝!頑張れー!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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