■高級車がアウトレットで買える時代
近年、アウトレット形態の商業施設が全国各地にできています。そんななか『三井アウトレットパーク 木更津』は、2018年10月26日リニューアルオープンし、全308店舗という店舗数日本一のアウトレットになりました。
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全308店舗のなかには、高級車ブランドのメルセデス・ベンツも出店しています。この「メルセデス・ベンツ 三井アウトレットパーク 木更津」は、同社ブランド情報発信拠点として、当初期間限定で企画されましたが、ユーザーから好評により継続店舗として営業。今回の施設リニューアルにともない、売り場を移転し、面積を約3倍に拡大した形で新たにスタートしました。
かねてから自動車メーカーの悩みとなる販売店へのユーザー集客問題。メルセデス・ベンツは、ブランド情報発信拠点として、首都圏からのアクセスに優れ、高い集客力を誇る「三井アウトレットパーク 木更津」内に出店し、幅広い層のユーザーにブランドをより身近に感じてもらうことを目的としています。
従来の販売店と違う部分は、カーライフをテーマにしたオリジナルグッズに力を入れ、カーアクセサリー、ゴルフ、アウトドアスポーツ、ペット用品などさまざまユーザーニーズに対応する商品を展開。さらに、クルマのラインアップは、販売店の試乗車を中心に厳選したクルマを展示販売しています。
高級車ブランドのメルセデス・ベンツをアウトレットに出店する理由について、メルセデス・ベンツ日本は次のように話します。
――三井アウトレットに出店した背景をお教え下さい。
アウトレットは、購買意欲が高いユーザーが多いほか、買い物のついでに気軽に寄れるなど、従来の販売店よりも敷居が低くなり、クルマに親しみやすい環境です。そのなかで、『三井アウトレットパーク 木更津』に出店した理由には、人口の多い首都圏ということやゴルフユーザーが立ち寄る拠点になっているなどがあげられます。
――どのようなユーザーが来店されますか。
今回の店舗コンセプトに「偶然の出会い」というものがあります。従来の販売店では、ある程度ブランドを知っているお客様層が多いですが、この店舗では買い物などが主の目的で、ふらっとお越しになるお客様が多く、家族の買い物待ちついでに来られるお父さんなどもいらっしゃいます。
また、ほかの店舗よりも購入決定が早いという話もあります。おそらく、家族全員が揃っているために意見が集約されることが要因だと思います。
――「三井アウトレットパーク 木更津」ならではの工夫はありますか。
新規でブランドに触れるお客様を想定して、親しみやすいグレードの「Aクラス」や「Cクラス」などを展示しています。お客様にメルセデス・ベンツは高級グレードだけでなく、比較的、手の届きやすいモデルもラインナップしていることを知ってもらうためです。また、注目されやすい車種としてオープンタイプのモデルも展示しています。
――今後、このような形態の店舗は増えるのでしょうか。
いまのところ、アウトレット形態への出店は予定していませんが、ブランド訴求のために週末限定で商業施設などに出張展示を行なっています。
※ ※ ※
日本国内の輸入車ブランドは、年々販売台数を伸ばしています。そのなかでも、メルセデス・ベンツの勢いは留まることを知りません。『高級車ブランド』という価値を維持しつつ、幅広いユーザー層に訴求するには固定の枠に因われない施策が必要のようです。
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