ムッパサニCOOが語るグローバルプラン
年末にステランティス・ジャパンの打越晋社長がプレス向けのラウンドテーブルを開き、2024年の展望を語ってくれた。
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これに引き続くかたちで、新年になって今度はステランティスのインド・アジアパシフィック(以下IAP)地域のCOO(最高執行責任者)アシュワニ・ムッパサニが来日し、あらためて同社のビジョンを伝える機会を設けてくれた。
インド生まれのアメリカ人であるムッパサニCOOは昨年11月に現在のポジションに就いたばかり。GMを皮切りに自動車産業の多くの仕事を経験した後、2019年に旧FCAに入社しその存在を知られるようになった。だが華々しいキャリアの初期にはメカニックも経験しているという異色の人物である。
ステランティスは14もの自動車ブランドが合併し2021年1月に誕生した世界第4位の自動車グループだ。そのトップに立つカルロス・タバレスCEOはステランティス誕生直後から将来のプランを積極的に発信し続けていることでも知られる。今回来日を果たしたムッパサニCOOもタバレスCEOと同じように快活でパワフルな印象だ。
ムッパサニCOOが最初に口にしたのはステランティスが掲げるビジョン「ディアフォワード2030」についてだった。
それはCO2の排出量を2021年比で50%まで削減するというもの。また2038年までにカーボンニュートラルによって実質的なCO2排出量をゼロにするという大胆なプランである。
これに基づいてEU地域でBEVの販売比率を100%、北米では50%を達成するというモデルプラン、そして利益率を25%高めるといった目標も明確に定められている。もちろんムッパサニCOOが統括するIAP地域における展望も「ディアフォワード2030」がベースとなっている。
IAPが秘めた可能性、追い風となるのは?
IAP地域における現在のステランティスのマーケットシェアは0.9%。だがムッパサニCOOはこれを2026年までに2.9%、2030年までに5%にするという具体的な目標を定めている。
「私が担当する地域には世界人口の約40%にあたる28億人がいて、そのGDPは中国に迫る規模まで上昇してきています。また毎年収入が増加しており、これからクルマを手に入れようと考えている若い人が多いことも追い風になると思っています」という。
そのプランの実現に向けた具体的な生産車の計画が「ディアフォワード2030」でも謳われているステラブレインと呼ばれるプラットフォームの集約である。ステラスモール/ステラミディアム/ステララージという乗用車用にピックアップトラック等のステラフレームを加えた4種類がそれ。
今後5年以内に75車種のニューモデルを投入するという一見途方もない計画も、4つのプラットフォームと14のブランドがあるからこそ可能になるのだ。
「プラットフォームしたモデルが多くリリースされることになりますが、それが可能なのは各々のブランドの個性が明確になっているからです。セブンスロットグリルのジープやプジョーとシトロエンでもスタイリングにひと目でわかる違いがあります。アルファ・ロメオもセクシーで速さを秘めたイタリアンデザインという特徴があります。我々はお客さんが欲しいと思っているモデルを供給できる体制、スケール感を持っているのです」と語った。
日本市場は特殊?
電動化に突き進むイメージのステランティスだが、一方でムッパサニCOOは日本市場をどう見ているのだろうか?
「打越社長からも色々と日本の事情は聞いているので理解しているつもりです。集合住宅が多く、なかなか充電インフラの普及が追いついていかないといった点ですね。とはいえ市場として日本は世界有数ですから今後も期待できると思っています。お客様が望んだクルマを提供し、既存のパートナー(ディーラー)に収益をもたらすような展開が相応しいということになるでしょう」
好調な販売実績を継続するため、2024年のステランティス・ジャパンはプジョー/ジープが2モデルずつ、フィアット/アルファ・ロメオ/シトロエンは1モデルの計7モデルをローンチする計画だという。
これは昨年末のラウンドテーブルで打越社長からも発表された通り。その中にはジープ初のBEVであるアベンジャーやフィアット600eなど期待のBEVも含まれているのである。
「日本ではステランティス・ブランドハウスの構想も進められており、我々の個性的なラインナップを活かすことができる試みなのでこちらも期待しています。販売台数は重要ですが、まずはお客様に我々のクルマを欲しいと思ってもらいたい。それが最も重要なことだと思っています」と付け加えた。
14あるうちの8ブランドを展開し、着実にシェアを伸ばしているステランティス・ジャパン。今年も日本のファンに多くの話題を提供してくれそうだ。
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