現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > EV化宣言などお構いなし!? 日々進化するホンダの内燃機関に驚く

ここから本文です

EV化宣言などお構いなし!? 日々進化するホンダの内燃機関に驚く

掲載 27
EV化宣言などお構いなし!? 日々進化するホンダの内燃機関に驚く

どうするEV化宣言、メーカーによる姿勢の違い

 先日、ボルボが完全EV化戦略の修正を発表しました。

【画像】「えっ…! MTのみ!?」これが「硬派」なホンダ「シビックRS」です(5枚)

「やっぱりね」

 思い通りではないことを予感していたような、ため息に似た言葉が聞かれそうな出来事でした。

 ボルボは2030年までにすべての内燃機関から撤退し、EV化を宣言していました。素早くカーポンニュートラルに取り組む姿勢を示したことで、当初は高く評価されました。

 ですが、期待するほど世界のEV化は進んでいません。誤算です。充電設備が想定通り増えず、航続可能距離や充電スピードなどの性能もまだまだです。そのため、2030年までの完全EV化を諦め、PHEVも含めてのカーボンニュートラル戦略に変更したのです。

 PHEVはプラグインハイブリッドです。つまり、内燃機関を搭載しています。外部充電が可能ですからハイブリッドよりはEVに近いかもしれませんが、化石燃料を燃焼させます。将来のEV化を完全に諦めたわけではありませんが、それまでPHEVを加えてのカーボンニュートラル戦略に改めたのです。EV化に莫大な設備投資や開発費が必要ですから、そのための原資を稼ぐといった意味合いもありますね。

 もっと心配があります。ボルボは2030年までのEV化を宣言したことに加え、内燃機関の開発を凍結してしまったのです。つまり、PHEVに搭載する内燃機関は、現状のままを使い続けるか、他メーカーから調達するしか方法がありません。

 幸いにボルボの親会社は中国の吉利汽車であり、内燃機関も生産しています。身内から調達する方法もありますが、素早いEV化が拙速だった印象が残ります。

 そこで心配になるのがホンダです。ホンダも同様にEV化宣言をしています。ボルボの目標より5年遅い2035年がターゲットですが、猶予はありません。ですからホンダもボルボ同様に、EV化戦略の撤回、もしくは修正を発表するのではないかと噂されています。

 もっとも、たとえそうなったとしてもボルボほど深刻ではありません。ホンダはEV化宣言を発表してからも内燃機関を開発しています。むしろ、EV化宣言などお構いなしに注力しています。

 先日発表したシビックRSに搭載されるガソリンエンジンは、かなり凝った細工がされていました。エンジンのレスポンスを磨き込んでいるのですが、それを開発するのは簡単ではありません。コンピュータのプログラミングを変えるだけではなく、かなり手の込んだ細工をしていたのです。その姿勢からは、内燃機関を諦める素振りはありません。

 大活躍中のF1もハイブリッドです。電気モーターにも依存していますが、基本的には内燃機関の性能が重要です。多額の開発費を内燃機関に投じているのです。もちろんホンダは世界トップのバイクメーカーでもあり、豊富な内燃機関を所有しています。化石燃料を燃やす技術は日々進化しているのです。

 僕(筆者:木下隆之)の個人的な考えですが、ホンダも近いうちにEV化計画の修正を発表するのではないかと予想しています。2035年にEV化してしまったら、売るクルマがありません。ホンダのEV化は致命的と言えるほど遅れているからです。

 ただし、EV化宣言を完全に撤回する可能性は少ないでしょう。内燃機関との共存が続くのではないかと想像します。

 ともあれ、内燃機関の開発を凍結してしまったボルボよりは安心できるかもしれません。純粋なガソリンやハイブリッドで利益を稼ぎ、それを原資にEV開発を進める。そんなホンダの戦略が、正しいのかもしれません。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

アバルトが「エンジン脱却」を宣言 フィアットベースのEV開発に専念 「所有コスト」は安い
アバルトが「エンジン脱却」を宣言 フィアットベースのEV開発に専念 「所有コスト」は安い
AUTOCAR JAPAN
使うタイミングが難しい!? クイックシフターは、どんなメリットがある?
使うタイミングが難しい!? クイックシフターは、どんなメリットがある?
バイクのニュース
新時代のホンダ「モトコンポ」誕生か? “電気自動車への電力供給”&“ラストワンマイルの移動手段”を両立!? 北米での「見逃せない特許」とは?
新時代のホンダ「モトコンポ」誕生か? “電気自動車への電力供給”&“ラストワンマイルの移動手段”を両立!? 北米での「見逃せない特許」とは?
VAGUE
思い出のホンダ「スーパーカブ50」がついに生産終了 最終モデルを購入したいが難しい?
思い出のホンダ「スーパーカブ50」がついに生産終了 最終モデルを購入したいが難しい?
バイクのニュース
ホンダ「スーパーカブC100」マフラーからの白煙対策再確認 同い年のバイク=スーパーカブと生きるバイクライフ VOL.21
ホンダ「スーパーカブC100」マフラーからの白煙対策再確認 同い年のバイク=スーパーカブと生きるバイクライフ VOL.21
バイクのニュース
日産の「901活動」から生まれた! 7代目 B13型「日産・サニー」とは
日産の「901活動」から生まれた! 7代目 B13型「日産・サニー」とは
バイクのニュース
リセールプライス節目の第50回 前回に引き続きホンダ「X-ADV」が首位に
リセールプライス節目の第50回 前回に引き続きホンダ「X-ADV」が首位に
バイクのニュース
ホンダの“3代目”「和製スーパーカー」はいつ登場!? ついに究極の“静音”マシン化か? 待ち望まれる新型「NSX」はどうなるのか
ホンダの“3代目”「和製スーパーカー」はいつ登場!? ついに究極の“静音”マシン化か? 待ち望まれる新型「NSX」はどうなるのか
くるまのニュース
ブレンボがEICMA2024で最新技術を世界初公開! MotoGP用NEWブレーキキャリパーも登場
ブレンボがEICMA2024で最新技術を世界初公開! MotoGP用NEWブレーキキャリパーも登場
バイクのニュース
【クルマだけではない水素社会を広げるために】ホンダCR-V e:FCEVから読み解くホンダの未来
【クルマだけではない水素社会を広げるために】ホンダCR-V e:FCEVから読み解くホンダの未来
AUTOCAR JAPAN
2030年までに電気自動車だけにするのは到底ムリ! ベントレーが「ビヨンド100戦略」を見直し…2026年には初のBEVを投入予定
2030年までに電気自動車だけにするのは到底ムリ! ベントレーが「ビヨンド100戦略」を見直し…2026年には初のBEVを投入予定
Auto Messe Web
【試乗】N-VAN e:の走りがスゴイ理由に納得! これは序章にすぎないホンダの「EVリ・スタート」だった!!
【試乗】N-VAN e:の走りがスゴイ理由に納得! これは序章にすぎないホンダの「EVリ・スタート」だった!!
WEB CARTOP
日本でも売れそう!? ホンダ「ADV350」2025年モデル発表
日本でも売れそう!? ホンダ「ADV350」2025年モデル発表
バイクのニュース
クルマ買うなら[ハイブリッド]? [PHEV]? いったいどっちがいいのだろう?
クルマ買うなら[ハイブリッド]? [PHEV]? いったいどっちがいいのだろう?
ベストカーWeb
カワサキ「KZ1000MK-II」エンジンベースの改良型は空を飛ぶ!? 木箱入り新品エンジンの正体とは?
カワサキ「KZ1000MK-II」エンジンベースの改良型は空を飛ぶ!? 木箱入り新品エンジンの正体とは?
バイクのニュース
デュアルプロジェクターヘッドライトで個性を演出!! ホンダ「XL750 TRANSALP」2025年モデル発表
デュアルプロジェクターヘッドライトで個性を演出!! ホンダ「XL750 TRANSALP」2025年モデル発表
バイクのニュース
サウンドと匂いが懐かしい!? 過去に発売された2ストロークモデル5選
サウンドと匂いが懐かしい!? 過去に発売された2ストロークモデル5選
バイクのニュース
今売れてるカワサキのバイクはなに!? 乗ってる人はやっぱり男性ライダーが多いのか?
今売れてるカワサキのバイクはなに!? 乗ってる人はやっぱり男性ライダーが多いのか?
バイクのニュース

みんなのコメント

27件
  • ********
    ホンダの宣言はあてにならない、F1も参戦終了のはずか、しれっとアストンに供給決定しているし。
    ホンダのエンジン辞める宣言は最初から誰も信じていないでしょう。
  • hjc********
    エンジン開発やめろって 言われても変わり者はやめません
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村