スーパーGT GT300／開幕戦、56号車リアライズGT-Rが5番グリッドから優勝【岡山国際サーキット】

2022年4月17日、スーパーGT開幕戦『OKAYAMA GT 300km RACE』決勝が岡山国際サーキットで行われ、GT300クラスは56号車リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rが5番グリッドから逆転で優勝を果たした。2位には18号車UPGARAGE NSX GT3、3位に65号車LEON PYRAMID AMGが入った。

コースレコード祭りの予選を制したディフェンディングチャンピオン
2022年4月16日に行われた予選は、従来のコースレコードを上位9台が更新するハイレベルな戦いとなった。そんな中ポールポジションを獲得したのは、2021年シーズン悲願のチャンピオンを獲得した61号車SUBARU BRZ R＆D SPORT。2位に96号車K-tunes RC F GT3、3位に10号車TANAX GAINER GT-Rと、ダンロップ勢がトップ3を独占した。

決勝レースは快晴のもと気温23度、路面温度は前日に比べて10度以上高い33度で行われた。ポールポジションからスタートした61号車がトップで1コーナーに入る中、3番手スタートの10号車が1コーナーのブレーキングで2番手に浮上。ハンドルを握るルーキーの大草りきはデビュー戦でいきなり見せ場を作る形となった。さらに2021年の岡山ウイナーである5番手スタートの56号車も3番手に浮上した。61号車のスタートドライバーを担当する井口卓人は2位に2秒近く差をつけるが、それ以上引き離すことができない。

そんな中3番手に上がった56号車の藤波清斗の勢いが止まらない。17周目に2番手の大津を捉え、トップの井口を追う。藤波はさらに井口との差を縮め、22周目のバックストレートエンドからリボルバーコーナーにかけてアウト側から井口に並びかけるとラインが入れ替わりイン側に入った藤波がトップに浮上。56号車はレース序盤にしてレースの主導権を握ることになった。

レース中盤から後半は荒れた展開に
25周目からピットインするチームがで始める中、後半スティントで巻き返しを図る61号車がピットイン。順調にピット作業が終わったと思った矢先にエンジンストールしてしまう。なんとかリスタートできたが、ディフェンディングチャンピオンが優勝争いから脱落するという波乱の展開となった。

一方の56号車は36周目にピットイン、首位をキープしたままコースに復帰した。トップで藤波からバトンを受け取ったJ・P・デ・オリベイラに、2番手を走る18号車のハンドルを握るルーキーの太田格之進が56号車に食らいつく。徐々に差を縮めてきたかに見えたが、太田の後方からポジションを上げてきた9号車PACIFIC Hololive NAC Ferrariが迫ってくる。すると今度はトップ追走どころではなくなり、2番手防衛に集中しなければいけなくなった。

レース後半は荒れた展開に。55周目のホッブスコーナーで88号車weibo Primez ランボルギーニ GT3がスピン、同じ周に96号車K-tunes RC F GT3がヘアピンコーナーで止まりきれず、GT500車両にクラスに追突。翌周のホームストレートでボンネットが浮き上がった96号車は、視界が遮られ、ホームストレートイン側のコンクリートウォールに接触し、マシンは1コーナーアウト側でストップ。フルコースイエロー（FCY）が導入された。

63周目にFCYが解除されると、7号車Studie BMW M4を先頭とした集団による5番手争いが激化。数周にわたり後続を抑え込んでいたStudie BMW M4のアウグスト・ファルフスだったが、ARTA NSX GT3にヘアピンで追突され、グラベルでストップ。この接触で72周目に再びFCYが導入された。

レース再開後に順位変動はなく、トップを走る56号車がそのままトップチェッカーを受け、2年連続で開幕戦を制した。2位にUPGARAGE NSX GT3が入り、ルーキーの太田はデビュー戦で2位表彰台を獲得、3位にLEON PYRAMID AMGが続いた。（写真提供：GTA）

2022 スーパーGT Round1　OKAYAMA GT 300km 決勝結果（上位10位まで）
1位　56号車 リアライズ 日産メカニックチャレンジ GT-R（藤波清斗／J・P・デ・オリベイラ 77周
2位　18号車 UPGARAGE NSX GT3（小林 崇志／太田 格之進）＋14.734s
3位　65号車 LEON PYRAMID AMG（蒲生尚弥／篠原拓朗）＋18.1124s
4位　9号車 PACIFIC hololive NAC Ferrari（ケイ・コッツォリーノ／横溝直輝）＋41.223s
5位　6号車 Team LeMans Audi R8 LMS（本山哲／片山 義章）1Lap
6位　10号車 TANAX GAINER GT-R（富田竜一郎／大草りき）1Lap
7位　4号車 グッドスマイル 初音ミク AMG（谷口信輝／片岡龍也）1Lap
8位　87号車 Bamboo Airways ランボルギーニ GT3（松浦孝亮／坂口夏月）1Lap
9位　61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT（井口卓人／山内英輝）1Lap
10位　11号車 GAINER TANAX GT-R（安田裕信／石川京侍）1Lap
ファステストラップ：9号車 PACIFIC hololive NAC Ferrari（ケイ・コッツォリーノ）1'27.395

2022 AUTOBACS SUPER GT GT300クラス ドライバーズランキング（開幕戦終了時）
1位 20pt 藤波清斗／J・P・デ・オリベイラ（56号車 リアライズ 日産メカニックチャレンジ GT-R）
2位 15pt 小林 崇志／太田 格之進（18号車 UPGARAGE NSX GT3）
3位 11pt 蒲生尚弥／篠原拓朗（65号車 LEON PYRAMID AMG）
4位 8pt ケイ・コッツォリーノ／横溝直輝（9号車 PACIFIC hololive NAC Ferrari）
5位 6pt 本山哲／片山 義章（6号車 Team LeMans Audi R8 LMS）
6位 5pt 富田竜一郎／大草りき（10号車 TANAX GAINER GT-R）
7位 4pt 谷口信輝／片岡龍也（4号車 グッドスマイル 初音ミク AMG）
8位 3pt 松浦孝亮／坂口夏月（87号車 Bamboo Airways ランボルギーニ GT3）
9位 3pt 井口卓人／山内英輝（61号車 SUBARU BRZ R＆D SPORT）
10位 1pt 安田裕信／石川京侍（11号車 GAINER TANAX GT-R）

2022 スーパーGT GT300クラス チームランキング（開幕戦終了時）
1位 23pt 56号車 KONDO RACING
2位 18pt 18号車 TEAM UPGARAGE
3位 14pt 65号車 K2 R＆D LEON RACING
4位 11pt 9号車 PACIFIC CARGUY Racing
5位 9pt 6号車 MOTOYAMA Racing w／Team LeMans
6位 8pt 10号車 GAINER
7位 7pt 4号車 GOODSMILE RACING＆TeamUKYO
8位 6pt 87号車 JLOC
9位 5pt 61号車 R＆D SPORT
10位 4pt 11号車 GAINER

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