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新車購入いつが得? 熟成時の「モデル末期」か進化した「最新モデル」か

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新車購入いつが得? 熟成時の「モデル末期」か進化した「最新モデル」か

■新車のモデル末期はお買い得?

 毎月、新車の販売台数を公表している日本自動車販売協会連合会(以下:自販連)という団体があります。自動車メーカーが「上半期で最も売れた」や「SUVジャンルNo.1」というキャッチはこの数字をもとにしています。

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 自販連が発表するランキングは、軽自動車や輸入車を除いた国産普通/小型車の販売実績ですが、国内の販売状況を知るにはひとつの指標といえます。2019年1月には、日産「ノート」と「セレナ」がトヨタ「プリウス」「アクア」を抜いて、1位2位となったことでも話題に。そんな中、2019年2月のランキングが発表されました。 

 トップから見ると1位は変わらずの日産「ノート」。そして2位には、トヨタ「プリウス」が4位(1月時点)から返り咲いています。これは、2018年12月に「歌舞伎顔」と不評だったデザインからマイナーチェンジをきっかけに変わったことが販売面に反映されている結果です。

 続けて、3位トヨタ「アクア」、4位日産「セレナ」と続きますが、このあたりまでは毎月僅差のため、順位は頻繁に入れ替わります。

 それ以降の順位を見ても、新型車の発売やマイナーチェンジなどで大きな話題がないかぎり、大きな変動はみられません。また、一部改良という小変更ではそこまで、販売台数に影響はないようです。

 しかし、前述以外の要素で販売台数が大きく変動することもあります。ひとつは、年度末の決算時期となり、各社は販売台数を稼ぐために特典や割引などが多くなるため、ユーザーも新車を購入しやすくなります。

 次に、次期型モデルの登場が噂されているときです。一見「新しいモデルが登場するのになぜ旧型となる現行車を購入するのか」と思いがちです。

 自動車メーカーは、在庫車を限りなく減らしたいため、決算時期でなくでも割引を行って「モデル末期」といわれる現行車を販売します。

 モデル末期の販売事情について、販売店のスタッフは次のように話します。

「モデル末期といわれるクルマは、新車登場時のように簡単に売れることはありません。次期型が控えるある程度の時期には、メーカーからこの先の販売予定が各販売店に通達されるのが基本です。そこから少し遅れて世間でも噂が出始めます。

 その頃から販売店に訪れるお客様は、大きく2通りにわかれます。モデル末期の大幅値引きを狙ってくる人と、『モデル末期=完熟車』としてあえて現行車を求めてくる人です」

■「モデル末期」は、クルマとしては完成形

 どこの世界でも最新のものが最良というのが一般的です。しかし、自動車業界では前出の販売店スタッフがいう『モデル末期=完熟車』という例が存在します。

 自動車は、他の工業製品に比べ「走行性能」「安全性能」「快適性能」などといったさまざまな性能を求められ、各分野の技術は日々進化しているのです。

 そのため、自動車メーカー各社は『より良いクルマを作る』ために、一部改良やマイナーチェンジを施し、同じ自動車でも初期モデルと末期モデルでは、進化の度合いが大きく違うことがあります。

 また、自動車は過酷な環境下に置かれることやさまざまな部品が複雑に絡まっているなど、ある程度時間が経たなければ出てこない不具合も稀に存在。

 それゆえに、『モデル末期=完熟車』という図式が成り立ってくるのです。しかし、骨格となる部分は発売当時のものと変わらないために、最良なクルマになるには限度があり、最新の技術や機能が付けられないことも多いのです。

 最近のモデル末期代表車としては、2011年に登場した三菱「デリカD:5」。約12年間、地道に改良を続け、根強い人気を誇るモデルです。2018年の年間台数では、新型「エクリプス クロス」や一部改良「アウトランダー」を抜いて、三菱で一番売れたクルマでもあります。

 2019年2月には、ディーゼル車のみデザインが大幅に変更されたモデルが登場し話題となりましたが、旧フェイスのガソリン車も併売するなど新旧入り交じった販売方法を行っているのです。

 さまざまな理由があるようですが、新旧それぞれを好むユーザーにとっては有り難い選択肢といえます。

「モデル末期車か新型車か」は、人それぞれの好みによりますが、単に「モデル末期」だからといって、マイナスなイメージを持つことはありません。

 自動車メーカーによっては、年次改良といって毎年何かしらを改良するところもあります。新車を購入する際は、自分の欲しい自動車がいまどのようなタイミングなのかを見極めることも重要なのです。 【了】

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