メルセデスのトト・ウルフ代表は、ルイス・ハミルトンの来季フェラーリ移籍を知った“5分後”にはアンドレア・キミ・アントネッリを後任として心に決めていたと明かした。
メルセデスは8月31日(土)、ついに18歳のアントネッリがハミルトンの後任としてジョージ・ラッセルと共に来季のF1グリッドに並ぶことを発表した。
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この正式発表によって、メルセデスの残る1席をめぐる数ヵ月に及ぶ憶測に終止符が打たれた。ウルフ代表は育成ドライバーのアントネッリにF1プライベートテストを経験させつつ、レッドブルのマックス・フェルスタッペン獲得のチャンスに備えて話し合いを続けていた。
しかしフェルスタッペンをレッドブルから引き抜く可能性が閉ざされた今、メルセデスはアントネッリ起用を正式に発表した。
ハミルトンの後任としてアントネッリの起用をいつ決めたのか? と尋ねられたウルフ代表は、1月にハミルトンからフェラーリ移籍の連絡があった時点で決めていたと答えた。
「ルイス・ハミルトンがフェラーリに行くと言ってから5分後には決心していた」とウルフ代表は言う。
「もちろん、他の選択肢も検討していたし、マックスのアイデアも残していた。レッドブルで起きたことを考えれば、完全に(フェルスタッペン獲得の)除外していたわけではないが、直感的にこのふたりのラインアップは常に私が望んでいたモノだ」
「キミと一緒にやったファストトラッキングと、それに関連する全てのことを念頭に置いても、これは私がすぐにでもやりたかったことなのだ」
■メルセデスはもうフェルスタッペンになびかない
ウルフ代表によると、土曜日の発表によってメルセデスは当面のドライバーラインアップをラッセルとアントネッリのふたりで固定することを決定したようだ。
「このふたりが未来だ」とウルフ代表は言う。
「彼らはこれまでも、そしてこれからもメルセデスのドライバーだ。そのため、ジョージとキミとの契約はもっと長く、オプションなどもあり非常に複雑だ」
「これはプレッシャーのかかることだが、これが現在のチームとしての立ち位置であり、このふたりで行きたい。最も重要なのは、ジョージとキミがどう馴染むかを見ることであり、その段階で彼らに前進することへの信頼と信用を与えない理由はない」
「どのような条件を含むかは、これから我々同士で話し合うことになる。しかし、仮に『彼らがメルセデスにとってベストな選択だ』と100%信じていなければ、このふたりのラインアップを採用することはなかっただろう」
つまり、ウルフ代表は来季に向けてフェルスタッペンが獲得できる可能性が浮上したとしても、考え直すことはないということだ。
「彼らと接する上で我々がありがたく思っているのは、非常に正直だったということだ。私も外部に対して媚びない」とウルフ代表は言う。
「ルイスの件では危うくピンチに立たされるところだったが、チームを成功させるために全力を尽くしている時は、どのドライバーとも話し合いはしていない」
「だからチームはジョージとキミに集中している。2026年に何をするかについては、議論もなければ考え直すこともない。今は2024年と2025年のことに集中しているからね」
「外で噂が立つようなことがあっても、時を同じくして、彼らもそういった話があると知ることになる」
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