■マクラーレン往年の名車の名前を引き継ぐ
マクラーレン・オートモーティブは、2019年に発表したアルティメットシリーズのロードスター、マクラーレン「エルバ」を有明マクラーレン クオリファイド東京で日本初公開した。
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エルバは、マクラーレンブランド初のオープンコックピットロードスターとして登場、「P1」や「セナ」「スピードテール」と同様に限定モデルとされている。2019年11月の世界初公開時には399台限定と発表されたが、事情により限定台数が249台に引き下げられている。
イギリスでの車両価格は、137万5000ポンド(日本円で約1億9000万円)からとされているが、ビスポークにより内外装ともにオーナーの好みにさまざまなカスタマイズが可能になっている。
エルバは、屋根やフロントガラス、サイドウインドウのない完全なオープンコックピット2シーターモデル。専用のカーボンファイバーシャシとボディ、カーボンファイバーシートなどを採用し、マクラーレンの公道モデルでは史上最軽量という。
搭載されるエンジンは4リッターV型8気筒ツインターボ。815ps・800Nmを発生するエンジンは7速「シームレスシフト」トランスミッションと組み合わされ、0-100km/h加速は3秒未満、0-200km/h加速は6.7秒と、サーキット走行を前提としたマクラーレン「セナ」よりも優れたパフォーマンスを実現しているのが特徴だ。
エルバは、世界初のエアプロテクションである「アクティブ・エアマネジメントシステム(AAMS)」を搭載。これは、フロントのエアインテークから空気を取り込み、コックピット前にあるクラムシェルから出た気流がコックピット上まで空気を誘導する仕組みで、結果としてコックピット周辺は気流の穏やかな「泡」に包まれた状態になるという。
エルバ最終的な車両重量は、後日正式発表される予定。また性能数値も今後検証予定となっている。納車は2020年末に開始予定だ。
マクラーレン・オートモーティブCEOのマーク・フルーウィット氏は「マクラーレン・エルバは最高レベルの性能と優れた動的性能を備えた超軽量のミッドシップ車という、マクラーレンの精神を築き上げたモデルとなっています。
アルティメットシリーズの新ロードスターは、車両や車外環境とのつながりを究極まで深め、ドライビングの楽しみを新たな高みへと引き上げる現代性を備えたクルマであり、エルバの名に宿る、豊かな伝統を引き継ぐにふさわしいクルマであるといえます」とコメントした。
※ ※ ※
車名の「エルバ」は、1960年代にイギリス・サセックスに本拠を置いていたレーシングコンストラクターに由来している。
ブルース・マクラーレンが設計した「M1A」は鋼管スペースフレームを備え、わずか551kgと軽量でありながら頑丈なシャシだった。これにオートモビル製4.5リッターV型8気筒エンジンを搭載。1964年9月にこのM1Aがカナダ・スポーツカーGPで最速ラップを4回獲得し、総合3位に入っている。
このM1Aや、のちに続くマクラーレン・エルバM1A(Mk I)、M1B(MkII)、M1C(MkIII)は、グループ7のマクラーレン・レースカーの「カスタマー」バージョンとして制作された。当時のマクラーレン・エルバにも、現在生産されているマクラーレンのロードカーに不可欠な、先進的なデザインとエンジニアリング・ポリシーが数多く体現されていた。
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