現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ポルシェ「カレラT」に乗ってスッピン性能を楽しむ! MTで操りたいマニア殺到の「911」とは【東京~大阪試乗】

ここから本文です

ポルシェ「カレラT」に乗ってスッピン性能を楽しむ! MTで操りたいマニア殺到の「911」とは【東京~大阪試乗】

掲載 4
ポルシェ「カレラT」に乗ってスッピン性能を楽しむ! MTで操りたいマニア殺到の「911」とは【東京~大阪試乗】

MTで操りたいピュアスポーツポルシェ

クルマ好きにとって“魔性”ともいうべき存在のポルシェ「911」。あらゆるクルマ好きの嗜好に合わせようとするかのような911の現行ラインアップのなかでも、「カレラT」はちょっと硬派なMTで乗りたいモデルです。そんなツウな選択肢を長距離テスト。カレラTらしい楽しみを見つけました。

ポルシェ「718ケイマンGT4 RS」をさらに過激にチューニング! 「フリードリッヒ・パフォーマンス」があえて挑戦した理由とは

ちょっと硬派なツウの選択肢

クルマ好きにとって歴代の911モデルは魔性の存在だ。どんなクルマ好きでも、必ずどこかの世代の911に憧れている、もしくは好んでいる、もしくは乗っている。歴代911好きを集めたなら、それはそのままクルマ好きになるんじゃないか、とさえ思う。

現行ラインアップを見れば、そう思わせるだけの理由のあることも分かる。911のグレードバリエーションは、できるだけ多くのクルマ好きの嗜好に合わせようとするかのようにきめ細やかだ。例えば2駆(RR)に限っても、カレラ・カレラS・カレラT・カレラGTSがあって、最近ではS/Tという“とんでも限定車”まで加わった。そのうえ4駆のカレラ4系もある。さらにターボやGT3などといった極め付けの役物グレードを省いての話だから、今や911ファミリーの樹形図は広範というか、ややこしいまでのレベルとなった。

今回、東京から京都(否、大阪だ)までの長距離ドライブに連れ出したのは、なかでも私が最もツウな選択肢だと思っているカレラTだった。

カレラTはカレラのちょっと硬派な仕様だ。車高を下げ、リアシートを取っ払った。カレラSに対するGTSとよくにたポジションだが、エンジンスペックは素のカレラと同じ。そして7速マニュアルが標準。つまり、現行992シリーズのスッピン性能を心ゆくまで楽しみたいという人向けである。

プラス要素は“T”の一文字で、後席を外して(無償で+2を残す手もあって、私なら残す。だって2+2であることがスポーツカー911最大の魅力だと思うから)、3ペダルマニュアルしかなく、エンジンも同じだというのに、プライスタグだけはスタートグレードのカレラより高いというのだから。

それでもマニアはカレラTに殺到した。

「Tですね、羨ましいなぁ~」

と今回もサービスエリアで声をかけてきた4S乗りがいた。いやいや、アナタの911のほうが色々と付いていて高級です!

3Lターボのフラット6は385psを発揮する。マニュアルで乗るにはちょうど良いパワー、というか400ps前後が今も昔も楽しい出力だという個人的な思いはここ30年、R32型日産「スカイラインGT-R」を400psにチューンして乗って以降、変わらない。

適切なギアを探して速く走らせるという楽しみ

クラッチペダルは重すぎず軽すぎず、あくまでも繋ぎやすい。シフトレバーのストロークも程よく、吸い込まれるように入っていく。ひとたびこの感覚を味わってしまうと、2ペダルのPDKがいくら優秀でも買う気にはならない。車重はなんとか1.5トン切り。400ps前後で走らせて楽しいと思えるギリギリの体重だ。

高速道路では最新の911らしく落ち着いたグランドツーリングカーに徹する。3ペダルも全く苦にならない。高いギアでもかなりフレキシブルだ。急加速で無理したりせず、のんびりクルージングにもピッタリ。コックピット周辺の景色は恐ろしく殺風景だけど!

もちろんそんなまったりクルーズの間でもお楽しみはちゃんとあった。ときどき屈伸運動のように手足を使って変速すれば、なんとも楽しい気分転換になる。1つ2つ低いギアに落としてエンジンサウンドを楽しんでみたり、高いギアでの滑らかな加速を楽しんでみたりと、高速道路で使えるすべてのギアを使って遊べてしまう。

RR(リアエンジン・リアドライブ)という今となってはレアな駆動レイアウトであるにもかかわらず、よくできたグランドツーリングカーであるという資質が気まぐれな“お遊び”も支えてくれるのだ。サービスエリアへの侵入路でシフトダウンの決まった時の心地良さったら!

あっという間に京都へ辿り着く。なんだろう、この精神的な時間の短さは。いつもの450kmがとても短く感じられた。実際の所要時間はレクサスとさほど変わらないというのに。そして程よい疲労感。軽いジョギングでいつもより長く走ってみた、という感じ。

大阪でのロケを終えて、神戸の山道を走ってみた。高回転域まできっちりと回しながら、慈しみつつTを操る。3ペダルマニュアルで操って楽しいターボエンジンとギアレシオになっているから、適切なギアを探して速く走らせるという探究的な面白みがある。だから飽きない。賢い2ペダルではまず望めない楽しみ方だ。

こんな記事も読まれています

10年目にして一新! マツダ「ロードスター」は事実上のモデルチェンジ!? ドライビングファンは現代版ロータス「エラン」でした
10年目にして一新! マツダ「ロードスター」は事実上のモデルチェンジ!? ドライビングファンは現代版ロータス「エラン」でした
Auto Messe Web
「レンジローバー スポーツSV」はBMW M製V8ツインターボを搭載! エンジン屋「X5M/X6M」「M5」の強心臓とのマッチングはいかに
「レンジローバー スポーツSV」はBMW M製V8ツインターボを搭載! エンジン屋「X5M/X6M」「M5」の強心臓とのマッチングはいかに
Auto Messe Web
2024年版 「速い+快適」な高級スーパースポーツカー 10選 日常使いもできる高性能モデル
2024年版 「速い+快適」な高級スーパースポーツカー 10選 日常使いもできる高性能モデル
AUTOCAR JAPAN
世界最強2リッターエンジン搭載! メルセデスAMG新型「C 63 S Eパフォーマンス」の速さの秘密は? F1の技術が盛り込まれていました
世界最強2リッターエンジン搭載! メルセデスAMG新型「C 63 S Eパフォーマンス」の速さの秘密は? F1の技術が盛り込まれていました
Auto Messe Web
フィアット「500」の謎の振動がやっと解消! 飛び散るオイル問題は果たして解決されたのか…!?【週刊チンクエチェントVol.35】
フィアット「500」の謎の振動がやっと解消! 飛び散るオイル問題は果たして解決されたのか…!?【週刊チンクエチェントVol.35】
Auto Messe Web
9年目の大アプデで一層楽しい! マツダ・ロードスターへ英国試乗 新LSDとトラック・モード獲得
9年目の大アプデで一層楽しい! マツダ・ロードスターへ英国試乗 新LSDとトラック・モード獲得
AUTOCAR JAPAN
トヨタ「GRヤリス」のマイナーチェンジはフルモデルチェンジに等しい! 初期型ユーザーは買い替えのご準備を
トヨタ「GRヤリス」のマイナーチェンジはフルモデルチェンジに等しい! 初期型ユーザーは買い替えのご準備を
Auto Messe Web
空冷単気筒エンジンが気持ちいい! ロイヤルエンフィールド「ブリット350」試乗インプレ
空冷単気筒エンジンが気持ちいい! ロイヤルエンフィールド「ブリット350」試乗インプレ
WEBヤングマシン
ポルシェ964型「911」のレストモッドはおよそ8000万円!「テオン・デザイン」のセンスで実現した「タルガ」とは
ポルシェ964型「911」のレストモッドはおよそ8000万円!「テオン・デザイン」のセンスで実現した「タルガ」とは
Auto Messe Web
見かけによらず超じゃじゃ馬!! 唯一無二の3ローター搭載市販車 ユーノスコスモの衝撃が忘れられん!!
見かけによらず超じゃじゃ馬!! 唯一無二の3ローター搭載市販車 ユーノスコスモの衝撃が忘れられん!!
ベストカーWeb
14代目クラウンはベンツ BMWを蹴散らしたのか? 走りの進化は歴代最高! 注目のハイブリッド試乗プレイバック
14代目クラウンはベンツ BMWを蹴散らしたのか? 走りの進化は歴代最高! 注目のハイブリッド試乗プレイバック
ベストカーWeb
【20世紀名車ギャラリー】ポルシェの原点にして傑作RRスポーツ、1959年式ポルシェ356Aの肖像
【20世紀名車ギャラリー】ポルシェの原点にして傑作RRスポーツ、1959年式ポルシェ356Aの肖像
カー・アンド・ドライバー
ホットハッチの太鼓判──新型フォルクスワーゲン ポロGTI Edition 25試乗記
ホットハッチの太鼓判──新型フォルクスワーゲン ポロGTI Edition 25試乗記
GQ JAPAN
フェラーリ ランボルギーニ マクラーレン ポルシェ……MAX900ps・385km/h超!!? スーパーカー超絵巻
フェラーリ ランボルギーニ マクラーレン ポルシェ……MAX900ps・385km/h超!!? スーパーカー超絵巻
ベストカーWeb
ポルシェ964型「911」が2億円オーバー!!「シンガー」が手掛けたレストモッドは「911カレラRS 2.7」のオマージュでした
ポルシェ964型「911」が2億円オーバー!!「シンガー」が手掛けたレストモッドは「911カレラRS 2.7」のオマージュでした
Auto Messe Web
幻の「ケンメリGT-Rレーシング」を「スカイライン」で再現! メインステージは「もちろん富士スピードウェイです」
幻の「ケンメリGT-Rレーシング」を「スカイライン」で再現! メインステージは「もちろん富士スピードウェイです」
Auto Messe Web
アウディRS e-トロンGTへ「パフォーマンス」追加? 改良版プロトタイプへ試乗 一層GTに
アウディRS e-トロンGTへ「パフォーマンス」追加? 改良版プロトタイプへ試乗 一層GTに
AUTOCAR JAPAN
デカすぎ……レクサスLMは48インチのディスプレイ採用!! もう「高級車=セダン」は時代遅れ? 高額なミニバンやSUVが登場するワケ
デカすぎ……レクサスLMは48インチのディスプレイ採用!! もう「高級車=セダン」は時代遅れ? 高額なミニバンやSUVが登場するワケ
ベストカーWeb

みんなのコメント

4件
  • hcn********
    マニュアルの992に乗ってますGTSです
    ターボつきになって広い回転域からトルクで加速できるようになったので、NAのマニュアルよりも気を使わずにシフト操作ができ運転はかなり楽になりました
  • miu********
    今の車がBMWの300馬力台でチョイ遅なんで400馬力が楽しい説は賛同します。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1620.04118.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

261.213900.0万円

中古車を検索
911の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1620.04118.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

261.213900.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村