カー用品店は「駆け込み寺」
クルマに関する商品を買ったり、メンテナンスを依頼したりする場合は、ディーラーやカー用品店に行く。両者は互いに競合関係にあったが、最近ではその関係に変化が生じている。 顧客にとっては、それぞれのメリットを最大限に活用することが重要だが、どうすればよいのか。
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現状、ディーラーは整備工場やカー用品店よりも“敷居”が高い。特に、中古車などディーラー以外で買ったクルマのオーナーはそう考える傾向が強い。ディーラーで買った顧客は、
・オイル交換
・ワイパー交換
といったちょっとしたメンテナンスでも気軽にディーラーを利用できるが、そうでない顧客にとっては難しい。そういった人にとって、気軽に立ち寄って作業を依頼したり、カー用品を買ったりできるカー用品店はまさに
「駆け込み寺」
のような存在だ。カー用品店は営業時間が長く、誰もが気軽に立ち寄れる雰囲気があることも、その理由のひとつである。
ただ、近年は「働き方改革」など労働環境の改善もあり、軽作業であっても、仕事の効率を重視するために、事前予約が推奨されるようになった。そのため、事前に予約を入れないと作業してもらえない状況になっている。
ディーラーとカー用品店の境界
ディーラーとカー用品店の“すみ分け”はいろいろあるが、最大の違いは、
「社外品を買い、取り付ける場所」
かどうかである。ディーラーは基本的に
・純正品
・その会社が認めた社外品
の販売と取り付けを行う。そのため、気に入った社外品を取り付けたい場合は、ディーラーではなくカー用品店を選ぶ必要があった。しかし、一部のディーラーを除いて、社外品の取り付けに対応できる店舗も増えてきており、カー用品店の存在価値に影響を与えている。
カー用品店は実店舗だけでなくECサイトも展開しており、品ぞろえも豊富だ。オーディオやカーナビなどの電子機器はもちろん、洗車用品やその他のアクセサリーも幅広く取りそろえている。
カー用品店はクルマに関する商品を買う場所として、さらにその存在価値を高めている。アマゾンなどの大手ECサイトでもカー用品を買えるが、実店舗で幅広い商品を手に取って比較できるカー用品店には、依然として根強い需要がある。
社外品取り付けの新潮流
コロナ禍以降、半導体不足による新車の納車時期の長期化で、ディーラーは利益の出し方を変えざるを得なくなった。ディーラーの主な収入源は新車販売のほか、
・点検/整備サービス
・自動車保険
である。新車販売で利益を上げられない場合、別の方法で利益を上げなければならないため、既存のクルマに社外品を取り付ける作業で得られる工賃にも頼っている。
腕に自信のある人はDIYで作業を行えるが、最近のクルマは電子制御化が進んでいるため、ちょっとしたミスが故障につながることもある。そのため、バルブの交換のような簡単な作業でもディーラーを利用するよう、ディーラーのスタッフが顧客に促すのが現実だ。
しかし、カー用品店と同様、ディーラーも「働き方改革」により業務効率化が求められているため、ディーラーと提携している外注業者に作業を委託し、ペーパーマージン(帳簿上でのみ発生する利益)を得るケースもある。
外注業者はディーラーの敷地内で作業を行う。特に、オーディオ機器などの配線加工が必要な場合、点検・整備は自社の整備士に任せ、電装関連は外注するという分業体制になっているようだ。
また、ディーラーでは、電装品以外の、顧客が持ち込んだ部品の取り付けも行っている。サスペンションキットなどの部品をカー用品店のECサイトで買い、多少工賃が高くても信頼のおけるディーラーに
・取り付け
・アライメント調整(ホイールの取り付け方を調整し、メーカーが設定した標準値に合うようにすること)
を依頼する顧客もいる。このように、カー用品店でモノを買い、ディーラーで取り付けを依頼するという分業が定着しているのだ。
新時代のディーラー戦略
ただ、ディーラーは、必ずしも社外品の取り付けを快く引き受けてくれるわけではない。
ディーラーに併設されているサービス工場は、国から認証や指定を受けているので、国が定めた安全基準をクリアした車両しか整備できない。そのため、カー用品店やECサイトで買ったパーツを取り付けることで、その車両が
「安全基準を満たさなくなる」
場合は、当然ながら入庫を拒否される。大手カー用品店で販売されている社外品のほとんどは、保安基準に適合しているので問題ないが(車検対応)、ECサイトには怪しげな商品も売っているところもある。
ディーラーで取り付けを依頼する際は、グレーゾーン商品だと最初から断られることもある。もちろん、多くのカー用品店は国の認証や指定を受けているので、こちらも断られる。かつては、
・ディーラー:クルマを買う場所
・カー用品店:社外品を買う場所、あるいはちょっとした整備を依頼する場所
という明確なすみ分けがあった。しかし、その意味合いが徐々に変化している。現在では
・ディーラー:クルマを買い、整備を受けたり、社外品も取り付けたりできる場所
・カー用品店:社外品を見て触れて、体験して、買える場所
となっている。カー用品店も、ライフスタイルに密着した商品ラインアップで付加価値を提供している。今後もこのすみ分けから目が離せない。
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みんなのコメント
配線もピーンと張った状態で取付けられてました
仕方ないないので 自分で取付け直しました。それ以来行ってないですね。用品もネットの方が安いから ネット購入だけです。
テキトーな人もいれば丁寧な人もいる
確かにお店ごとの良しあしもあるけど結局は運じゃないか?
そう考えたら自分でできることは自分でやる
それが最強