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魅力はスタイルだけではない

掲載 更新 30
魅力はスタイルだけではない

VWのフラッグシップとなるアルテオンがマイナーチェンジ、同時にワゴンとして機能を高めたシューティングブレークがラインナップされた。ゴルフのイメージが強いVWだけに高く感じてしまう価格設定だが、スタイリッシュな5ドアファストバックはそれに見合うか?

スタイリッシュで実用的なフラッグシップ

愛車の履歴書──Vol2.俳優・野村周平さん(前編)

アルテオンは、2017年に日本に導入が開始されたフォルクスワーゲンのフラッグシップモデル。車名に“art”という文字が使われているだけあって、VWらしからぬというと怒られそうだが、大型のリアハッチを持つスタイリッシュな5ドアファストバックだ。

基本骨格にモジュールプラットフォーム「MQB」を採用する最大級のモデルで、ボディサイズは全長4870mm、全幅1875mm、全高1445mm、ホイールベース2835mmと、同門のアウディの5ドアモデル、A5スポーツバックのサイズがそれぞれ4755mm、1845mm、1390mm、2825mmだから、それと比べても、なかなかに立派なサイズであることがわかる。

2021年7月、約4年ぶりのマイナーチェンジモデルが投入された。新型のハイライトはエクステリア、インテリアのデザイン変更と、ワゴンとしての機能性を強化したシューティングブレーク・モデルの追加設定だ。

フロントのデザインは、ラジエターグリルと一体になったLEDヘッドライトなど、基本的な構成に変更はない。VWのバッジが細身の書体の新世代のものになり、バンパー形状にも手が加えられている。ヘッドライトの上端からリアに向けてエッジのきいたキャラクターラインがドアノブの上をとおってリアランプまでまっすぐにのびている。テールライトのデザインも新しくなった。

インテリアは、ダッシュパネルの最上部とドアトリムを本革調のレザレットで覆い、ステッチを施すことで高級感を増している。加飾パネルは、「Elegance」ではウッド、「R-Line」ではアルミニウムと、グレードによって差別化されている。センターコンソール中央には、9.2インチのタッチスクリーンを配し、インフォテインメントシステムには常時オンライン接続する最新世代の「Discover Pro」を採用。その下にあるエアコンディショナーディスプレイもデジタル化し、より洗練された雰囲気となった。残念なのは、先代モデルにあった、ダッシュパネル中央のアナログ時計がなくなってしまったこと。新型ではそこにハザードランプのスイッチを配している。

エンジンは、最高出力272ps、最大トルク350Nmを発揮する2.0TSI。基本的に先代からのキャリーオーバーだが、環境対策のため先代より出力は8ps低められている。トランスミッションは7速DSGで、駆動方式は4MOTION(フルタイム4WD)であることも先代と同様。FFの前輪駆動をベースに最大50%の駆動力を後輪側に配分するオンデマンドタイプだ。

立派なボディサイズもあって、ファストバックスタイルでも後席空間は余裕がある。さすがに身長180cmを超えると頭上は窮屈に感じるかもしれないが、ひざ周りにはスペースが確保されている。ラゲージルーム容量も通常時563リッター、後席を格納すると最大1557リッターになる。ハッチバックだけに開口部も大きくとても使いやすい。

先進装備も充実、スポーティな走りにも応える実用性

試乗車は、「Elegance」で245/35R20サイズのピレリPzeroを装着していた。ルックスとしてはフェンダーとツライチでカッコいいが、乗り心地としては少しつらいかもと勝手に想像しながら乗り込むと、いい意味で裏切られた。荒れた路面からの振動をうまく抑え込めないシーンもいくつかあったが、見た目でこの20インチを選んでもそれほど後悔することはないと思う。ちなみに「R-Line」グレードを選べば、19インチサイズが標準装備となる。

動き出しは極めてスムーズで、エンジンパワーも必要にして十分。ドライビングモードは、「エコ」「コンフォート」「ノーマル」「スポーツ」「カスタム」の5つが用意されている。シャシーはゴルフGTiなどで採用をはじめたアダプティブシャシーコントロールの“DCC”を標準装備しており、その気になればレベルの高いスポーツドライビングが楽しめる。カタログ燃費はWLTCモードで11.8km/lだが、他のVWモデルと同様、うまく乗りこなせばリアルワールドでの燃費を稼ぐことは難しくなさそうだった。

またADASもアップデイトされており、同一車線内全車速運転支援システムの“Travel Assist”を全車に標準装備する。ステアリングホイールに設置されているボタン1つでシステムを起動することができ、高速道路などでの疲労軽減などに大きく役立つ。また試乗車にはオプションの“Harman Kardon”(ハーマン カードン)プレミアムサウンドシステムが装着されていたが、総出力700ワット/フロントとリヤで合計11のスピーカーで構成されたユニットのサウンドはやはり魅力的なものだ。

車両価格は、「R-Line」が567万9000円、試乗車の「Elegance」が624万6000円。装備や中身に鑑みれば決して高いわけではないと思うが、ゴルフのイメージが強いVWブランドだけに高く感じてしまうのもまた事実。この価格帯なら狙えるメルセデス、BMW、アウディという、ジャーマン3をあえてはずす、道理を知る通な選択といえるものだ。

文・藤野太一 写真・河野敦樹、フォルクスワーゲン グループ ジャパン 編集・iconic

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みんなのコメント

30件
  • このクルマカッコいいと思う人はカッコ悪いし
    このクルマ買い得だと思う人はアタマ悪い

    以上
  • 僕は低所得者なのでcub90が24年来の愛車です…セダンのアルテオンはカッコイイって素直に思いました!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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