今では信じられない!時速300キロオーバーできるバイクがあった
今現在では販売が終了となっているバイクの中には、ハイスピードで走行が可能であることを謳った、いわゆるスーパーバイクというものが存在した時代がありました。それは1990年代、バイクメーカー間で、最高速度がどれだけ出るかの技術を凌ぎ合い競争していた時だといいます。
【画像】「超カッコイイ!」最高速度300キロオーバーのバイクを画像で見る(10枚)
バイクユーザーの間でもどのバイクが最高峰であるか話題となり、また各種誌面でも、スーパーバイクのディスカッション特集を組むなどの盛り上がりをみせていたこともあるのだとか。
現代では安全性や環境面を考慮してハイパワーを出すことができない設計のバイクが多い中で、今でも人気が衰えていないスーパーバイクとして一体どのようなモデルが挙げられるのでしょうか。
日本4大メーカーが過去に発売したスーパーバイクたち
◆カワサキ「ZZ-R1100」
1990年に登場したZZR1100は、世界初の「ラムエアシステム」が搭載されていたことにより、時速300キロを超えるのではないかと人気を博したバイクです。
ラムエアとは、走行中に受ける風圧を利用しエンジン内に取り込む空気の圧力を高めた空気のこと。車体前方に過給するためのエアダクトが取り付けられているのが特徴です。
今ではスーパースポーツバイクなどで定番の構造ですが、ZZR-1100はラムエアを利用したシステムを先駆けて搭載した車両であると言えるでしょう。
ちなみに2003年まで販売されたというだけでなく、ZZR-1100で使用されたエンジンやフレームなどのノウハウは、GPZ1100など次世代のバイクにも受け継がれているようです。
◆ホンダ「CBR1100XX」
「CBX1100XXスーパーブラックバード」が初めて登場したのは、1996年のこと。「ブラックバード」などと呼称されるCBR1100XXは、CBRシリーズ唯一の1000ccオーバーマシンです。
CBR900RRで得たノウハウをつぎ込んで作られたフレームは、オールアルミニウムのため非常に軽量でハイスピード走行に優れた車体であったため、欧州では絶大な人気を誇っていたといいます。
また、「世界最高峰のスーパースポーツ」というキャッチコピーを掲げるだけあって、前述のZZR-1100と比較した雑誌などのインプレッションでは、ZZR-1100の記録を打ち破るなどの快挙を達成していることも、人気モデルとなった要因であるようです。
年を重ねるごとに乗りやすい機能が搭載されていき、乗り味もマイルドになるなど時代に合わせたマイナーチェンジが施されていきましたが、2008年の排ガス規制により販売終了を迎えることになりました。
◆スズキ「Hayabusa(GSX1300R)」
300kmオーバープレイヤーとして最も有名であろうGSX1300Rは、「ハヤブサ」と呼称されることも多いバイクです。丸っこく独特なフォルムは空気抵抗をできるだけ低減させるために特化したスタイルで、発表された当時は衝撃的なスタイルであったため大きな話題を呼びました。
なお、1999年に最強という名を掲げて登場したハヤブサは「アルティメットスポーツ(公道における、究極のスポーツバイク)」というコンセプトのもと、鎧兜をモチーフに開発されたといいます。
当時は、バイクで時速300キロオーバーで走行できることのほか、初期型には340kmメーターが装備されていたことに驚いたライダーも少なくなかったようです。
しかし、初期型以降は安全性のため時速300キロオーバーにならないようリミッターが装備され、280キロまでしか表示されないメーターに変更された……という経緯も持っています。
◆ヤマハ「YZF1000R」
「サンダーエース」という名称で呼ばれていたYZF1000Rは、1996年にデビューしたバイク。同メーカーの「FZR1000」をベースにしたエンジンを搭載していることや発売された時期から、ZZR-1100やブラックバードのライバルとして比較されることが多かった一台です。
ハンドリングを重視して設計されたサンダーエースは、非常に軽量で軽快な走りを魅せてくれると評価が高かったようです。同メーカーの人気モデル「YZF-R1」の華々しい登場の陰に隠れてしまった一台ではあるものの、扱いやすさから人気が高く2003年まで販売されていました。
※ ※ ※
1990年代は、各バイクメーカーもこぞって技術を惜しみなくバイクに注ぎ込んでいた時代であるため、名車が数多く生まれた時代でもあります。また今回ピックアップしたバイクは、今の時代のバイクにはない技術や魅力を持つものばかり。一度は乗ってみたいと思うファンも多いことから、この先忘れられることなく永く伝えられていくかもしれません。
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みんなのコメント
まさかこの次のモデル(YZF-R1)が乾燥重量で20kgも軽くなるとは…。
そのせいでサンダーエースも過渡期のリッターツアラーと言う評価でしたね。
400ccが遅いって言われる理由がわかった。
そんな今125cc乗ってます。