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アジア市場は時代を先行している? 現地モーターショーで見えた日本ブランドの戦略

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アジア市場は時代を先行している? 現地モーターショーで見えた日本ブランドの戦略

MPVからピックアップトラックまで

「アジアのデトロイト」を自称し、東南アジア最大の自動車生産国となったタイ王国。そんなタイの首都バンコクで開催されたバンコクモーターショーを訪れてみたら、日本では見たことのない日本車が多くて驚きました。今回は、バンコクモーターショー会場で見かけたスズキ、日産、そしていすゞの日本未発売車両を紹介しましょう。

海外のモーターショーに日本のカスタム界が「金ピカGT-R」で殴り込み!

 スズキ「エルティガ」は、インドネシアで大ブレイクしているコンパクトMPV。全長約4.4mの小さなボディながら室内は広く、なんと3列シート7人乗り仕様。最低地上高もしっかり確保して、荒れ地や冠水などアジアでありがちな状況でも走れる万能車となっています。バンコクモーターショーでは、新型の販売決定がアナウンスされました。

 そんなスズキは、日本にはないセダンの「シアズ」もラインナップ。タイのほかに、インド、中国、メキシコ、南アフリカでも販売されている全長約4.5mのミドルサイズセダンです。「Sエネチャージ」と同様のマイルドハイブリッドを積んだディーゼルも設定してます。

グローバル展開はアジアながらも血筋は日本

 日産がグローバル展開しているピックアップトラックの「ナバラ」。ルーツをたどれば「ダットサントラック」になります。バンコクではかつてより見かける割合が減りましたが、とはいえタイでのピックアップトラック人気は高く「国民車」といっていいほどの存在感です。

 そんなナバラをベースに作られたSUVが「テラ」。かつて日本で売っていた「テラノ」がそのまま続いているわけではありませんが、トラックをベースしたラダーフレーム構造のSUVなので“テラノの現代版”と言っても過言ではありません。

 また、日本では乗用車販売を終了したいすゞも、タイでは大好評で乗用車を継続中。なかでも代表といえる車種がピックアップトラックの「D-MAX」です。これはオフローダーとしてモデファイされた仕様。

 そしてD-MAXをベースにしたSUVが「MU-X」。

 日産の「ナバラ」と「テラ」、そしていすゞの「D-MAX」&「MU-X」、他にもトヨタの「ハイラックス」と「フォーチュナー」、三菱の「トライトン」と「パジェロスポーツ」と、タイではピックアップトラックとそれをベースにしたSUVをセットで作るのがもはや常識になっているのです。

 日本未発売モデルであっても北米向けや欧州向け車両はメディアなどで紹介される機会も多いのですが、ここのところ世界の自動車市場の本流は確実にアジアに流れています。アジア向けには興味深い車両がたくさんあるのでした。

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