高速周回路に向けてサスセットを見直し!
高回転域の伸びが今後の課題か
秋田県で唯一のRH9加盟店として知られる“ツーシステム”。創業からの歴史は20年を超えており、ドラッグレースやサーキットのタイムアタックでは、東北地方のみならず全国的な知名度を誇っている。そんな名チューナーが手掛けたGR86が今回の主役だ。
マシンコンセプトは「ストリート&サーキットの両立」というもの。現状は排気系をHKSのエキマニとハイパワースペックLIIマフラーで固め、インテーク環境を純正交換タイプのエアクリーナーとトラストのサクションパイプで最適化した程度。そこにECU-TEKによる現車セッティングを組み合わせて、252ps&29.2kgmを実測で発揮させている。
サーキット走行を前提にしたデモカーのため、油温対策でトラストの空冷式オイルクーラーを追加。効果は絶大とのことだ。
ホイールはボルクレーシングTE37SAGA SL(9.0J×18+52)で、タイヤにはポテンザRE-71RS(255/35-18)を組み合わせる。サスペンションはD2ジャパン製で、今回の最高速アタックに合わせてフロントのスプリングを16kg/mmから12kg/mmへとレートダウン。キャンバー角も直進安定性を重視てサーキット走行時よりも起こしたそうだ。
インテリアはシートのみ変更。レカロのフルバケットシートRMSを投入し、高いホールド性を確保している。
エクステリアはGROWデザインのエアロパーツで武装。大胆なアウトレットダクトが特徴的なカーボンボンネットはスクリーンの製品だ。
吸排気+ECUという控えめなチューニング内容だが、高速周回路で行ったテストでは221.06km/hという最高速をマーク。同レベルのチューニングが施された先代モデルが211.33km/h(2016年7月/ZN6)だったことを考えれば、まずまずの結果と言えるだろう。
「GR86の最高速アタックは今回が初だ。エンジンの調子は良かったんだけど、トップエンドの6000prm以上が回らなくて記録が伸びなかったな。パワーが空気の壁に負けている感じが強い。足のセッティングも良くて安定していただけに、ちょっと惜しい結果だ」とは、アタックを務めた稲田大二郎。
「GR86に限らず、最高速アタック自体が初めてだったので、まずは無事に走り切れて良かったです。ECUセッティングはまだまだ煮詰める要素が多分にあるので、その辺りの熟成を進めて再アタックしたいですね」とはツーシステムの戸嶋さん。トップチューナーによるGR86/BRZ攻略から今後も目が離せない。
●取材協力:ツーシステム 秋田県大仙市大曲字以与谷地93 TEL:0187-66-1696
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