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キーレスの脆弱性 英機関、盗難に遭いやすいクルマ指摘 ジムニー名指し

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キーレスの脆弱性 英機関、盗難に遭いやすいクルマ指摘 ジムニー名指し

もくじ

ー 盗難に対する脆弱性を5段階評価
ー リレーアタックの標的になる可能性
ー 「犯罪の標的を増加させる」との懸念も

日本でも発生、リレーアタック(キーレスの脆弱性) 英国の場合

盗難に対する脆弱性を5段階評価

キーレスエントリーの脆弱性から盗難に遭う危険性を消費者に示すための新しい安全評価が発表された。

セキュリティの専門家、ザッチャム・リサーチが新しい格付けを発表した。これは現在販売されているクルマを、盗難に対する脆弱性によって「秀(superior)」「優(good)」「良(basic)」「可(poor)」「不可(unacceptable)」と5段階に評価するものだ。しかし、この方法は分かりやすいということよりも、むしろ混乱を招くと、業界から疑問も寄せられている。

2019年は今のところ11車種が同社によってテストされ、フォード・モンデオ、ヒュンダイ・ネクソ、キア・プロシード、ポルシェ・マカンなど6車種が「可」の評価を受けた。これらのモデルの中には、別のセキュリティ機能が「優」の評価を受けたものもあるものの、物理的なキーを使わず、キーレスエントリー・システムの信号を中継する方法で盗難に遭う危険を防ぐことができないと判断された。

この試験で最高の「秀」と評価された車種は、アウディeトロン、ジャガーXE、レンジローバー・イヴォーク、メルセデスBクラスの5台。これらのモデルは、キーレスエントリー/エンジンスタート・システムに、より安全性の高いワイヤレス・テクノロジーを採用していたり、あるいは使用しない時にはキーフォブがスリープ状態になる機能がある。

リレーアタックの標的になる可能性

この新しいテストで最も脆弱と判断され、「不可」の評価を受けたクルマは、スズキ・ジムニーだった。

「このクルマはまったく基準を満たしていません」とザッチャム・リサーチのテクニカル・オフィサーを務めるリチャード・ビリヤルドは語った。

「全ての基準において悪い評価でした。消費者が備えていて当たり前と期待するいくつかの基本的なセキュリティ機能さえも装備されていません」

「われわれはドライブウェイからほんの数秒で盗まれてしまったクルマについて、あまりに多くの事例を見聞きしてきました」ビリヤルドは付け加えた。

「『可』の評価を受けたクルマの多くは、リレーアタックと呼ばれる盗難方法の影響を受けにくいキーレスエントリー/エンジンスタート・システムを採用することで、少なくとも『優』評価を得ることができるでしょう」

「犯罪件数が最も多かった1990年初頭に比べると、セキュリティは進化しました。しかし、何年もの間に加えられたセキュリティの中には、違法なデジタル・デバイスを使うことで簡単に裏をかくことができる場合もあるのです」

「犯罪の標的を増加させる」との懸念も

今のところザッチャムによる格付けでは、脆弱なキーレスエントリー/エンジンスタート・システムを搭載するクルマは全て自動的に「可」の評価が下される。この試験方法は、他の業界団体による精査を受けている。

SMMTのマイク・ハウズCEOは、このシステムのセキュリティに対する一律的なアプローチに対して「重大な懸念」を表明している。

「同じ仕組みの物同士を並べて比較しているわけではない。キーレスと従来の物理的なキーを使ったエントリー・システムを組み合わせて車両を評価しているわけではない。同じ車種でもグレードや装備が異なるものを識別していない」とハウズは述べている。

「非常に複雑な問題を、簡略化するのではなく、むしろ混乱を招く。消費者のためになるというよりも、むしろ盗難しやすい車種を明示することで、犯罪の標的となる危険を増加させる懸念がある」

自動車メーカー側では、キアが公式声明において「ザッチャムはこの試験の手順について、われわれと連絡を取っていない。この評価がどのようになされるのか、概要を明らかにしていない」と述べ、2月にはプロシードがセキュリティ評価で5段階中4つ星を獲得したという報告を提供した。

脆弱なクルマのオーナーに注意を呼びかけ

ザッチャムは独立団体として、1990年代より英国でクルマのセキュリティをテストし、英国で販売される全ての新車のセキュリティを評価してきた。

同グループは、脆弱と評価されたクルマのオーナーに、駐車している時にはキーを作動する範囲から十分に遠ざけて保管すること、さらにキーの信号を遮断するシールドポーチの購入を検討することを勧めている。

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