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「D1ライツ第2戦の勝者はまたもやアンダー400ps!」180SXを熟成させてウデで勝負した米内が優勝!【D1 LIGHTS】

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「D1ライツ第2戦の勝者はまたもやアンダー400ps!」180SXを熟成させてウデで勝負した米内が優勝!【D1 LIGHTS】

大パワー&高トルク時代に待ったをかける“ウデで勝負”のマシン仕様!

はじめて買ったクルマとともに10年かけてひとも熟成!

「D1ライツ第2戦の勝者はまたもやアンダー400ps!」180SXを熟成させてウデで勝負した米内が優勝!【D1 LIGHTS】

ドリフト走行時のカッコよさや美しさで順位を争うD1グランプリシリーズの下位カテゴリーとして知られているD1ライツシリーズの第2戦が、7月6日(土)・7日(日)に福島県のエビスサーキットにて開催された。そこで勝ったのは、開幕戦に続いてまたもやアンダー400psのマシンだった。

下位カテゴリーとはいえ、大パワー&高トルク、そして高いトラクション性能を持つことが有利とされるのはD1グランプリシリーズと同じく近年の傾向だ。だけど、米内寿斗(ヨナイ ヒサト)選手が乗る180SXはのこ流れに真っ向から否定する仕様となっている。

エンジンは排気量アップしていないし、タービンだってピストンやコンロッドを強化品にしてブーストをガンガンかけなけりゃ400ps超えはちょっとキビシイ組み合わせ。車高調なんていまや懐かしいとさえ言えるアペックスのN1ダンパーだ。

それでも優勝することができたのは「最初に南コースを走ったとき全然うまくできなくて…」と、悔しさをバネに、5年以上も毎週エビスサーキットをひたすら走り込んでいた経験と、路面状況を的確に見抜いたおかげなんだろう。

米内寿斗(ヨナイ ヒサト)選手は、学生のころに雑誌・ドリフト天国が主催している2013年全日本学生王座決定戦に出場し、東日本大会で4位、統一戦でチャンピオン獲得。卒業して福島の会社に就職してからはエビスサーキットをホームコースとして様々な大会に出場してきた。

最初は走れなかったというエビス南も、走り込みのおかげでいまや得意コースにもなっており、2014年から出場したD1地方戦のイーストシリーズでは2015年と2016年にチャンピオンを獲得。同年同時に出ていたD1東日本シリーズでもチャンピオンを獲得する戦績を残している。

エンジンは学生時代からお世話になっているというガレージTSRで一緒に組んだもの。排気量は2.0Lのままで、あとはガスケットとカムが入っているくらい。タービンは去年にT518ZからTD06-20Gに変更。パワーFCで制御しており、ブースト1.5キロ時に380psを発揮している。

エアフロはR35純正流用。4~5年ほど前のT518Zタービンの時から使っており、TD06-20Gに変更したときは吹き返しなどで一時ハマっていたそうだが、ネットを使うなどして対策済み。以降はトラブルなく快調とのこと。

つい最近導入し「ブッシュが新しいからしっかり感が増した」という風間オートサービスのS14純正と同じ長さになるロアアームに、スキッドレーシングのテンションロッド、3UPの切れ角アップナックルを装着。メンバーは加工して前方に出されており、その出し幅は拘っている部分だとか。

また、車高調整はこの180SXを購入して3年目くらいに導入したというアペックスのN1ダンパーで、バネレートはフロント9kg/mmのリヤ4kg/mmの設定だ。「これはいいよ~♪」と言われる車高調を試したこともあるけど「クルマのボディがダメなのか違いが分からなかったんスよね」といまだに使い続けている。

リヤの足まわりも特別なことは一切施されていない。RPS13純正メンバーは補強プレートなどを溶接して強化しているものの、リジットマウントされているでもなく、URASのパイナップルを使ってボディに固定。ニスモのロアアームにゼンキージャパンのアーム類が装着され、ナックルも純正ブッシュのままという状態だ。

特徴的なエアロはフロント、サイド、リヤバンパーと前後フェンダーを含めてサポートしてもらっているという群馬県のグリーントップ製を装着している。

タイヤは前後ともヴァリノペルギア08Rで、フロントが235/40-17のリヤは265/35-18を履く。今シーズンからこのタイヤを履くようになったものの、最初はそれまで使っていたフェデラルとの違いに苦しんだそうだけど「フロントのトーのセッティングをガラリと変えたらすごく良くなった」と、いまではかなり乗りやすく仕上がったそうだ。

ちなみに、決勝日の7日(日)のチェック走行でペルギア08RSを試したところ「縦のグリップが強すぎてぶつかりそうになった」と08Rに戻す判断をしている。

ハンドルはD1スペックの33φを愛用。ロールケージはクスコの7点式をベースに、D1ライツシリーズのレギュレーションに合わせてサイドバーを追加している。

助手席は純正。ヘルメットは去年新調したアライのGP-6Sで、D1ライツシリーズに合わせて購入して今回はじめて装着したというHANSは、スタンド21のクラブシリーズ3。使用感は「ピットロードでの待機中は気になったけど、走りはじめたらすくに慣れた」とのこと。

奥にあるタブレットは「競技中もずっとライブ配信を見てたんですよ。路面の状況を見たり、追走でもアドバンテージを見ていたり、スポッターはいたけど動画を見るほうが状況がダイレクトにわかるんで、今回からやってみたけどすごく効果的でしたね♪」と、優勝するために大きく貢献してくれたパーツのひとつだ。

D1ライツシリーズのレギュレーションに合わせてキルスイッチを追加。メーター類は運転席の右前にブースト計を配置し、センター部分には右からA/F計、水温計、油温計、油圧計を設置している。FCコマンダーは、自分でも微調整をよくやるということから、操作性を重視してハザードスイッチの右側に固定している。

シートはブリッドのジータIIIをベースとしたEDS(エビスドリフトシリーズ)のチャンピオンモデル。装着されているのは2017年のチャンピオン獲得時のものだけど、2018年もチャンピオンを獲得しているため、じつはもう1脚保有しているのだとか。

単走決勝を3位というポジションで通過した米内選手は追走でも絶好調!「後追いで寄せていく自信はあったし、ウェットからドライへと変化していくなかで、戻って負ける、みたいな状況だけは避けたかった」と、ミスをしないことを心がけたことで勝ち上がり決勝戦へ進出。決勝戦では福田選手がミスしたこともあってみごと初優勝を果たしたのだ。

米内選手は次戦となる第3戦日光にもエントリーしており「日光は得意ってイメージはないんだけど、学ドリでもD1地方戦のシュートアウト(統一戦)でも、D1東日本シリーズとキングダムでも勝ってて、イチバン勝てているサーキットなんで、もちろん優勝を狙っていきます」とコメント。

日光はマイスターと呼ばれて得意としている選手が多いサーキットだけに、次のラウンドも見逃せない内容になりそうだ。

TEXT&PHOTO:Daisuke YAMAMOTO

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