フルモデルチェンジしたレクサス「NX」について、小川フミオが解説する。Vol.1は豊富なパワーユニットのバリエーションやエクステリアなどについて。
プラグ・イン・ハイブリッドの登場
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日本のプレミアムSUVのなかでもとくに人気の高いレクサス「NX」がフルモデルチェンジした。世界初公開されたのは2021年6月12日で、9月の終わりにようやく実車に接することが出来た。ひとことでいって、スポーティでカッコいい。
従来のNXより20mmだけ延びて4660mmの全長をもつボディを側面からみると、フロントからリアにいくにしたがってのくさび型が強調され、同時に前後のタイヤハウスまわりの張り出しがかなり目につく。いかにも“走りそう”な、雰囲気をたたえたデザインだ。
見た目だけではない、と、レクサスではする。なにしろ、新型NXは、「次世代レクサスの第1弾」なるふれこみで開発されたのだ。たとえば、レクサスでは2021年3月に「LF-Z Electrified」(エレクトリファイド=電動化)なるコンセプトモデルを発表。2025年の発売とされる走りのいいピュアEV(電気自動車)へとつながるモデルと目されている。
あたらしいNXで注目されるのは、パワーユニットの豊富なラインナップだ。なかでも、レクサス初のプラグ・イン・ハイブリッド「NX450h+」は、LF-Z Electrifiedを見据えながら“電動化の普及を加速させる”という役割をになっている。
NX450h+の、外部充電式によるパワフルなプラグ・イン・ハイブリッド・システムは、2493cc直列4気筒ガソリン・エンジンに、総電力量18.1kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載する(システムの出力は現時点では未公表)。前後輪をモーターで駆動する4WDシステム「E-Four」との組み合わせだ。
NX450h+のシステムでは、前後の駆動力配分が連続可変し、走行状況や路面に応じて前輪100%から、フロント20%:リア80%までの範囲で変わっていく。
多様なパワーユニット
最近メディアで、「すぐにピュアEV時代に移行するのはむずかしい」と、主張しているトヨタ/レクサスだけに、あたらしいNXのパワーユニットのラインナップは豊富だ。広い層へとアピールする設定となっている。
ひとつは、ハイブリッドの継続設定だ。2.5リッター直列4気筒ガソリン・エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドモデル「NX350h」もカタログに載る。これには前輪駆動と、E-Fourの全輪駆動の機種がある。
いっぽうICE(内燃機関)モデルも、けっこうなワイドバリエーションだ。ひとつは、2.5リッター直列4気筒ガソリン・エンジンのみを使ったノンハイブリッドの「NX250」。前輪駆動と4WDのふたつの仕様だ。
さらに今回、新開発の2.4リッター直列4気筒ガソリンターボ・エンジンに、NX250と基本的におなじ全輪駆動システムを組み合わせた「NX350」が設定されたことがあたらしい。インタークーラー付きターボチャージャーによって、279ps(NX250は201ps)の最高出力と、430Nm(同241Nm)の大トルクを発生する。
「パワーユニットのラインナップを増やした理由のひとつは、市場の変化によるものです。これまで、NXの市場は、(日本はべつとして)北米より欧米と中国が中心と考えてきました。ところが北米での販売が上向きになり、各市場の嗜好に合わせるためにパワーソースの多様化が必要になってきました」
開発を指揮したレクサスインターナショナルの加藤武明チーフエンジニアはそう述べる。。たとえば、さきに触れたNX250は、リーズナブルな価格で買えるNXを求めるアジア市場に対応してのことだそう。
「もちろんモデルによってパワーにかなりの差があります。ただし共通していえるのは、(2021年11月に発売した)現行『IS』から目指しているレクサスならではのドライビングシグネチャー(独自の運転感覚)の深化を、どのモデルもめざしていることです」
軽量化と高剛性化
ボディは軽量化と高剛性化が図られた。ちょっとマニアックになるものの、いちおう書いておくと、リアのハッチゲートまわりには剛性をあげる環状構造を採用し、各部の接合では構造用接着材などをたっぷり使っている。
サスペンション・システムもあたらしい。とくにダンパーは微低速での乗り心地のよさを追求しているし、スポーティな“Fスポーツ”のために、最新のAVS(減衰力可変システム)を用意し、操縦安定性と乗り心地がともに向上したとされる。
また、走りの質の向上を目指して、ISと同様、ロードホイールを締結するホイールハブにネジ孔を切ってハブボルトを留める仕様を採用した。従来のボルトとナットによる締結よりもしっかりした締結が、ハンドリングの向上と部品点数の減少による軽量化というメリットをもたらした、とされる。
「大事なことは、なにがなんでもハブボルト締結をしたかった、ということではなく、新型NXが持っている駆動力を活かす走りを実現するために、これが最善であると判断したことです」と、加藤チーフエンジニアは述べる。
ボディサイズ拡大の理由とは?
外観は、グリルが従来とくらべかなり垂直に立ったのがユニークだ。空力が悪くなったように思えるが、じつは、機能が向上したという。
従来のように傾斜が比較的大きくついたグリルだと、本来エンジンルーム内に取り込みたい空気が入ってこないため、冷却不足が懸念される。垂直に近いグリルによって、きちんと空気を入れ、そしてきちんと出すことで性能に寄与するよう改善できたという。
興味ぶかかったのは、ボディサイズと性能との関係についての、加藤チーフエンジニアの説明である。
「新しいNXのボディは全幅が1850mmあります。大きすぎて、たとえば、お客さまのマンションの駐車場で車庫証明がとりにくいじゃないか? という指摘は社内でさんざんありました。でも開発者がねらう所期の性能を発揮してもらうためには、広いトレッド(左右の車輪の幅)がどうしても欲しい、と、性能を優先しました」
LF-Z Electrifiedへとつなげるべく、いまレクサスでは走りの質をよくするために、クルマの基本を大きく磨いている最中だそうだ。「自分たちの理想でもって、素性のいいクルマにしたいと思いました」と、ジャーナリスト向けにお披露目された場で、加藤チーフエンジニアは語った。
新型NXの試乗はまだかなわない。でもディーラーの予約リストがどんどん長くなっているらしい。興味しんしんのNXファンのかたがたのために、追ってリポート第2弾をお送りしますので、お楽しみに。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)
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