2020年6月にワールドプレミアされた新型レクサスISが、11月5日に発売を開始した。
レクサスISは、コンパクトFRセダンとして「クルマを操る楽しさ」を追求してきた。当然ながらこのクラスの世界的なベンチマークであるメルセデスベンツCクラス、BMW3シリーズがライバルとなる。
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ISは1999年に初代モデル(日本では未発売でアルテッツァベース)が誕生し、欧州、北米をはじめ、グローバルに販売され2020年10月末現在で、20年以上にわたって約110万台を販売してきた。
日本では先代モデルから正式に販売開始となったが、正直なところ、現行モデルは先代ほどの人気モデルとなっていない。
デビューから7年経過してのビッグマイチェンは、フルモデルチェンジに匹敵する内容となっている。
レクサスはミドルクラススポーツセダンのGSが絶版となってしまったため、今まで以上に重要なポジションとなったISの復権はあるのか!?
文/ベストカーWeb編集部、写真/LEXUS
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エクステリア
GSが消滅した現在では、ISの使命はそのユーザーのカバーまで含まれる。スポーツセダン復権に向け、ビッグマイチェンを敢行
新型ISのボディサイズは全長4710×全幅1840×全高145mmで、旧型に比べて全長と全幅がともに+30mm、全高が+5mm大きくなっている。
全長の延長ぶんであるフロントオーバーハングが30mm延長され、ヘッドランプ上端は43mm下げられているので、数字以上にローフォルムに見えるのも特徴だ。
リアでは、全高は5mmアップしているものの、リアクォーターピラーが15mm、トランク上面が31mmダウンされていることでスポーティな印象を与える。
ワイド化された全幅は、大径タイヤを履くためで、フェンダーフレアが左右15mmずつ拡幅されている。これにより正面から見た時のワイド&ローフォルムが際立っている。
全幅は30mmワイドになっただけだが、旧型を凌駕する存在感。新型ISはワイド&ローフォルムを徹底したデザイン
エクステリアに関しては、フロントキャビン、Aピラー、Bピラー以外はすべて新設計で、レクサスのアイデンティティであるスピンドルグリルは大型化され、旧型に比べてより精悍さ、押し出し感とも増している。
リアでは左右をなだらかなアーチ曲線でつないだ新型のリアコンビランプも目を引くアイテムと言える。
ボディカラーは新色4色(ソニックイリジウム、ソニッククロム、セレスティアルブルーガラスフレーク、ラディアンレッドコントラストレイヤリング)を含めて全10色をラインナップしている。Fスポーツ専用色は3色だ。
左右のリアコンビをなだらかなアーチ曲線で結んでいる美しい新型ISのリアビュー。トランク上部の位置は大きく下げられてスポーティ感を演出
インテリア
インテリアデザインは基本的に旧型と変わらないように感じるが、センターコンソール、センターのエアコンの吹き出し口以外はデザインや素材が変更されている。
インパネからドアパネルアッパーまでをツートーンカラーとしたことで、左右のワイド感を強調すると同時に高級感も演出している。
センターコンソールとセンターのエアコン吹き出し口以外は手が加えられて刷新された新型ISのインテリア。写真はオーカーのインテリアカラー
マルチメディアシステムが新たにタッチディスプレイに変更され、スマートフォンと連携させることができるようになったのも見逃せない。
レクサスはインテリアデザイン、素材の使い方などで新境地を開き、その質感の高さには定評があり、それは新型ISにも受け継がれ、非常に満足度の高いものに仕上げている。
インテリアカラーもふんだんに用意されていて、バージョンL/IS300h/IS300にはオーカー、ダークローズ、ブラック、Fスポーツにはホワイト、フレアレッド、ブラックのそれぞれ3色が設定されている。購入の際に迷うのは間違いない。
眩しいほど鮮やかな赤がカッコいいフレアレッドのインテリアカラーはFスポーツの専用色。赤と黒のコントラストも美しい
パワートレーン&グレード
パワートレーンのラインナップは旧型と同じで、3.5L、V6DOHCを頂点に、2.5L、直4DOHC+モーターのハイブリッド、2L、直4DOHCターボの3種類で変わらず。
■3.5L、V6DOHC:318PS/38.7kgm
■2.5L、直4DOHC+モーターのハイブリッド:178PS/22.5kgm、143PS/30.6kgm(モーター)
■2L、直4DOHCターボ:245PS/35.7kgm
3つあるパワートレーンの中で、2L、直4DOHCターボが最も進化がわかりやすいという。スペックは新旧同じでもセッティングが変更されて扱いやすくなっている
最高出力、最大トルクは旧型と同じだが、2L、直4ターボはパワーバンドが広くなっている。そのほか、ギア比の見直しもされている。
新型ISのプロトタイプをサーキットで試乗した渡辺敏史氏によれば、3つのパワートレーンのうち、2L、直4ターボの進化が顕著だったという。
モデル名称は、3.5L、V6がIS350、2.5LハイブリッドがIS300h、2LターボがIS300となるのは従来通りだが、旧型ではそれぞれに標準、豪華仕様のバージョンL、走りに特化したFスポーツが設定されていたが、新型ではIS350はFスポーツのみとなった。
走りに特化したFスポーツは19インチタイヤが標準。ボディカラー、インテリアカラーも専用色が用意されているスペシャルグレード
操縦性&乗り心地
エクステリアが激変したことで注目されているが、今回のビッグマイチェンのメインディッシュは、操縦性と乗り心地の進化にある。
トヨタは2019年に新型車開発で有名なニュルブルクリンクに対抗して、それ以上にハードなポイントも盛り込んだ下山テストコースを新設したが、新型ISはレクサス車として初めて下山テストコースで一から鍛え上げた車両だという。
下山テストコースで鍛えられた新型ISは、操縦性と乗り心地の両面で進化を遂げている。復権に向けてドイツ御三家に対し本気で勝負を挑む
走りを進化させるためにボディ剛性を大幅に上げている。これはハンドリングレスポンスを高めるだけでなく、ノイズや振動を抑えることで乗り心地も向上している。
また、ホイールの締結にドイツ車では一般的なハブボルトを採用することで、締結力の強化とばね下重量低減に貢献。新採用した19インチタイヤとのマッチングにより、旧型とは別次元のコーナリングパフォーマンスを実現しているという。
新開発のショックアブソーバーの採用もハンドリング、乗り心地の進化には欠かせないアイテムとなっていて、ひとクラス上の走りを実現している。
フラットな路面だけでなく路面の小さな凹凸にまでサスペンションが反応するように、新開発のショックアブソーバーが与えられている
安全装備
ISがここ数年、販売面で苦戦していた要因のひとつとなっていたのが先進安全装備の立ち遅れにある。改良によって安全装備はアップデートされていたが、2013年デビューという設計の古さは隠せなかった。
しかし、ビッグマイチェンにより進化したレクサス・セーフティ・システム+が装備されることになり、これはユーザーにとって大きな魅力アップとなるハズ。
ISの泣き所だった先進安全装備も今回のビッグマイチェンで装備され魅力アップ。高速道路での運転支援装置も充実している
歩行者昼夜、自転車昼検知プリクラッシュセーフティ、全車速域追従機能付きのレーダークルーズコントロール、レーントレーシングアシストなど、新型ISで初登場した装備はないが、ようやくライバルと同じ土俵で戦えるようになったのは大きい。
新型ISの価格は、IS350 Fスポーツが650万円、IS300hが526万~642万円、IS300が480万~555万円となっている。
旧型のIS350 Fスポーツが645万5370円に対して、新型は650万円ということでほぼ据え置き。いっぽう旧型のIS300の標準が480万1297円に対して、新型は480万円ということで値下げ!!
先進装備や進化した走り、激変したエクステリアにもかかわらず、ほぼ据え置きまたは、値下げとなっているので買い得感は激高!!
大幅進化しながらほぼ据え置きで、IS300は一部値下げ!!
特別仕様車F SPORT Model Black
ベースモデルより50万円高となるが、F SPORT Model Blackの特別感は大きく魅力的。写真は新色のソニッククロム
F SPORT Model Blackは新型ISのデビューと同時に設定された特別仕様車で、IS350/IS300のFスポーツがベースとなっている。IS300hには設定されていない。
車名のとおり、黒にこだわった特別装備がふんだんに用意されている。
こだわりの黒で注目したいのは、レクサスが好んで使っているアッシュ材に高輝度塗装を施した銀墨で、太陽光を受けると鮮やかな銀色に発色する特殊な黒で、ステアリング上部、オーナメントパネルなどにあしらわれている。
価格はベース+50万円で、IS350ベースが700万円、IS300ベースが685万円となっている。
アッシュ材に高輝度塗装が施された銀墨は、F SPORT Model Blackのいろいろなパーツにあしらわれ、ステアリング上部も銀墨となる
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みんなのコメント
ボッタクリ欧州車の価格設定に見慣れたせいか、やたら安く思える。
次のフルモデルチェンジではレクサスらしい先進性を見せて欲しい!