ジャガー・ランドローバー 今後の戦略、ディーゼルの将来 CEOが語る

もくじ

ー ディーゼルの役割は大きい
ー 今後の投資戦略／モデル構成

ディーゼルの役割は大きい

ジャガー・ランドローバーのCEOであるラルフ・スペス氏が、現在の自動車産業に対する需要をどう満たすかについて語ってくれた。

ディーゼルエンジンの将来について

「わたしは、ディーゼルはわれわれにとって重要な役割を果たすと考えています。もちろん、ハイブリッドやEVは重要です。しかし、そこへの推移は一朝一夕にできるものではありません」

「2025年から2030年までに、20-30%のクルマが電動化されるといわれています。これは多いようにも感じますが、裏を返せば60-70%以上のクルマが内燃機関を使い続けるということです」

「最近のハイテクエンジンからは、ディーゼルの利点が見えてきます。燃費にも優れ、CO2排出量も20-30%低く、NOxにもアドブルーのような対処法があります」

今後の投資戦略／モデル構成

今年の投資計画について

「今年度は、43億ポンド（6450億円）の投資を予定しています。この大きな投資は、すでに巨額の投資により、おおくの施設を持っているライバル達に追いつく狙いがあります。われわれは昨年60万台程度のクルマを売り上げましたが、数百万台を超えているライバルもいます。20年以上かけてこの域に達した彼らに追いつくのは容易ではありません」

モデル構成の空白について

「下位セグメントだけではなく、現在メインとしているセグメントにも多くの空白があるのは事実です。たとえば、3シリーズのセグメントです。われわれはXEの一車種のみなのに対し、BMWは3シリーズだけでなく4シリーズのクーペ、コンバーチブル、スポーツブレーク、GTといったバージョンを用意しています」

「ここで湧き上がる疑問があります。このセグメントを拡張し顧客に新たな選択肢を示すか、そこは手を引いて新たな顧客にアピールするか、です。われわれには多くの機会があり、それらを検討しているところです」

中国のチェリーとのジョイントベンチャーについて

「中国では、合弁会社は非常に好調です。GDPの成長率も良い魅力的な市場なのです。特にプレミアムカー市場の比率が大きく、われわれは非常に良い立ち位置を取れています」