今季WRC(世界ラリー選手権)にパートタイム参戦し、2勝を記録するなど依然として速さを保っているセバスチャン・オジェだが、今後の活動についてダカールラリーには興味がないと語った。
オジェは2021年シーズン限りでWRCのフルタイム参戦から退いたが、それ以降もトヨタのドライバーとして3台目または4台目のマシンに乗ってWRCのパートタイム参戦を続けており、数多くのラリーに参戦している。
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40歳を過ぎたオジェは、今季走った4つのラリーで2勝、2位を2回と今も目覚ましい速さを見せている。
そんなオジェの将来は過去に何度も話題に上ってきたが、本人はWRCへのフル参戦復帰には興味がないという姿勢を貫いてきた。
ひとつの可能性として示唆されていたのは、ダカールラリーへの参戦である。ダカールは、元WRCドライバーたちがシリーズを引退した後によく参戦するラリーレイドイベントとなっている。トヨタはサウジアラビアが舞台となるダカールラリーへファクトリー参戦しており、オジェにとっては論理的な選択肢となりうる。
しかし、8度のWRCチャンピオンに輝いたオジェは先日開催されたル・マン24時間レースを訪れ、今後数年間はダカールに参戦する予定はないと明言した。
「それ(ダカール)はまだリストには入っていないよ」とオジェは言う。
「マシンをテストするのは好きだよ。いつだって楽しい経験だからね」
「でも今のところ、このレースにそれほど魅力を感じたことはないんだ」
「ラリードライバーにとって、実際それは普通の移行だと言える。昔はよくあったことだよね。クロスカントリーラリーなら順応しやすいし、パフォーマンスを発揮するチャンスがある。ル・マンよりもね」
「でも僕はサーキットに出て自分をプッシュし、新しいことを学ぶというチャレンジのほうが好きだった。だから将来、もしラリーに参戦しないのであれば、ダカールよりもサーキットレースや耐久レースに集中することになると思う」
オジェがWRCへのコミットメントを減らして以来、オジェはスポーツカーレースに挑戦。2022年にはリシャール・ミル・レーシングのLMP2マシンを駆り、ル・マン24時間を含むWEC(世界耐久選手権)3戦に出場した。
またオジェは2度にわたってトヨタのハイパーカーGR010 HYBRIDをテストし、3台目のマシンでル・マンのハイパーカークラスを戦う可能性も検討されていたが、追加エントリーは実現しなかった。
オジェは、パートタイムのラリープログラムに集中し続けるため、スポーツカーレースへの復帰は今のところ考えていないと話したが、先日のル・マン24時間を間近で見て「また戻ってきたいと思うようになった」とも語った。
「つまり、絶対にないとは言い切れないということだ。今のところそういう計画はない」
オジェは、自身と同じように今季WRCにパートタイム参戦し、様々なカテゴリーに挑戦しているカッレ・ロバンペラについても言及し、ラリードライバーとして成長する上でも、サーキットレースは役に立つと語った。
「でも、ラリードライバーもサーキットレースが好きなのは事実だし、新しいことを学んだり、サーキットで経験を積んだりするのはいつだって面白いことだと思う」
「たとえそれが本当にそうだったとしても、様々なカテゴリーについて話すことができる。サーキットで学べば、より優れたラリードライバーになるために役立つ、ちょっとしたことが必ずあるはずだ」
「同時に、ル・マン24時間レースでラリードライバーをマシンに乗せるのは少し難しく、チャレンジングなことだと思う。僕の3年前の経験を活かして、経験豊富なサーキットドライバーと組んだ方がいいかもしれない」
「ラリーでのパートタイムプログラムは、今のところ僕にとても合っているからね。僕はここに留まるのが好きなんだ。でも今日、あそこ(ル・マン)にいてレースを見て、またいつか戻ってきたいという気持ちがさらに強くなったよ」
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