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惜敗のランド・ノリス。序盤のピットストップは「守りの動きだった」とマクラーレンF1代表が説明

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惜敗のランド・ノリス。序盤のピットストップは「守りの動きだった」とマクラーレンF1代表が説明

 マクラーレンF1のチーム代表を務めるアンドレア・ステラは、最適と思われる戦略よりも数周早くランド・ノリスにタイヤ交換させることを決断したが、そのときには「レース終盤にマックス(・フェルスタッペン/レッドブル)と戦うことができるとは思っていなかった」と認めた。

 実際、比較的早い段階でピットストップを行ったのは、シャルル・ルクレール(フェラーリ)がノリスをアンダーカットしようとしていると察知したためで、22周目の終わりにピットウォールのストラテジストがノリスを呼び寄せた。

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「レースのあの段階で、我々はルクレールのアンダーカット圏内にいることを警戒しており、ポジションを確実に維持したかった」とステラは説明した。それほど急いだ理由について、ステラは次のように語った。「もしルクレールがピットインしてDRSゾーンで(セルジオ・)ペレスを抜いたら、彼は我々をアンダーカットしてくるだろうと考えた。だから、ランドの順位を確実に維持したかったんだ」

「ドライバーに何度か確認しペレスを抜けることを確認したが、コースポジションを維持することが重要だった」

 この決定は、最終的に0.7秒差でノリスを退けエミリア・ロマーニャGPの勝者となったフェルスタッペンが、手の届かないところにいるとチームが考えていたことも一因となった、とステラは認めている。

「公平を期すために言うと、レースのあの時点では、フェルスタッペンを負かすために走れるとは思っていなかった。我々は2位を確保したかった。数字の上ではコンマ数秒をロスしたかもしれなかったし、それが終盤で重要になっただろうが、全体的に見るとあの時のマックスは射程圏外だったようだ」

 レース中、路面温度は45℃に近づいており、すべてのコンパウンドにおいてタイヤ温度が重要となっていた。ステラは、このことがグランプリの63周を通してレッドブル、マクラーレン、フェラーリの間で大きなペース変動が見られた主な要因だと考えている。

 イタリア人エンジニアは次のように断言した。「燃料レベルが主な要因だとは思わない。主な要因はタイヤを動作させる温度だったと思う」

 彼はいつものように、先頭集団における相対的なペースの異常な変化の背後にある理由について、非常に詳細に説明した。「今日はタイヤの温度を上げすぎると、かなりの落ち込みがあるように見えた。ちょっとした崖があり、そこに入るとかなりのパフォーマンスが失うことになる」とステラ。

「我々はレース序盤、タイヤが熱を持ちすぎてフェルスタッペンに負けていたと思うが、第2スティントでは、とくにランドはタイヤが新しいうちにペースをコントロールできた」

「新しければ新しいほど、ある意味では熱くなりやすいので、その時点で彼は温度を上げすぎないように非常に忍耐強く対応し、最後には相応のパフォーマンスを発揮した。(優勝争いを演じたのは)そのおかげだと思う」

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