現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > これ1台ですべてOKなSUVのオルタナティブ【メルセデス・ベンツ Eクラスオールテレイン】

ここから本文です

これ1台ですべてOKなSUVのオルタナティブ【メルセデス・ベンツ Eクラスオールテレイン】

掲載 更新
これ1台ですべてOKなSUVのオルタナティブ【メルセデス・ベンツ Eクラスオールテレイン】

新車試乗レポート [2024.09.16 UP]


これ1台ですべてOKなSUVのオルタナティブ【メルセデス・ベンツ Eクラスオールテレイン】
文と写真●ユニット・コンパス 取材協力●メルセデス・ベンツ

最新最強のゲレンデに乗る【メルセデスAMG G 63 ローンチ エディション】【九島辰也】

 経済的な自由があるなかで、もし1台しかクルマを所有することができないとしたら。選択肢の筆頭となるのは、Eクラスオールテレインかもしれない。

 どこまでも走っていけそうな、快適で、上質で、利便性に優れたオールテレインは、SUV一強状態のマーケットにおいてなお、推薦したくなる魅力を備えていた。


ステーションワゴンより便利、SUVより走りやすい

E 220 d 4MATIC オールテレイン
 すべての地形を走破することを命名の由来とする「ALL-TRERRAIN」。クルマの成り立ちとしては、Eクラスステーションワゴンの車体をリフトアップし、SUVライクなアクセントを与えたもの。つまり居住性や質感はセダンと同様で、ラゲッジルームの使い勝手はワゴンと同格。

 ロングドライブ能力と悪路走破性能に尖らせたキャラクター。そもそもEクラスじたいが全方位にすぐれた資質を備えたモデルであるため、失うものはほぼない。AMGが走行性能を極めながらも上質さを失わないように、Eクラスオールテレインの走行性能も極めて高い水準にある。

 ではSUVであるGLEとの違いは?

 ボディサイズと車重の違いがキャラクター性の違いを説明してくれる。GLEとEクラスオールテレインは全長がほぼ同じで、GLEはより幅が広く全高が高く車重は2.4から2.5トンと400kg以上重い。車幅の差もあって、EクラスオールテレインはGLEよりもかなり扱いやすいのだ。市街地での取り回しもそうだし、高速域での身のこなしには少なくない差がある。

 これは良し悪しではなく、ユーザーが何を求めるかだろう。大きく重い巨体を思い通りに操る快感がGLEにはあるし、Eクラスオールテレインにはサイズを超えた小回りの良さや一体感のある走りが備わっている。


どこまで走っても疲れない

E 220 d 4MATIC オールテレイン
 陸続きで、クルマに乗れば国と国を簡単に行き来できる欧州。そういした環境で生まれたEクラスオールテレインは、卓越したロングドライブ性能が備わっている。

 まずはパワートレイン。(2L直4ディーゼルターボ)654M型エンジンはISGと呼ばれるマイルドハイブリッド機構を組み合わせることで電動化に対応。内燃機関が不得意とする低速域をモーターがカバーすることで、走り出しは極めてスムーズ。もちろん、ディーゼルエンジンが得意とする高速領域での巡行性能と経済性はそのままである。

 「E 220 d オールテレイン」は燃料消費率が非公開だが、同じパワートレインを搭載する「E 220 dステーションワゴン アバンギャルド」が19.4km /L(WLTCモード)であることから、それより1割程度を割り引いて考えれば近いと思う。実際、走り出してしばらくしてからオンボードコンピューターが指し示す航続可能距離は950km以上だった。

 エアサスペンションを標準装備していることも、優れたロングドライブ性能につながっている。エアバッグをスプリングの代わりに使うこのシステムは、ハイウェイでの巡行時にまるで魔法の絨毯のような乗り心地を提供。乗り心地だけではない。積載物で車体の後ろが沈み込むような状況では自動的に車体の水平をキープしてくれるのだ。


E 220 d 4MATIC オールテレイン
 さらに最新世代のMBUXもドライバーをサポートする。

 まるで助手席に話しかけるように「Hi,メルセデス」とコマンドを口にすれば、さまざまな機能を運転しながらにして使いこなせてしまうのだ。操作のために視線をモニターに動かしたり、スイッチに手を伸ばす必要が減ることも安全性に貢献する。

 たとえば「運転席が少し暑い」と言えば運転席のエアコンの温度を調整してくれるし、「リラックスしたい」と言えばシートのマッサージ機能を作動させてくれるといった具合。ちなみにシートのマッサージ機能は優秀で実に気持ちがいい。パターンが複数用意されているだけでなく、途中で強さや揉み具合が変化していく本格的なもの。さすがメルセデスが誇るラグジュアリーカーだと感心させられた。


E 220 d 4MATIC オールテレイン

コンディションが悪い時ほどありがたみを実感

E 220 d 4MATIC オールテレイン
 試乗の途中ではゲリラ豪雨に見舞われ、前走車の巻き上げる水しぶきで視界が制限されるようなコンディションもあった。しかしそんな状況でも安心してペースを保てたのは、他でもなく、クルマに信頼を寄せられたから。やはりメルセデスは、乗り手が疲れているとき、あるいは天候や道路の状況が悪くなるときほどありがたみを実感し、ああ、信頼できると思わせてくれる。そんなところも、ファンの心を掴んで離さない理由なのだろう。

 試乗車の価格はオプション込みで1300万円オーバーとかなりのものだったが、Eクラスオールテレインはそれを知ったうえでなお納得感、欲しいと思わせるに足る、確たる魅力を湛えていた。

Eクラス オールテレインの新車情報を見る




【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

60系『プリウス』のメーター手前を小物置きに、カーメイトが専用トレー発売
60系『プリウス』のメーター手前を小物置きに、カーメイトが専用トレー発売
レスポンス
新車採用が「義務化」! でも後退時「バックモニター」だけで動くのは「危険すぎ」!? “カメラ”に映らない「死角」がヤバかった
新車採用が「義務化」! でも後退時「バックモニター」だけで動くのは「危険すぎ」!? “カメラ”に映らない「死角」がヤバかった
くるまのニュース
レクサス新型「本格ラグジュアリーSUV」発表! “450馬力”超えの「3列シート」採用モデル登場! 超パワフルな「高性能ハイブリッド」初搭載した“新型LX”加国発売!
レクサス新型「本格ラグジュアリーSUV」発表! “450馬力”超えの「3列シート」採用モデル登場! 超パワフルな「高性能ハイブリッド」初搭載した“新型LX”加国発売!
くるまのニュース
“ツーリングもサーキットも楽しめる”スーパースポーツバイク! ヤマハ「YZF-R7 ABS」の2025年モデルは鮮烈なブルーとグレーが魅力です
“ツーリングもサーキットも楽しめる”スーパースポーツバイク! ヤマハ「YZF-R7 ABS」の2025年モデルは鮮烈なブルーとグレーが魅力です
VAGUE
いすゞ、新開発の2.2Lディーゼルエンジンを『D-MAX』と『MU-X』に搭載
いすゞ、新開発の2.2Lディーゼルエンジンを『D-MAX』と『MU-X』に搭載
レスポンス
トヨタWRCラトバラ代表、母国戦の勝田貴元に望むのは“表彰台”獲得。今季は1戦欠場の判断も「彼が本当に速いのは分かっている」
トヨタWRCラトバラ代表、母国戦の勝田貴元に望むのは“表彰台”獲得。今季は1戦欠場の判断も「彼が本当に速いのは分かっている」
motorsport.com 日本版
新型「“真っ黒”クロスオーバーSUV」発表! 初の「精悍ブラック仕様」&特別な“豪華内装”採用! 専用装備マシマシな「Cクラス オールテレイン」登場!
新型「“真っ黒”クロスオーバーSUV」発表! 初の「精悍ブラック仕様」&特別な“豪華内装”採用! 専用装備マシマシな「Cクラス オールテレイン」登場!
くるまのニュース
最新EVと環境への挑戦を体感! 第30回日本EVフェスティバル 11月23日
最新EVと環境への挑戦を体感! 第30回日本EVフェスティバル 11月23日
レスポンス
インフィニティ、フルサイズSUV『QX80』新型の購入者に新サービス…専任コーディネーターが対応
インフィニティ、フルサイズSUV『QX80』新型の購入者に新サービス…専任コーディネーターが対応
レスポンス
ホンダ「2列×6人乗り」小型ミニバンが凄い! まさかの「前席に3人並ぶ」斬新シート採用! 全長4.3mで「最高にちょうどいい」サイズの“エディックス”とは!
ホンダ「2列×6人乗り」小型ミニバンが凄い! まさかの「前席に3人並ぶ」斬新シート採用! 全長4.3mで「最高にちょうどいい」サイズの“エディックス”とは!
くるまのニュース
メルセデスAMG試乗付き宿泊プラン、1日1室限定…インターコンチネンタルホテル大阪
メルセデスAMG試乗付き宿泊プラン、1日1室限定…インターコンチネンタルホテル大阪
レスポンス
勝利をもたらす「招き猫」こと「BLUE LINK VICTORY CATS」の4名とは?「ANEST IWATA Racing with Arnage」をサポートするRAの素顔を一部ご紹介
勝利をもたらす「招き猫」こと「BLUE LINK VICTORY CATS」の4名とは?「ANEST IWATA Racing with Arnage」をサポートするRAの素顔を一部ご紹介
Auto Messe Web
ランドクルーザーとランドローバー、世界のクロカン4WD市場を席捲する両雄
ランドクルーザーとランドローバー、世界のクロカン4WD市場を席捲する両雄
@DIME
角田裕毅、危うくアメリカ入国拒否!? 入国審査で別室へ……「着ていたパジャマの色が問題だったのかな?」
角田裕毅、危うくアメリカ入国拒否!? 入国審査で別室へ……「着ていたパジャマの色が問題だったのかな?」
motorsport.com 日本版
めちゃ“豪華インテリア”の新型「ミドルサイズSUV」発表! 大人気モデルが「全面刷新」で進化! 多彩なテクノロジーを搭載した新型「ティグアン」登場!
めちゃ“豪華インテリア”の新型「ミドルサイズSUV」発表! 大人気モデルが「全面刷新」で進化! 多彩なテクノロジーを搭載した新型「ティグアン」登場!
くるまのニュース
MINI『クーパー・コンバーチブル』、本拠地英国で9年ぶりにラインオフ
MINI『クーパー・コンバーチブル』、本拠地英国で9年ぶりにラインオフ
レスポンス
若干ギャンブル要素はあるけどポルシェオーナーになるのは夢じゃない! 庶民が買えるポルシェを探してみたらけっこうあった
若干ギャンブル要素はあるけどポルシェオーナーになるのは夢じゃない! 庶民が買えるポルシェを探してみたらけっこうあった
WEB CARTOP
SUV系のスーパーハイト軽自動車は超激戦区! 後発ばっかり目につくけど「ダイハツ・タント・ファンクロス」も独自な魅力たっぷりだぞ!!
SUV系のスーパーハイト軽自動車は超激戦区! 後発ばっかり目につくけど「ダイハツ・タント・ファンクロス」も独自な魅力たっぷりだぞ!!
WEB CARTOP

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1098.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

228.01098.0万円

中古車を検索
Eクラス オールテレインの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1098.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

228.01098.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村