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【10年ひと昔の国産車 44】ホンダ ステップワゴンは大きく使いやすくなって、しかも低燃費も達成した

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【10年ひと昔の国産車 44】ホンダ ステップワゴンは大きく使いやすくなって、しかも低燃費も達成した

「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「ホンダ ステップワゴン(4代目)」だ。

ホンダ ステップワゴン(2009年:4代目)
ステップワゴンが4代目にフルモデルチェンジされた。とくに大きく変わったのがパッケージで、従来の低床に加え、ボディの高さと長さを拡大し最大級のキャビンを確保。併せてシートアレンジも抜群にやりやすくした。

●【くるま問答】ガソリンの給油口、はて? 右か左か、車内からでも一発で見分ける方法教えます(2020.01.21)

パワーユニットは新制御のi-VTEC+CVTで実用トルクと燃費をアップした。新型でスパーダの2.4Lがラインアップから消えたように、以前はオーバー2Lが積まれたこともあったボックス型5ナンバーのミニバンも、現在は2Lが上限となっている。

だが、この限られた排気量で、重くて空気抵抗も大きな箱形ボディを軽々と走らせるのは大変なこと。スポーツモデルとは違った意味でエンジンやミッションの性能が厳しく問われる。ミニバンの場合、肝心なのはトルクの絶対値ではなくて、その出方だ。低回転域から力強いと、重いボックス型ではとくに反応がよく軽快に感じるもの。

だが新型ステップワゴンの低回転域の力強さは十分なものだった。i-VTECの制御を思い切って低速トルク型に振った効果が明確に出ている。しかも、ほとんどのFFモデルが14.2km/Lという好燃費を達成している。クラストップの低燃費をうたうのも、ここが論拠なのだ。

フットワークは、とくに標準モデルはホンダ車とは思えないほどソフトライドだ。ただ、以前のように2~3列目席でコツコツこないので家族には好評だろうが、そのぶんボディの動きも大きくなっている。

センター付近を意図的に鈍感にしている感じのステアリングを切り込むと、最初のアクションがグラリと来る。そこでアクセルを踏むと、エコ指向の15インチタイヤが鳴くこともある。その後は粘り腰になり、かなり追い込んでも問題ないのはホンダらしい。

その点、フロントサスにリバウンドスプリングを用いてロールを抑え、16インチタイヤを履かせたスパーダの方がしっかり感が強いし、乗り心地も十分及第点なので、ミニバンにもしっかりした走りを望むなら、こちらがオススメだろう。

室内は本当に広くなった。3列目はスライドしないものの2列目を適当な位置にセットすれば両席で足が組めるほど足元に余裕があるし、窓面積も拡張されて開放感が数段増した。さらに世界最大級のガラス面積を持つスカイルーフも設定されている。

さらに、3列目シートはクラス初となる床下格納になった。ボックス型ミニバンは3列目が3人掛けでシートが大きく、折りたたみは左右跳ね上げ式以外考えられなかった。しかし新型はその常識に挑戦。リアフレームを極端に外側に取り回すことで、床下にシートの格納空間を確保している。

背もたれが小さめなどシート形状には少し制約は出ているが、ヘッドレストを伸ばせば座り心地も悪くないし、簡単にたためて邪魔にならず、起こせば床が掘れていて荷室も広いと、床下格納シートの使い勝手は抜群に良い。高い位置に重いシートを立てかけずに済むので、操縦安定性にもいいはずだ。

大型化したボディの取り回しだが、窓が大きく視界が向上している上に、ボンネットの一部が視野に入るなどかなり気をつかって作られている。最小回転半径も5.3mと小さいし、合わせ鏡のサイドビューサポートミラーやマルチビューカメラも用意と、対応策には抜かりがない。

■ステップワゴン G・Lパッケージ 主要諸元
●全長×全幅×全高:4690×1695×1815mm
●ホイールベース:2855mm
●車両重量:1600kg
●エンジン種類:直4 SOHC
●排気量:1997cc
●最高出力:110kW<150ps>/6200rpm
●最大トルク:193Nm<19.7kgm>/4200rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:横置きFF
●10・15モード燃費:14.2km/L
●タイヤ:195/65R15
●当時の価格(税込み):225万7000円

[ アルバム : ホンダ ステップワゴン(4代目) はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

12件
  • それでも、ワンランク下がる?トヨタ勢が売れるから世の中は、わからない。
  • 赤バッジ装着のお行儀の悪い人が多かった記憶
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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