20年間で累計販売は390万台、国内保有台数は10万台
新登場したMAZDA6 20th Anniversary Editionと歴代モデル(奥の黄色が初代、紺の車体が2代目)マツダは、2022年より「ラージ商品群」と呼ぶ新生FRプラットフォームに基づいたモデルを投入している。日本でいえばCX-60がそれにあたるが、どっこい従来からのフラッグシップであるMAZDA6も健在だ。なぜならCX-60はSUVカテゴリーのモデルであり、低車高のボディをフラッグシップに求めるユーザーにとってはセダンとワゴンをラインナップするMAZDA6は貴重な選択肢となるからだ。
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MAZDA6 XD 20th Anniversary Edition(SEDAN)。ボディカラーは専用色のアーティザンレッドプレミアムメタリックとはいえ、やはりセダン&ワゴンは傍流となっているのも事実。MAZDA6の国内販売台数を見ても、直近3年間のデータは確実に右肩下がりとなっている。これはMAZDA6の商品力が云々という話ではなく、日本市場においてセダン&ワゴンの市場が縮小していることに起因しているといえる。
しかしながら、MAZDA6は前身のアテンザから数えて、グローバルでの累計販売は390万台とネームバリューの高いモデルである。さらに国内でのアテンザ・MAZDA6の保有台数はまだまだ10万台規模にある(おおよその内訳:初代7700台・2代目1万4100台・3代目8万1800台)。
アテンザ・MAZDA6を愛するオーナーはMAZDA6へ乗り換える傾向があり、ひとつのニーズを生み出している。また、かつてアテンザに乗っていて、家族のニーズからミニバンなどのMPVに乗り換えたユーザーが、ふたたび走りの歓びを感じることができる低車高のMAZDA6に戻るというマインドもあるという。
そうしたMAZDA6へ思い入れを持つユーザーをメインターゲットに、MAZDA6の商品改良を実施。さらに20周年を記念した特別仕様車「20th Anniversary Edition」を設定することが発表された。
20th Anniversary Editionの概要
MAZDA6 XD 20th Anniversary Edition(SEDAN)マツダの企業メッセージである「Zoom-Zoom」の第一弾モデルとしてアテンザが誕生してから20年。積み重ねてきた歴史への自負とお客様への感謝の気持ちを表現したのが、20周年記念の特別仕様車「MAZDA6 20th Anniversary Edition」だ。
ベースとなっているのは、ディーゼルエンジンの最上級グレード「XD L Package」で、そこに以下の専用装備を加えている。
・専用エクステリア・フロントフェンダーバッジ(20th Anniversary 専用オーナメント)・フロントグリル(シルバー塗装)・19インチアルミホイール(高輝度塗装・専用装備)・専用インテリア・フロントシートヘッドレスト(20th Anniversary 専用エンボス加工)・インパネ/ドアトリム(レガーヌ・タンカラー)・シート(ナッパレザー/レガーヌ・タンカラー)・インパネ/ドアトリム加飾(マットブラウンヘアライン)・特別装備・電動スライドガラスサンルーフ(チルトアップ機構付)
特別仕様車で注目すべきはボディカラーだ。専用色である「アーティザンレッドプレミアムメタリック」は、まさに20年間の熟成を感じさせる深みのあるワインレッドのようなカラーだが、これはマツダ独自の塗装技術「匠塗 TAKUMINURI」 による特別塗装色第 4 弾となる新色で、国内初登場となる。
こうした新色は最新モデルで採用されることが多いものだが、あえてMAZDA6の20周年を記念した特別仕様車に国内初採用したというのは、マツダ自身がMAZDA6へ強い思いを持っていることを感じさせる。まさに20周年にふさわしい愛を込めた特別仕様車だ。
なお、XD 20th Anniversary Editionはセダンはもちろん、ワゴンも用意されることは言うまでもない。SUVとは異なるフラッグシップを求めるマツダファンにとっては有力な選択肢となるはずだ。
フロントフェンダーには20th Anniversary Editionの専用バッジが備わる撮影車両には電動サンルーフは装備されていないが、特別仕様車には標準装備となるCX-60と同等素材を使ったタンカラーの内装。フロントシートには20th Anniversary Editionのロゴがエンボス加工で入れられる20th Anniversary Editionの専用フロアマットも純正アクセサリーで用意されるグレード構成の見直し、エンジン制御の進化
ディーゼルエンジンは最高出力を200PS(147kW)として、従来モデル比で10PS(7kW)アップした昨今のマツダは積極的に最新の知見による改良を実施することでもしられている。今回のMAZDA6商品改良においても特別仕様車の設定だけでなく、ハードウェアもしっかりと進化させている。
そのポイントは2.2Lのディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 2.2」にある。
燃料噴射の増量制御を入れ込むことでピークパワーは190PS(140kW)から200PS(147kW)へと高めると同時に、中間トルクを太らせている。具体的には、4000rpmでの発生トルクが従来モデルの325Nmから350Nmへと向上しているという(最大トルクの450Nmは変わっていない)。
さらに、ディーゼルエンジンにおいてはアクセルペダルの踏力特性を変更させることによりコントロール性を向上、意のままに走る楽しさをさらに高めているという。加えて、全機種でパワーステアリングのアシスト特性を変更、ステアリングの手ごたえを増している。
こうした進化は、ワインディングやハイウェイでの走る歓び、操る楽しさを増していることが期待できるものだ。
MAZDA6 Sports Appearance(WAGON)そうして生まれたのが、新グレード「Sports Appearance」。スポーツテイストのグレードとして2020年に導入され、高い評価を受けた「Black Tone Edition」をさらに進化させたグレードだ。
ブラックメタリック塗装の19インチアルミホイール、ドアミラーカバー(グロスブラック)に加え、新たに前後シグネチャーウィング、フロントバンパーロアガーニッシュ、ルーフレール(ワゴンのみ)をブラックで統一することでスポーティテイストを強調しているのが特徴となる。
こちらはクルマの本質として走る歓びを追求するユーザーがメインターゲットとなっている。
MAZDA6 Sports Appearance(WAGON)そのほかカタログモデルでの最上級グレードとなる 「L Package」に、シートカラーの新バリエーションとしてブラックナッパレザーを設定するなど上質をさらに追求した仕様へと進化させたのも商品改良のポイントだ。
先進運転支援システムとして高速道路で活用できる機能「クルージング&トラフィック・サポート」を新採用したことも見逃せない。これにより、先行車への追従走行やステアリングアシストによる渋滞や長時間運転での疲労軽減が期待できる。
スマートフォンの「ワイヤレス充電(Qi)」の新設定、およびApple CarPlay のワイヤレス接続対応という利便性の進化は、iPhoneユーザーであれば注目のポイントといえそうだ。
なお、ボディカラーも変更され、「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」と「プラチナクォーツメタリック」が追加されている。
先進運転支援システム「クルージング&トラフィック・サポート」やスマートフォンの「ワイヤレス充電(Qi)」の搭載など、今の時代に合わせた進化を遂げている車両スペック
MAZDA6「XD 20th Anniversary Edition」(SEDAN)MAZDA6「XD 20th Anniversary Edition」(セダン)全長×全幅×全高:4865mm×1840mm×1450mmホイールベース:2830mm車両重量:1620kg排気量:2188ccエンジン:直列4気筒DOHCディーゼルターボ最高出力:200PS(147kW)/4000rpm最大トルク:450Nm/2000rpm駆動方式:FWDトランスミッション:6速ATWLTCモード燃費:17.8km/L最小回転半径:5.6mタイヤサイズ:225/45R19乗車定員:5名メーカー希望小売価格:461万5380円
MAZDA6 XD Sports Appearance(WAGON)MAZDA6「XD Sports Appearance」(ワゴン)全長×全幅×全高:4805mm×1840mm×1480mmホイールベース:2750mm車両重量:1630kg排気量:2188ccエンジン:直列4気筒DOHCディーゼルターボ最高出力:200PS(147kW)/4000rpm最大トルク:450Nm/2000rpm駆動方式:FWDトランスミッション:6速ATWLTCモード燃費:17.8km/L最小回転半径:5.5mタイヤサイズ:225/45R19乗車定員:5名メーカー希望小売価格:406万8680円
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