■ホンダが「すごいSUV」実車展示!
水素を燃料としたホンダの新型SUV「CR-V e:FCEV」の日本国内発売が2024年夏に予定されています。
これまで、実車がイベントで展示された他、すでに先行特設サイトも公開されていますが、SNSではどんな反響があるのでしょうか。
【画像】めちゃカッコいい! ホンダ「新型CR-V」を画像で見る(63枚)
初代CR-Vが登場したのは1995年。2リッターのエンジンを搭載し四輪駆動を採用。クロスカントリーのような性能を持ちつつも、日常運転時の取り回しの良さや快適性も追求していました。
2001年に2代目、2006年に3代目、2011年に4代目、2018年に5代目と歴史が紡がれ、2022年に27年の歴史にいったん幕を閉じました。
しかし、2024年2月28日、復活が宣言されています。
ホンダは「H2 & FC EXPO[春]2024」(東京ビッグサイト)にて新型CR-Vを世界初公開し、日本での発売も予定していると明言。
米国で生産し、それを日本に輸入する形で販売。2024年6月6日には米国での生産開始との発表があり、日本発売は秒読み段階に入っています。
新型CR-Vが世界初公開されたイベントは、水素・燃料電池のイベントでした。その理由は、パワートレインが内燃機関(エンジン)ではなく燃料電池を搭載するからです。
CR-V e:FCEVというのが新型の正式な車名。FCEVとは「Fuel Cell Electric Viecle」の略称で、燃料電池車という意味です。
すなわち、新型CR-Vは水素燃料電池を搭載した電気自動車となります。北米ではガソリン車、中国ではプラグインハイブリッド車などの設定はありますが、日本では設定がありません。
現在公開されているCR-V e:FCEVの諸元を整理すると、ボディサイズは全長4805mm×全幅1865mm×全高1690mm、ホイールベース2700mm。
デザインではフロントグリルを垂直に立てたことで力強さを演出。しかし部分的に曲線的なデザインを採用することで高級感も醸し出しています。
室内も、北米などのガソリン車と同様のゆったりとした室内空間を確保しつつ、水素タンクのレイアウトを活用し、フラットで広い荷室空間も実現しました。
電動モーターの性能は、最高出力174馬力・最大トルク229lb.-ft(31.6kgm)となっています(北米仕様値、日本仕様未公表)
FC(燃料電池)システムは米GM(ゼネラル・モータース)と共同開発したものを採用。従来よりも生産コストを3分の1に抑え、耐久性を2倍に向上させながら、耐寒性能も高めているとのこと。
そしてこれらのパワーユニットはコンパクトに一体化し、軽量化も実現。車体のベースはCR-Vの既存品を使用しコストを低減したうえ、衝突安全性能も向上できたようです。
ちなみにFCEVは水素を補充して走りますが、CR-Vは一般的なEVと同様に充電・給電機能も備えているのが大きな特徴です。
充電プラグは「SAE J1772」の普通タイプ。そのポートにAC車外給電用「パワーサプライコネクタ」を接続することで、外部への給電も可能になります。
水素スタンドは全国にまだまだ少ないため、普通充電機能を持たせることで走行不能になるリスクを減らし、緊急時には走るバッテリーとして活用できるということです。
なお2024年5月16日から22日まで「Hondaウエルカムプラザ青山」(港区南青山)にて実車も展示されていました。
そんな「CR-V e:FCEV」に対してはSNS上でも反響があります。
「プラグイン充電機能は水欠したときに役立つと思う」「プラグイン充電機能はかなりの強み」「今回はSUVだから売れそう」「7人乗りバージョンもつくってほしい」「ICE車よりも一段とカッコイイ」
このような肯定的なコメントが多くみられます。
一方、「水素ステーションがまだまだ少ないのでホンダの販売店にステーションを作ってほしい」「日本ではe:HEVも展開してほしい」「町中で普通に水素が充填できるようになれば買う」
といったコメントも見られました。日本の水素インフラはまだまだ発展途上。CR-V e:FCEVの今後の行方も、インフラ整備にかかっているといえます。
※ ※ ※
ホンダが手がける燃料電池車としてはCR-Vが2代目となります。
初代は「クラリティ FUELL CELL」で、2016年に発売されました(2021年生産終了)。
クラリティはリースでの取り扱いのみで、自治体や企業を主な顧客としていました。
後に個人向けリースも開始しましたが、所有への敷居は高いものとなりました。
CR-Vの販売方式は明言されていませんが、首都圏の販売店によれば「現在ではFCEVということもあり、法人様からの問合せが多い」と言います。
果たして、正式発売された際にはどのようなユーザーが興味を示すのか、注目です。
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