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日本車では完全に絶滅! もはや消えるしかない「V12エンジン搭載」の生き残り車を集めてみた

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日本車では完全に絶滅! もはや消えるしかない「V12エンジン搭載」の生き残り車を集めてみた

 この記事をまとめると

■国産車ではV12エンジンは先代のセンチュリーをもって消滅した

クルマによってタコメーターの数字が異なる! 「回るエンジン」と「回らない」エンジンの違いとは

■世界的に見てもEV化が進んでいるのでV12エンジンが消えるのも時間の問題かもしれない

■輸入車メーカーが日本で販売するV12エンジン搭載車をまとめた

 世界ではごく一部の車種でまだV12エンジンが残っている

 自動車業界は電動化へ進んでいる。トヨタは電気自動車だけに注力することなく、お客様に様々な選択肢を用意するとしているが、世界的にはエンジンは消えつつあるといえる。なかでもマルチシリンダーの大排気量エンジンは消滅までのカウントダウンが始まっている。

 実際、乗用車向けのエンジンとしては究極の存在といわれるV型12気筒エンジンは絶滅危惧種といえる状況だ。あらゆる選択肢を残すといったトヨタでさえV12エンジンを止めてしまった。具体的には、ショーファードリブンであるセンチュリーのエンジンは5リッターV12から5リッターV8ハイブリッドに変わってしまった。

 V12をミッドに積んだスーパーカーの代名詞的ブランドのランボルギーニにしても、アヴェンタドールを最後にNA(自然吸気)のV12エンジンは生産しないことを公式発表した。

 ちなみに、アヴェンタドールの最終版といえる「LP780-4 Ultimae」に搭載される最後のV12エンジンのスペックは、総排気量6498cc、最高出力574kW/8500rpm、最大トルク720Nm/6750rpmとなっていた。

 これほどの高回転でピークパワーを発生するのは、まさに自然吸気V12エンジンの真骨頂といったところだ。なお、バンク角はV12の理想でありスタンダードな60度となっている。

 スーパースポーツの象徴といえるブランド「フェラーリ」にもV12エンジンのラインアップは存在する。といってもダウンサイジングターボやハイブリッド化が進む同社において、V12を搭載しているのはFRレイアウトの「812スーパーファスト/GTS」だけだ。

 V6やV8エンジンにはターボを組み合わせるフェラーリだが、このV12エンジンがNA仕様となっているのは、ランボルギーニへのライバル心を感じさせる。13.6という高圧縮比、ガソリン直噴システムによる熱効率の最適化により、総排気量6496ccから最高出力588kW/8500rpm、最大トルク718Nm/7000rpmを発生。

 ランボルギーニに対して、最高出力をわずかに上まわり、馬力表示では800馬力と切りのいい数字としているのはスーパーカーらしいところだ。

 V12エンジンがまだまだ主役のブランドも

 イギリスのスポーツカー・ブランド「アストンマーチン」は、DB11、DBSの2モデルにV12エンジンを搭載している。さらに、ヴァンテージにもV12搭載グレードを登場させることを2021年12月に発表するなど、V12エンジンの牙城ともいえるブランドだ。

 DBSに積まれる5.2リッターV12ツインターボのスペックは、最高出力725馬力/6500rpm(なぜかkW単位の公式発表はない)、最大トルク900Nm/1800-5000rpm。DB11も基本プロフィールは共通で、こちらは最高出力447kW(639馬力)/6500rpm、最大トルク700Nm/1500rpm となっている。

 いずれも気筒休止機能を持つなど環境対応に配慮しているのがいまどきで、V12エンジンを生き残らせるために苦心していることが見て取れる。

 ドイツを代表するプレミアムブランドのメルセデスは、かつては幅広くV12エンジン搭載車をラインアップしていたが、日本で購入できるV12エンジンのメルセデスは、メルセデス・マイバッハS680 4MATICだけとなっている。

 そのM279型エンジンのスペックは、総排気量5980cc、最高出力450kW、最大トルク900Nm。排気量とトルクのスペックからわかるように、このエンジンは過給されている。ただし、ヘッドはSOHCであって、あくまでもプレミアムサルーンに最適化されたスムースなV12という位置づけだ。

 同じくドイツ系ブランドのBMWでV12エンジンを積んでいるのは最上級サルーンの7シリーズだけ。M760Li xDriveに搭載されるN74B66C型エンジンは、総排気量6591ccのターボ仕様。最高出力448kW/5500rpm、最大トルク850Nm/1550-5000rpmというスペックだ。

 そんなBMW製V12エンジンをベースに、独自に進化させているのがロールスロイスだ。SUVのカリナン、フラッグシップサルーンのファントム、ミドルサイズセダンのゴースト、クーペのレイスに、オープンのドーンまで、全ラインアップでV12エンジンを搭載する唯一のブランドだ。

 総排気量6748cc、バンク角60度のV12ツインターボのスペックは、ブラックバッジカリナンで441kW(600馬力)、900Nm。レイスとドーンの6591ccのV12エンジンのハイパフォーマンス版は465kW(632馬力)、870Nmを発生する。

 というわけで、現時点でカタログモデルとしてV12エンジン搭載車をラインアップしているのは、フェラーリ、アストンマーチン、メルセデス、BMW、ロールスロイスの5ブランドしかない。そのうち、もっともパワフルなのはフェラーリ812の588kWだ。最大トルクについてはアストンマーチン、メルセデス、ロールスロイスが900Nmで並んでいる。

 いずれにしても、庶民には縁のないモデルだが、ロールスロイスにしても将来的には電動化を宣言している状況において、徐々にV12エンジンが消えていくことは仕方ないだろう。

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みんなのコメント

31件
  • 逆に、センチュリー以外に国産車にV12ってあったか?片バンク壊れても走行可能というのが売りだったから、他のスポーツエンジンとは別だろ。
  • うん。これは表題の通り「消えるしかない」ので仕方がないですね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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