現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「ベースはなんと本物のGTマシン!」風林火山RX-7、筑波に響き渡るNA3ローターの咆哮【OPTION back number】

ここから本文です

「ベースはなんと本物のGTマシン!」風林火山RX-7、筑波に響き渡るNA3ローターの咆哮【OPTION back number】

掲載 更新 7
「ベースはなんと本物のGTマシン!」風林火山RX-7、筑波に響き渡るNA3ローターの咆哮【OPTION back number】

トップレースカテゴリーで戦い続けるRE雨宮にしか出来ない芸当だ。JGTC参戦用のFD3Sを筑波仕様へとモディファイ。心臓部もGTマシン同様のNA3ローターとし、開発途中ながらアッサリと58秒110をマークした“風林火山3ローターNA”。その宝珠のメイキングに迫っていく。(OPTION誌2003年2月号より抜粋)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ベースはなんと本物のGTマシン!」風林火山RX-7、筑波に響き渡るNA3ローターの咆哮【OPTION back number】

狙いはターボでは実現し得ないコーナリングバランス!

ストリート要素を廃したRE雨宮渾身のタイムアタックマシン

チューニングカーに関しては、どんなシチュエーションでもストリート仕様を意識した作りに拘っていたRE雨宮。しかし、ここにきてスーパーラップに出場する他のマシンのレベルアップぶりにその姿勢を軌道修正しなくてはならなくなったようだ。

そこで雨さんは考えた。「置き場においてある、昔使っていたGTのボディを使おう」と。そう、95年シーズンを戦ったGTレースボディを使って、タイムアタックマシンを製作したのだ。

言うまでもなく、ボディは完全フル補強。スポット増し、鉄板を二重にして補強するガゼット補強が施され、ロールケージもフロントバルクヘッドを突き抜けてストラットタワーへ直に接続されるなど、作り込みは完全にレーシングカーのそれだ。

さらに、エンジンを限りなく後ろへずらしてマウントするためフロアトンネル部を拡大。そこにエンジン後部をめり込ませるようなカタチで収めている。また、エンジンマウント周辺のメンバーにも直付けのクロスメンバーが渡されるなど、その作りは徹底している。

パワーユニットは、GT選手権用エンジンの先行開発を兼ねた3ローターNAのサイドポート仕様だ。パワーを出しやすいペリフェラルポートではなく、なぜサイドポート拡大に留めているのか? もちろんそこにも明確な理由がある。

GT選手権では吸気を制限するリストリクターの装着が義務付けられている。つまり、ペリだろうがサイドだろうが到達馬力はイコールだ。ならば、サイドポート拡大仕様の方がトルク特性に優れる上に、高回転まで回さなくて済む分、耐久性の面でも良好。さらに、発熱量も抑えられるため、冷却系統をシンプルかつ軽量に仕上げることが出来るのだ。

エンジンの上部にはMデバイス製の3連スロットルを装着。フィルターを装備しないレーシーなスタイルは見た目の迫力も満点だ。

インマニはオリジナルで製作されたものを装備する。当初は280psほどの出力だったが、インマニとポート形状の見直しで360psまでパワーアップを達成している。

超スパルタンなコクピットからも、ベースがGTの選手権マシンであることが伺える。ミッションはヒューランドの6速シーケンシャル、ファイナルは4.1だ。

燃料タンクは、純正を廃してATLのレースタンクをリヤシート位置にマウント。燃料系パーツやバッテリーまで含めて重量バランスを考えた配置となる。

ボディそのものはGT仕様でも、外装はお馴染みのフルエアロ。フェイサーN1の02モデルにアンダースウィープ、スリークダクトを追加したフロントフェイス、AD-GTキット、GT2のハイマウントタイプリヤウイングでエクステリアをまとめる。

足回りはRE雨宮が絶対の自信を持つクァンタムベースのオリジナル車高調を装備。アーム類はサスペンションに入力される負荷に対して、リニアに足を動かすことを目的にフルピロ化している。

ホイールは17インチのエンケイRP-F1(F:9.5J R:10.5J)でタイヤにはアドバンA048(255/40-17)をセットする。ブレーキはGT用のレーシングブレンボだ。

筑波でのベストは58秒110(ドライバー:谷口信輝選手)。ただし、これはエンジンパワーが280psだった時のタイムだ。360psまでパワーアップした今、記録をどこまで伸ばすのか期待が高まるところだ。

●取材協力:RE雨宮 千葉県富里市七栄439-10 TEL:0476-90-0007

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
AUTOSPORT web
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
AUTOSPORT web
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
ベストカーWeb
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
AUTOSPORT web
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
ベストカーWeb
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
AUTOSPORT web
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
AUTOSPORT web
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
Auto Messe Web

みんなのコメント

7件
  • 今のバカみたいエアロでもなく、縦溝イカサマラジアルでもなく、1000馬力級でもなく、たった280馬力で58秒台。

    いろんな要素があってのタイムだと思うが、やはりレーシングカーのボディーや足は凄い。

    如何に車はバランスが大事かって事がよくわかる。
  • 記録をどこまで伸ばすのか期待が高まるところだ。
    2003年の記事なんだから補足位あっても良いじゃん(笑)
    空力パーツに時代を感じるけど58秒110って速いな^^;
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

294.8399.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

355.91520.0万円

中古車を検索
RX-7の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

294.8399.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

355.91520.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村