抜きつ抜かれつの攻防が繰り広げられる人気シリーズ
国内のモータースポーツで最も集客力のあるシリーズがSUPER GTだ。
2020年シーズンは新型コロナウイルスの影響により約3ヵ月遅れでシーズンが開幕。年間8戦のうち前半の4戦は感染拡大防止のため無観客でレースが実施された。また、開催場所も予定されていた岡山、菅生、海外戦のタイ、マレーシアを中止し、富士スピードウェイ、鈴鹿サーキット、ツインリンクもてぎの3ヵ所に限定して行われた。
参加車両は、GT500とGT300の2クラスに分かれており、それらが混走することで抜きつ抜かれつの攻防が繰り広げられることを意図した日本独自のレギュレーションを採用している。
GT500はワークス選手権(メーカー直系)で、トヨタ、日産、ホンダの三つどもえの戦いが繰り広げられる。マシンは、DTM(ドイツツーリングカー選手権)との交流戦を目指して導入された「CLASS 1(クラス1)」と呼ばれる技術規則にのっとり、モノコックやリアウイングなど一部の空力パーツなどは共通。エンジンは2リッター直列4気筒ターボと定められている。参戦モデルだが、トヨタは今シーズンからスープラに、日産はGT-R、ホンダはNSXとなる。GT500については別途DTMの回にあらためて紹介する。 GT300クラスのマシンは、市販車に近いカタチをしておりメーカーのバラエティに富んでいる。現在このクラスでは、「JAF GT300」、「FIA GT3」、「JAF GT300マザーシャシー」という3つの車両規定に沿ったマシンが混在している。
そもそもGT300クラスは、これまでプライベートチームによって「JAF GT300」のみでレースが行われてきた。しかし、チーム独自の車両開発、運用が必要なためコストがかさみエントラント数が減少。近年はポルシェを皮切りに欧州メーカーの多くが市販車をベースとしたレーシングカーを開発しそれを顧客へと販売。パーツ供給をはじめ、レースサポートを含めた“カスタマーレーシング”というビジネスモデルを展開している。
中でも最も人気なのが 「FIA GT3」に準拠したマシンで、いまではそれを使って世界中で様々なレースイベントが行われている。ただし、GT300クラスには車両製作など日本のものづくり技術の維持、伝承といった意図も込められており、プロモーターであるGTAが「JAF GT」よりも安価に独自のマシンを製作しやすいようにと用意した共通のカーボン製シャシーやエンジンを活用してつくられたのが、「GT300マザーシャシー」だ。GT300クラスには欧州メーカーによる市販レースカーvs日本のチーム独自開発レースカー、という側面もあるというわけだ。
GT300クラスは、排気量もパワーも車両重量もバラバラだ。それらの均衡を保つためにBoP(Balance of Performance)と呼ばれる性能調整が行われており、マシンにウェイト(おもり)を搭載したり、リストリクターによってエンジンの吸気量を制限するなどしている。また、現在のGT300クラスは各チームごとにブリヂストン、ダンロップ、ヨコハマ、ミシュランの4メーカーのいずれかと契約し供給を受ける体制を取っているが、タイヤの性能が勝敗を決めるといっていいほど重要な役割を担っている。
「JAF GT300」、「JAF GT300マザーシャシー」のマシンは基本的にトヨタ スープラ、86、プリウス、スバル BRZなど国産車だが、唯一の輸入車としてマザーシャシーを使ったロータス エヴォーラが参戦。
一方、「FIA GT3」で今シーズン最も台数が多いのはメルセデスAMG GT。これ以外にもポルシェ 911、BMW M6、アウディ R8、アストン・マーティン ヴァンテージ、ランボルギーニ ウラカンと顔ぶれは実に多彩だ。近年は国産メーカーのGT3マシンも増加傾向で、2020年シーズンは日産GT-R、ホンダNSX、レクサスRC Fなども参戦していた。
GT300クラスのバリエーションの豊富さはもちろん、GT500と混走することで、抜きつ抜かれつの展開となり毎レースどのチームが勝つのかまったく予想がつかない。日本独自のルールはある意味でカオスな部分もあるけれど、それこそがSUPER GTの面白さの秘密かもしれない。 文/藤野太一、写真/レクサス、GTアソシエイション
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みんなのコメント
ここまで出てきて文句を言う神経が分からない。
それぞれに良さがある。
早い車は早いしそうで無い車はそうでもない。
応援のしがいがあった。
今じゃ性能調整とか意味分からん。