現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ついに3億円オーバー! 真っ赤なポルシェ「959コンフォート」の最初のオーナーは女性投資家でした

ここから本文です

ついに3億円オーバー! 真っ赤なポルシェ「959コンフォート」の最初のオーナーは女性投資家でした

掲載 1
ついに3億円オーバー! 真っ赤なポルシェ「959コンフォート」の最初のオーナーは女性投資家でした

今後も値上る可能性が高い1台

1980年代を象徴するスーパースポーツ。それは人によってさまざまなチョイスがあるでしょう。個人的に特に印象に残っているのは、フェラーリF40としばしば直接のライバル関係として語られたポルシェ959です。当時WRC(世界ラリー選手権)の主役であったグループB車両としてのホモロゲーションを得るために、ポルシェが当時持ち得ていた技術のすべてを投じて作り出した究極の作品でした。

2億5000万円! ポルシェ「959コンフォート」のバリモノは日本にあった個体でした

ポルシェは先進的で高性能なスーパーカーを作り上げた

その959のプロトタイプとなった「グルッペB」が発表されたのは1983年のフランクフルトショーでのことだった。それによってポルシェがグループBを直接的に意識していることは誰の目にも明らかになったわけだ。

いっぽう1984年のジュネーブ・ショーで初公開されたフェラーリのGTO(のちに250GTOとの混同を避けるために288GTOと呼ばれるようになる)は、そのチーフ・エンジニアであったニコラ・マテラッツィによれば、グループB車両を作る意識など微塵もなかったという。それは、フェラーリが初めてマーケティングの観点から生み出したプロダクトだったという言葉がその後に続いた。

ともあれ後にわれわれが目にすることになる、ポルシェ959と288GTOからの発展形ともいえるフェラーリF40による、スーパースポーツの頂上決戦は、あらゆる意味で刺激的なものだった。

その中でもヘルムート・ボットをチーフ・エンジニアとするポルシェのエンジニアリング・チームには、圧倒的なパフォーマンスを実現するためにコストを度外視した最先端のテクノロジーを導入することが許された。エレクトロニクスがメカニカルなパフォーマンスを向上させるという理念に対するボットの献身こそが、959という先進的で高性能なスーパーカーを作り上げたのだ。

実際にポルシェ959というモデルの細部を検証すると、まさにコストを度外視したさまざまな最先端のテクノロジーが投入されていることが理解できる。それはのちに世界のスーパースポーツにおいてスタンダードとなる機能と表現してもよいだろう。

アジャスタブル・サスペンション、インテリジェントな4WDシステム、軽量なケブラー複合材とアルミニウムによるボディパネル、超軽量なマグネシウムホイール。959はスーパーカーの世界におけるゲームチェンジャー以外の何物でもなかったのだ。

207台生産されたうちの121番目のモデル

959にはコンフォートとスポーツという2タイプのトリムがあったが、今回紹介するのはシートベルトやエアコン、キャビン断熱材、レザーシート、アジャスタブル・サスペンション等を標準装備するコンフォート仕様。当時の価格は42万ドイツマルクと記録されているが、1台販売するごとに、ポルシェはそのコストの半分を失ったという。959の新車価格は驚くほどのバーゲンプライスだったのだ。

121番の生産ナンバーを持つこのコンフォート仕様の959は、207台が生産された中で1987年、121番目にラインオフされたモデルだ。ファーストオーナーはハンブルグを拠点とする不動産投資家の女性で、1990年10月までそれを所有していた。

その後2000年5月にはアメリカ・オハイオ州のコレクターに売却され、フロリダの有名なポルシェ・スペシャリスト「FVD Brombacher」とカリフォルニアの「Callas Rennsport」によって改めて整備が施された。

今回のオークションへの委託者、つまり最新のオーナーはやはり熱狂的な959のファンで、2023年5月から2024年1月までの間にカリフォルニアの有名なショップでメンテナンス作業などのために投じた資金はじつに6万ドル弱(邦貨換算約1060万円)。この中には959SCパフォーマンス・サスペンションやシーケンシャルターボチャージャーシステム全体の点検といったメニューも含まれている。

170万~185万ドル(同2億9920万円~3億2560万円)という強気のエスティメートを提示したRMサザビーズだが、落札価格はコンディションの素晴らしさや、サスペンションのアップグレードなど、さまざまなポイントを評価して、175万ドル(同3億800万円)という数字になった。その値上がり傾向はまだまだ続きそうだ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

レクサス新型「LX」がスゴイ! ”頑丈“すぎる新ハイブリッド搭載の「本格モデル」! “超タフ”な新仕様「オーバートレイル」もある「最上級“SUV”」が販売店でも話題に
レクサス新型「LX」がスゴイ! ”頑丈“すぎる新ハイブリッド搭載の「本格モデル」! “超タフ”な新仕様「オーバートレイル」もある「最上級“SUV”」が販売店でも話題に
くるまのニュース
国内外で活躍するBIRTH RACING PROJECTがドライバーデベロップメントプログラムを始動へ
国内外で活躍するBIRTH RACING PROJECTがドライバーデベロップメントプログラムを始動へ
AUTOSPORT web
【アメリカ】ホンダの大型SUV「プロローグ」に反響多し! 「100万円以上も安くなるのスゴイ」「あえてシンプルなデザインが素敵」の声! 日系車で「1番人気」を獲得!
【アメリカ】ホンダの大型SUV「プロローグ」に反響多し! 「100万円以上も安くなるのスゴイ」「あえてシンプルなデザインが素敵」の声! 日系車で「1番人気」を獲得!
くるまのニュース
デザインコンセプトは「ナチュラルユニーク」! スズキが軽乗用車「ワゴンR スマイル」の新型モデルを発売
デザインコンセプトは「ナチュラルユニーク」! スズキが軽乗用車「ワゴンR スマイル」の新型モデルを発売
バイクのニュース
クルマのエアコンフィルター交換、サボってない? 自分で点検・交換する方法を紹介!【カーマニア本田浩隆の愛車日常メンテナンス】
クルマのエアコンフィルター交換、サボってない? 自分で点検・交換する方法を紹介!【カーマニア本田浩隆の愛車日常メンテナンス】
くるくら
ゲイルスピードのアルミ鍛造ホイールに X350/X500/GSX-R1100用が登場!
ゲイルスピードのアルミ鍛造ホイールに X350/X500/GSX-R1100用が登場!
バイクブロス
2025年[フルモデルチェンジ]予定の日産・キックス! [コンパクトSUV]として爆ウレするために必須の条件とは?
2025年[フルモデルチェンジ]予定の日産・キックス! [コンパクトSUV]として爆ウレするために必須の条件とは?
ベストカーWeb
6年ぶりに復活した日産S14「シルビア」…きっかけは「チャージスピード」のフルエアロ! ただいま「痛車にしようか思案中」
6年ぶりに復活した日産S14「シルビア」…きっかけは「チャージスピード」のフルエアロ! ただいま「痛車にしようか思案中」
Auto Messe Web
F110カップに『GSTR GRAND PRIX F110 CUP 2025シリーズ』と題したスカラシップを設定
F110カップに『GSTR GRAND PRIX F110 CUP 2025シリーズ』と題したスカラシップを設定
AUTOSPORT web
「冬の方が夏に比べて“燃費が悪くなる”と聞きましたがなぜですか?」 納得の理由に「雪降るエリアだと仕方ない」「冬に燃費稼ぐのは諦めます」の声! すぐできる“燃費を良くする方法”とは?
「冬の方が夏に比べて“燃費が悪くなる”と聞きましたがなぜですか?」 納得の理由に「雪降るエリアだと仕方ない」「冬に燃費稼ぐのは諦めます」の声! すぐできる“燃費を良くする方法”とは?
くるまのニュース
トヨタ車体が提案! 斬新ドア採用の「クロスバンギア」は市販化する? ノアヴォク派生ぽい「“SUVミニバン”コンセプト」はどうなるの?
トヨタ車体が提案! 斬新ドア採用の「クロスバンギア」は市販化する? ノアヴォク派生ぽい「“SUVミニバン”コンセプト」はどうなるの?
くるまのニュース
「えっ!?」スクーターメーカー「ベスパ」製の4輪車なんてあったの?  65年前に登場した4人乗りの“マイクロカー”を発見 どんなクルマ?
「えっ!?」スクーターメーカー「ベスパ」製の4輪車なんてあったの? 65年前に登場した4人乗りの“マイクロカー”を発見 どんなクルマ?
VAGUE
タクシー・ライドシェアに「チップ文化」は根付くか? 配車アプリ普及で、月収アップに追い風? その効果と課題を考える
タクシー・ライドシェアに「チップ文化」は根付くか? 配車アプリ普及で、月収アップに追い風? その効果と課題を考える
Merkmal
買うなら今よ! 3代目[トヨタ・ヴィッツRS]走りが楽しすぎる件
買うなら今よ! 3代目[トヨタ・ヴィッツRS]走りが楽しすぎる件
ベストカーWeb
金属の塊から削り出したよう! 新型BMW X3のシンプルかつ迫力ボディをデザインのプロが分析
金属の塊から削り出したよう! 新型BMW X3のシンプルかつ迫力ボディをデザインのプロが分析
WEB CARTOP
“釣り業界最大級のイベント”過去最大!227社が出展する“釣りの祭典”『釣りフェス2025 in Yokohama』開催
“釣り業界最大級のイベント”過去最大!227社が出展する“釣りの祭典”『釣りフェス2025 in Yokohama』開催
AutoBild Japan
日産とビームスのコラボレーションモデル、ついに登場!──GQ新着カー
日産とビームスのコラボレーションモデル、ついに登場!──GQ新着カー
GQ JAPAN
【欧州】トヨタ“2代目”「C-HR」なぜ日本で売らない!? 最新版は“プリウス顔”の超カッコイイ「クーペSUV」に! 初代「大ヒット」でも未導入な理由とは
【欧州】トヨタ“2代目”「C-HR」なぜ日本で売らない!? 最新版は“プリウス顔”の超カッコイイ「クーペSUV」に! 初代「大ヒット」でも未導入な理由とは
くるまのニュース

みんなのコメント

1件
  • xtr********
    今みると959は特別限定車というより、
    完全にフューチャーコンセプトという感じで
    のちの様々な限定車より崇高
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

299.8432.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

77.0350.0万円

中古車を検索
GTOの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

299.8432.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

77.0350.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村